五十二、酒色財気は理を傷つける
仏門の五戒に、酒色がありますが、酒は性を乱し、色は身を傷つけ、財は徳を損じ、気は肝をを害し、煙草は神を傷つけるのでありまして、これは即ち天地間の五毒であり、いわゆる世界を濁す五つのものであります。
五行が天に宿れば五行の気となり、地に参(まじ)われば五行の質となり、人に於いては五行の内臓となりますが、これを正に用いれば五常(仁義礼智信)となり、邪に用いれば五毒となります。
これら酒・色・財・気・煙は即ち五行が変化する所のもので、金星は財に変化し、木星は色に変化し、水星は酒に変化し、火星は気に変化し、土星は煙に変化するのでありますが、もし志を立ててこれらを斬(き)り除く事が出来なければ、恐らく五行に拘束(拘束)されてしまうのであります。
現今道が普渡されて、その寛大な御恩に浴(よく)されていると雖も、然しながら、道を得て正しくこれを利用する事が出来て、始めて宜しい訳であります。
続く