七十八、無極の真、二五の精 妙合して凝(こ)る
これは即ち人が生ずるところの造化(ぞうか)の理を説いたのであります。
易経に説かれたのを見ると、太極(たいきょく)に至るまでを説いてありますので、一般の世人は太極の上を知りません。
然しながら又無極のある事を知らねばならぬ訳であります。
この易経は数学の書であります。故に『一陰一陽これを道と謂う』と説かれました。
無極の真とは、即ち天が人に賦与(ふよ)された真理であり、二五の精とは父の精と母の血を頼って養い、血は精を頼って育成するのであります。
二人が一心になった際、黙々(もくもく)の中に無極の真理が投入されるのでありますが、これが『三五が妙合して凝る』の意味であります。
男女が結ばれた後に、男の気が円満であれば男の子が生まれ、女の気が円満であれば女の子が生まれるのであります。
故に乾(けん)の理が到れば男の子となり、坤(こん)の理が到れば女の子となると申したのであります。
続く