Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

5月中旬に出会った花たち(最終回)

2022-05-30 | みんなの花図鑑
先回の続きです。5月中旬に出会った花たち 3-② 2022-05-27

<シュッコンバーベナ(宿根バーベナ)クマツヅラ科クマツヅラ属>
 5/18 あけぼの山農業公園
南アメリカ原産で、明治時代に園芸植物として導入され、道端などにしばしば逸出しています。花がよく似たヤナギハナガサは草丈が高く、花序が丸くなります。


<新星(シンセイ)(バラ) HT 1979年 鈴木省三(日本)作出> 
 5/17 市川植物園
クリーム色の蕾から、形のよい濃い黄色の花が咲きます。ティー香があります。


<ネメシア{海蘭擬(ウンランモドキ)} ゴマノハグサ科ネメシア属>
 5/17 市川植物園
ネメシアは一年草と宿根草のネメシアがあります。宿根ネメシアは、-3℃以上の気温があれば1年中開花する四季咲き性の性質があります。開花期間が長いので、寄せ植えには大活躍する草花です。


<ノイバラ(野茨) バラ科バラ属> 5/17 市川植物園
ノイバラは、バラの台木として育てられることが多い野生のバラの品種です。5~6月頃に白や薄紅色の花を咲かせ、その後赤い実をつけます。花びらは5枚で、一般的に知られるバラとはイメージが異なります。


山や野原など「野」に咲くこと、茎にトゲがある「茨」をもつことにちなんで、野茨(ノイバラ)と名付けられました。

<ビッグドリーム(バラ) HT  1984年 J&P(米国)作出> 5/17 市川植物園
明るい緋赤色の蕾から渋みのあるローズ赤の巨大な花を咲かせます。株はとても丈夫で半直立性の大株になります。


<フタリシズカ(二人静) センリョウ科チャラン属> 5/18 あけぼの山農業公園
大きな2対の葉の上に直立した数本の花穂を立て、花穂の数は多くは2本だが1~5本と幅があります。源義経の愛人「静御前」にちなんで名付けられました。


静御前の霊が、吉野山で若菜摘みに出た娘に乗り移り、二人で同じ衣装を着けて、義経が都を追われたときの様子を舞う謡曲の「二人静」に見立てています。

<プリンセスチチブ(バラ) FL 1971年 ハークネス(英国)作出>
 5/17 市川植物園
秩父宮勢津子妃殿下に捧げられたバラです。微妙な色の変化が美しい花です。


<ベルフラワー(乙女桔梗) キキョウ科ホタルブクロ属> 5/17 市川植物園
ベルフラワーは、春~夏にかけて紫色や白色のかわいらしい花を咲かせる多年草です。オトメギキョウ、フウリンソウ、ツリガネソウの名でも知られます。

 
<マガリ(バラ) FL 1986年 メイアン(仏)作出> 5/17 市川植物園
フロリバンダとしては大型の花を咲かせる品種で、花もちがよく丈夫な花を咲かせます。


<正雪(マサユキ)(バラ) HT 1992年 京成バラ園芸作出> 5/17 市川植物園
20㎝を超えることもある巨大輪種で、株は強健です。1999年JRC(国際バラ新花コンクール)銅賞受賞


<マユミ(真弓) ニシキギ科ニシキギ属> 5/17 市川植物園
秋になると、茶色がかったオレンジ色に紅葉する、とても美しい落葉低木です。それにも増して美しいのが、朱色がかった赤色の四角い果実です。それに比べ花は非常に地味で、誰も観賞しようとは思わない、かわいそうな花です。(笑)


古くはマユミの木で弓をつくったことから「真弓」と呼ばれるようになったといわれます。現在でも将棋の駒などの材料として利用されます。

<ムサシアブミ(武蔵鐙) サトイモ科テンナンショウ属> 5/17 市川植物園
ムサシアブミは、本州から沖縄にかけて分布しているサトイモ科の山野草です。南方系の植物であり、主に沿岸地域の湿った林内に生育するとされます。草丈20センチから50センチになる多年草です。


名前は、仏炎苞と呼ばれる花に該当する部分が、馬に載る時に足をかけるアブミ(鐙)に似ることから。「あぶみ」は馬が多く飼育されていた武蔵の国(関東地方)の道具であるということから名付けられたと推測されます。

<ムラサキカタバミ(紫片喰) カタバミ科カタバミ属> 5/18 あけぼの山農業公園
ムラサキカタバミはカタバミ科の多年草です。紫色のかわいらしい花とクローバーのような葉をつけるのが特徴で、5月~7月ごろになると花を咲かせ始めます。


見た目は可憐ですが、環境省に「要注意外来生物」と指定されています。繁殖力が強いため、生態系を壊す恐れがあるとされているのです。

<ムラサキツメクサ(紫詰草) マメ科シャジクソウ属> 5/11 大堀川畔
アカツメクサ(赤詰草)や、レッドクローバーとも呼ばれます。赤紫色の小花が多数集合して球状となった可愛らしい花を咲かせます。おひたしや酢の物にして食べられ、花はジャムになります。


<メマツヨイグサ(雌待宵草) アカバナ科マツヨイグサ属> 5/11 大堀川畔
1920年代に観賞用に導入されましたが、増える力がとても強く、今や荒れ地ではびこって、他の外来種とともに背の高いやぶをつくっています。外来生物法で要注意外来生物に指定されています。それでも夏の夜に咲かせる花は、幽玄な美を感じます。


<名前のわからない植物> 5/17 市川植物園
Googleレンズで調べても、名前が特定できません。お分かりの方があれば、教えて頂けると嬉しいです。

nakimoさんから名前をご教示いただきましたので、下記に追記いたします。nakimoさん、ありがとうございました。

<ケキツネノボタン(毛狐の牡丹) キンポウゲ科キンポウゲ属>
花は春から秋にかけて見られ、直径は1センチメートル程度。花びらはふつう5枚(数枚程度の変動あり)で黄色、強い光沢があります。


花の後にイガイガの球のようなものができますが、これは多数の平べったい果実が丸く集まったものです。和名はキツネノボタンに似て毛が多いことから付けられました。(野田市HP 草花図鑑)

<名前のわからない植物> 5/17 市川植物園
Googleレンズで調べても、名前が特定できません。お分かりの方があれば、教えて頂けると嬉しいです。

nakimoさんから名前をご教示いただきましたので、下記に追記いたします。nakimoさん、ありがとうございました。

<クレソン{オランダガラシ(和蘭芥子)} アブラナ科オランダガラシ属>
ヨーロッパからアジアの温帯にかけて広く分布する毎年育つ多年草です。水生植物で水辺に生えます。


肉料理のつけ合わせやサラダなどに広く利用されるハーブで、くせのない風味とピリッとする辛味や爽やかな苦みが特長です。(ヤサシイエンゲイ)

バラの説明に出てくる、FLとHTはバラの分類略号です。

・FL(フロリバンダローズ)とは四季咲き中輪の房咲きのバラで、樹形はまっすぐに伸びる木立性です。
・HT(ハイブリッドティー)とは香りが強く、四季咲き大輪系のバラで、樹形はまっすぐに伸びる木立性です。

3回に渡って「5月中旬に出会った花たち」をご覧いただき、ありがとうございました。

5月中旬に出会った花たち 3-②

2022-05-27 | みんなの花図鑑
5月中旬に出会った花たち 3-②
先回の続きです。5月中旬に出会った花たち 3-① 2022-05-23

<ゴールドバニー(バラ) FL 1978年 パオリーノ(仏)作出> 5/17 市川植物園
花色は褐色の少ない鮮やかな黄色で、中輪系としては大きめの花を多く咲かせます。株は半横張り性で1.2mになり、見ごたえがあります。


<サマードゥフト(バラ) HT 1986年 タンタウ(独)作出> 5/17 市川植物園
耐病性に優れた大株になります。「夏の香り」という名前にふさわしい芳香性です。


<スイカズラ(吸葛) スイカズラ科・スイカズラ属> 5/17 市川植物園
この花は香りがよく、5cmほどで徐々に白から黄色に変化していきます。スイカズラの花の香りはジャスミンのようと言われていて、男女問わず好まれている香りです。


また、日本ではハーブやお茶、お酒や薬用としても利用され、古くから親しまれてた植物です。

<セイヨウオダマキ(西洋苧環)キンポウゲ科オダマキ属> 5/17 市川植物園
「セイヨウオダマキ」は、北アメリカ原産の「カナダオダマキ」や「キバナオダマキ」などとの種間交雑によって、数多くの園芸品種が作出されています。


<セイヨウカマツカ(西洋鎌柄) バラ科セイヨウカマツカ属> 5/12 大堀川辺
セイヨウカマツカという名前で呼ばれますが、日本に自生しているカマツカと同属ではありません。カマツカに似ていることが名前の由来です。


ウシコロシという物騒な別名が付いています。これは、牛の鼻に綱を通すときの木に使われたことに由来すると言われています。

<セイヨウヒルガオ(西洋昼顔) ヒルガオ科セイヨウヒルガオ属> 5/17 市川植物園
園芸植物としては、コンボルブルス・アルベンシスという学名で呼ばれることもあります。日本では観賞植物として導入されて、1940年代以降、全国に定着しました。現在は、外来生物法により要注意外来生物に指定されてます。


<ゼラニウム(天竺葵) フウロソウ科ペラルゴニウム(テンジクアオイ)属> 5/17 市川植物園
ゼラニウムには数百種の品種が存在すると言われていて、その花は色も咲き方も多様です。


現在のペラルゴニウム属に分類される以前は、リンネによってゲラニウム属に分類されていたことから、その名残で今も「ゼラニウム」と呼ばれています。

<タツナミソウ(立浪草)シソ科タツナミソウ属> 5/17 市川植物園
タツナミソウは本来は野草で、道端や平地など草丈の低い植物が多い場所でよく見られます。数多くの種類があり、専門家でも分類や見分けるのが難しい植物としても知られています。


波が押し寄せる様子がタツナミソウ(立浪草)の花姿と似ているとされ、その名がついたといわれています。

<ツリバナ(吊花) ニシキギ科ニシキギホ属> 5/17 市川植物園
吊り下がる花も実も愛らしく、紅葉も美しいことから、庭園や茶庭、庭木としてよく植えられています。


花や果実を吊り下げることから、「吊花」と書きます。花よりも圧倒的に赤い実が目立つことから、その赤い実を花に見立てて、「吊したような花」と表現したようです。

<テイカカズラ(定家葛)キョウチクトウ科テイカカズラ属>  5/18 あけぼの山農業公園
江戸時代以前から栽培されており、古今和歌集では古名のマサキノカズラとしてその歌が詠まれています。


テイカカズラという名前は、新古今時代を代表する歌人であった藤原定家と、式子内親王の悲恋にまつわる能の謡曲、「定家」(金春禅竹作)に由来します。

<デルフィニウム(大飛燕草) キンポウゲ科 ヒエンソウ属(デルフィニウム属)> 5/17 市川植物園
デルフィニウムはブルーを基調とした涼やかな花を咲かせる多年草です。草丈高く、すっと伸びた花茎に縦に連なるように、たくさんの花を咲かせます。


和名のオオヒエンソウの由来は、中国名の飛燕草(ひえんそう)によるもので、距が突き出した花のフォルムがツバメが飛んでいる様子に似ているからだそうです。

<ドクダミ(毒矯み) ドクダミ科 ドクダミ属> 5/17 市川植物園
ドクダミは臭いも独特、抜いても抜いても生えてくる生育旺盛で厄介者扱いされる事の多い植物だと思われています。しかしドクダミは昔から親しまれ、暮らしに役立つ万能薬草になります。


ドクダミの名前は「毒矯(どくだ)み」毒を抑えるという意味に由来するといわれています。十種類の薬効があることから「十薬」とも呼ばれ、古くから民間治療薬として重宝されてきました。

<ニシキギ(錦木) ニシキギ科 ニシキギ属> 5/17 市川植物園
山地や丘陵のみならず、人家に近い林の中にも自生します。スズランノキ、ニッサボクと並ぶ世界三大紅葉樹の一つとされ、日本庭園では名脇役となります。紅葉の美しさを「錦」に例え「錦木」と名付けられました。


<ネペタ(キャットミント) シソ科イヌハッカ属(ネペタ属)> 5/17 市川植物園
「キャットミント」は名前にミントとついていますが、ハーブとしてではなく、観賞用に栽培されています。青紫色の小花が穂になって咲き、ラベンダーのような雰囲気があります。


<フレンチレース(バラ) FL 1982年 J&P(米)作出> 5/17 市川植物園
花色はややピンクががったアイボリーホワイトで、花形・花もちがよく丈夫です。名前の通り優雅で美しさのある人気のある品種です。


バラの説明に出てくる、FLとHTはバラの分類略号です。

・FL(フロリバンダローズ)とは四季咲き中輪の房咲きのバラで、樹形はまっすぐに伸びる木立性です。
・HT(ハイブリッドティー)とは香りが強く、四季咲き大輪系のバラで、樹形はまっすぐに伸びる木立性です。

次回は「5月中旬に出会った花たち ③」に続きます。

5月中旬に出会った花たち 3-①

2022-05-23 | みんなの花図鑑
5月中旬も雨や曇りの日が多く、テニスや公園での花の観察には制約がありました。それでも、雨の合間を縫って、近隣の公園などに咲いている花の写真を、何とか撮ってきました。拙い写真ですが、3回に分けてご紹介します。

<アジサイ・アナベル(紫陽花) アジサイ科アジサイ属> 5/11あけぼの山農業公園
アメリカ原産のアジサイ(紫陽花)で、別名アメリカあじさいと呼ばれます。


蕾の頃は淡い緑、花が咲くと純白、咲き進んでいくと再び緑に変化し、秋にはドライフラワーのように乾燥した茶色になります。

<バラ・うらら FL 1995年京成バラ園芸 作出> 5/17 市川植物園
シーズンを通してよく咲き続けます。株は強健で、葉は厚みがあり、たいへん華やかな雰囲気をかもし出すバラです。


<オオベニウツギ(大紅空木) スイカズラ科タニウツギ属>5/11あけぼの山農業公園
オオベニウツギの花は、外面に細毛のある長さ3~4cmの筒状漏斗型で、枝にびっしりと咲きます。開花時期は4~8月で、中国が原産地です。


<オステオスペルマム キク科キンセンカ属> 5/11 北柏ふるさと公園
オステオスペルマムは、南アフリカ原産のキク科の多年草です。別名「アフリカンデイジー」と呼ばれるように、デイジーなどとよく似たキク科らしい花を咲かせます。


太陽とともに開き、夜間や曇天、雨の日は花びらが閉じます。

<ガマズミ(蒲染) レンプクソウ科ガマズミ属> 5/17 市川植物園
ガマズミは春には花、夏の緑濃い葉、秋には真赤な宝石のような果実、冬には紅葉と、四季を通して美しい姿を見せてくれる植物です。


<カルミア(亜米利加石楠花) ツツジ科カルミア属>  5/17 市川植物園
北アメリカ東部を原産とするツツジ科の常緑樹です。カルミアの和名はアメリカシャクナゲですが、シャクナゲの仲間ではありません。


花弁は8枚ありますが、先端で浅く五つに裂けるため、花を正面から見ると五角形のように見えます。

<キショウブ(黄菖蒲) アヤメ科アヤメ属> 5/11 あけぼの山農業公園
キショウブは日本に自生せず、明治30年に観賞用としてヨーロッパから持ち込まれた外来植物です。


現在は全国に野生化し繁殖力が強いため、生態系に大きな影響を与えており、要注意外来生物に指定されています。

<クレマチス キンポウゲ科クレマチス属> 5/17 市川植物園
クレマチスの原種の数は300種類とも言われ、世界中に分布しています。「ツル性植物の女王」という別名をもち、世界中の人々に愛されています。


19世紀の初期、植物ハンターのシーボルトによって日本の原種”カザグルマ”や中国の原種”テッセン”などがヨーロッパに渡り、種間交雑により数多くの園芸品種が作出されました。

<コメツブツメクサ(米粒詰草) マメ科シャジクソウ属)> 5/11 近所の河川
コメツブツメクサはヨーロッパ原産の帰化植物で、道端や河原などに群生しています。和名は「シロツメクサなどに似て小型(米粒)なことから」とされます。


<コモンセージ シソ科アサギリ属> 5/17 市川植物園
コモンセージは、昔から薬用のハーブとして重宝されてきた植物です。世界中で「長寿のハーブ」と評されています。


また、香りがよく、料理用のセージとしてティやポプリなどに利用されます。

<サンショウ(山椒) ミカン科・サンショウ属> 5/17 市川植物園
山地の雑木林などに自生し、料理に添えられる若葉は食材として木の芽とも呼ばれます。葉と雄花、球果に独特な香りを有し、香辛料として使われます。


<サンタンカ アカネ科 サンタンカ属(イクソラ属)> 5/17 市川植物園
照りの強い濃緑の葉と、鮮やかな赤やオレンジの小花を房状につける姿が熱帯の花木らしいエキゾチックな印象です。


花色は赤が美しく人気ですが、オレンジや黄色などもあります。

<ジャーマンアイリス(ドイツあやめ) アヤメ科 アヤメ属> 5/11あけぼの山農業公園
ジャーマンアイリスは、地中海沿岸原産のアイリスを元に改良が重ねられ、今日の姿ができあがりました。


花に特有のひげがあることから「ひげアイリス」と呼ばれたり、その色数の多さから「虹の花」とも呼ばれることもあります。

<バラ・ブラスバンド FL 1994年 Jack E. Christensen(米国)作出> 5/17 市川植物園
明るいオレンジ色で花弁数が40枚程のボリューム!とにかく明るい印象です。


このバラが一斉に沢山咲くと、とても賑やかでブラスバンドのような華やかさがあるのでこの名前が付いたような気がします。

<バラ・香貴 HT 1995年 京成バラ園芸作出> 5/17 市川植物園
デリケートな花色にスパイシーな香りが魅力的な品種です。多花性で株立のよい強健種です。1992年JRC(国際バラ新花コンクール)銅賞受賞 。


バラの説明に出てくる、FLとHTはバラの分類略号です。

・FL(フロリバンダローズ)とは四季咲き中輪の房咲きのバラで、樹形はまっすぐに伸びる木立性です。
・HT(ハイブリッドティー)とは香りが強く、四季咲き大輪系のバラで、樹形はまっすぐに伸びる木立性です。

次回は「5月中旬に出会った花たち ②」に続きます。

ポピーがいっぱい(あけぼの山農業公園)

2022-05-20 | 
あけぼの山農業公園のポピー(ケシ科ケシ属)を見てきました。(5月11日)
ポピーはケシ科の植物のことで、英語でpoppyと言うことから日本でもこの呼び方が普及しています。

<ポピー畑と風車 あけぼの山農業公園>


ポピーにはさまざまな種類があり、日本では、鑑賞用や食用に育てられる園芸用の種類をポピーと呼び、麻薬の原料になる種類をケシと呼んで区別しています。



人との関わりが深い植物で、古代人の住居跡からも発見され、現在でもケシの実(ポピーシード)は食用としてあんぱんや松風(和菓子)に使われています。



学名のPapaverは、ラテン語で「粥」を意味する言葉で、催眠作用のあるケシの乳液を赤ちゃんの粥に混ぜて眠らせていたことに由来しているとされています。



ただ、ケシには様々な品種があり、その中には麻薬が採れる品種もあることから、安全か危険かで以下のように区別されることもあります。



ポピー→安全なケシ(麻薬が採れない=栽培可能)の品種であり、園芸植物。
ケシ →危険なケシ(麻薬が採れる=栽培禁止)の品種であり、有害植物。



ポピーには約150種の品種があります。その中でも、ヒナゲシ、ナガミヒナゲシ、モンツキヒナゲシ、オリエンタルポピー、アイスランドポピー、カリフォルニアポピーの6つは、麻薬成分を含まない園芸品種として栽培可能です。

それぞれの品種の特徴を見ていきましょう。



<ヒナゲシ 別名:虞美人草、コクリコ、シャーレーポピー、アマポーラ>
原産:ヨーロッパ 花の色:赤、ピンク、白。


茎が立ってその脇芽から花茎が立ち、花が咲きます。枝も沢山出て、花数が多くなります。フランスやポーランドなどの国花として有名です。

<ナガミヒナゲシ(長実雛芥子)>
原産:地中海 花の色:オレンジ色。


ケシ坊主が細長いのが特徴で、そこから「長実雛芥子(ナガミヒナゲシ)」と名付けられました。今のところ特定外来生物には指定されておらず園芸品種になっています。

<モンツキヒナゲシ 別名:レディーバード・ポピー>
原産:西アジア~コーカサス地方 花の色:赤


5~7cmほどの濃赤色の花びらを咲かせます。花びらのつけ根の部分が黒く大きな斑点(3個)があるのが特徴で、ピエロという流通名がついています。

<オリエンタルポピー 別名:オニゲシ>
原産:トルコ、イラン等 花色:赤


花の大きさが20cmくらいになるものもあります。花弁の色は赤やオレンジ色が多いのですが、白、ピンク色もあります。また、花弁は4枚のものが多く、中心部に黒い大きな斑点(5個)があるのが特徴です。

<アイスランドポピー 別名:シベリアヒナゲシ>
原産:シベリアからアジア大陸北部 花の色:オレンジ色、黄色、ピンク、白。


茎に葉が無く、枝も無く、地際から蕾が伸びて花茎が立ち、花が咲きます。そのためスッキリとした姿で、切り花に使われることも多いです。

<カリフォルニアポピー 別名:花菱草(ハナビシソウ)>
原産:アメリカ合衆国西部。カリフォルニア州の州花になっています。
花の色:オレンジ、黄色、朱色、ピンク。
一般的なポピーと花や葉の形が異なるのですが、これもポピーの仲間です。


ポピーの話、いかがでしたか? 一口にポピーと言っても色々な品種があるんですね。ポピーの園芸品種は、およそ60種類があるようです。

オーソドックスな赤や黄色の一重咲きのものから、とても珍しい花色の園芸品種までバラエティに富んでいます。各々の品種の特徴を知って、楽しむのも良いかもしれません。



ヒツジグサ(未草)とスイレン(睡蓮)

2022-05-16 | みんなの花図鑑
私は今まで、ヒツジグサとスイレン、どちらもスイレン科スイレン属なので、ヒツジグサ(未草)=スイレン(睡蓮)と思っていました。今回はヒツジグサとスイレンの違いについて調べてみました。

スイレンの日本の在来種は1種だけですが、スイレン属は温帯から熱帯にかけて、世界に約40種が自生しています。明治時代に外国産のスイレンが日本に輸入されるようになると、その花の美しさから一般に広まりました。

<スイレン(睡蓮) スイレン科スイレン属> 5/11 あけぼの山農業公園で撮影


その際、輸入種が日本在来種と同じ「スイレン」の名称で呼ばれたことから、ヒツジグサとスイレンが混同される原因になったようです。

<スイレン(睡蓮) スイレン科スイレン属> 5/11 あけぼの山農業公園で撮影


本来なら「西洋スイレン」と呼ぶか、英名の「Water Lily」にちなんで「水生百合」と呼ぶべきだったのかもしれません。

<スイレン(睡蓮) スイレン科スイレン属> 5/11 あけぼの山農業公園で撮影


私たちが目にするスイレン(睡蓮)の多くは明治以降観賞用として入ってきた外来種がほとんどで、日本原産はヒツジグサ(未草)の1種類のみなのです。

<スイレン(睡蓮) スイレン科スイレン属> 5/11 あけぼの山農業公園で撮影


ヒツジグサ(未草)は日本特産の多年草で、初夏から秋にかけて各地の池や沼に白い小花が自生しているのが見られます。昔でいう「未の刻(ひつじのこく)に花が開ききるため「未草」と名付けられました。

<ヒツジグサ(未草) スイレン科スイレン属> 楽天市場


ヒツジグサの学名は「Nymphaea tetragona」で、属名はギリシア神話の水の精に由来します。植物学上の名称はヒツジグサですが、「スイレン」とも呼ばれます。

<スイレン(睡蓮) スイレン科スイレン属> 5/11 あけぼの山農業公園で撮影


日本古来のヒツジグサは、白い花のみで直径3~4cmほどで花弁数も少なく、世界最小のスイレンだそうです。尾瀬に咲くヒツジグサは直径が500円玉くらいの大きさしかないそうです。

<ヒツジグサ(未草) スイレン科スイレン属>  尾瀬のヒツジグサ Wikipedia


日本古来のヒツジグサは、今では外来種に追いやられて、見ることができる場所も限られるようです。日本全体としては絶滅危惧等に指定されていないが、地域によっては絶滅危惧種に指定され、また既に絶滅した地域もあります。

<ヒツジグサ(未草) スイレン科スイレン属>  Wikipedia


ヒツジグサをスイレンと呼ぶのは間違いではないでしょうが、今日の外来種や園芸品種のスイレンとヒツジグサは、異なるものということになります。

ヒツジグサと睡蓮の違いを簡単に整理してみます。

<スイレン(睡蓮) スイレン科スイレン属> 5/11 あけぼの山農業公園で撮影


<花の大きさの違い> 
ヒツジグサは3㎝~7㎝に対し、スイレンは10㎝ほどの大きさになります。

<花びらの数の違い>
ヒツジグサは8~15枚に対し、スイレンは20枚近くにもなります。

<ヒツジグサ(未草) スイレン科スイレン属> 楽天市場


<花の色の違い>
ヒツジグサは白のみに対し、スイレンは赤、オレンジ色、黄色、白、ピンク色、青紫色など様々な色があります。

<葉の大きさの違い>
ヒツジグサは葉の大きさが小ぶりで15㎝以下と小さいが、スイレンは20㎝以上にもなります。

<スイレン(睡蓮) スイレン科スイレン属> 5/11 あけぼの山農業公園で撮影


ヒツジグサとスイレンの違い、おわかりいただけたでしょうか。はっきり違いがわかるのは、ヒツジグサは白い花しかないという点です。

同じ白でスイレンとの違いを見るのは、花の大きさと花びらの枚数を見ればわかりそうです。これから私もヒツジグサという名前を見たら、スイレンではないかと疑ってみたいと思います。

5月上旬に出会った花たち

2022-05-13 | みんなの花図鑑
GWも終わり、また日常の生活に戻りました。事前に予測できたとは言え、新型コロナの感染者数の増加が気になるところです。

私のGWは、混雑して料金の高い観光地は避け、専らテニスと近所の公園などの散策などで、のんびり過ごしました。今回は、連休中でも混雑のない、マイナーな公園等で出会った花たちを紹介します。


<オダマキ(苧環) キンポウゲ科オダマキ属> 近所のお宅で撮影
オダマキは、日本の野山や高山地帯に自生している多年草で、赤色や紫色など、さまざまな色の花を咲かせるのが特徴です。



一重咲きから八重咲きまで、園芸品種がたくさん販売されています。

<オニタビラコ (鬼田平子) キク科 オニタビラコ属> 近所の路傍で撮影
道端や畑など日当たりがよい場所で、主に春から秋に花をつけます。



名前の由来は、オニタビラコに似ているコオニタビラコより大きいということが由来で「鬼」というのを頭につけたとされています。

<カスミソウ(霞草) ナデシコ科ジプソフィラ属> 自宅で撮影
枝に小さなたくさんの花を咲かせるカスミソウは、ブーケや花束には定番の花です。小花のついた細い枝を広げて咲き、ふんわりした雰囲気が魅力です。



カスミソウは花の大きさや白色の違いなどさまざまなカスミソウがあります。カスミソウの原種の数は125種といわれています。



<カタバミ(片喰) カタバミ科カタバミ属> 近所の路傍で撮影
カタバミは世界中に分布している植物で、日本では道端や庭、畑など地面を這って自生しています。繁殖力が非常に強いことから、駆除するのが大変な雑草とされています。



和名のカタバミ(片喰)は、ハート型の葉が1片食べられて欠けているように見えることに由来しています。

<カラー(海芋) サトイモ科オランダカイウ属> 大堀川辺で撮影
花びらに見える苞(ほう)を1枚、くるりと巻いたシンプルな花に、しなやかで美しい茎が特徴のカラー。カラーには、実に100種類近くもの品種が存在しています。



カラーの名前はギリシャ語のカロス(「美」の意味)に由来するという説、カトリックの尼僧がつける襟(えり)、つまりカラーに似ているからという説があります。

<キンラン(金蘭) ラン科キンラン属> 近隣の自然公園で撮影
私にとっては初めて直接目にするキンラン、記念すべき出会いです。日本の本州から九州の山林に自生するラン科の多年草です。



キンランの名前の由来は、黄色の花色を金色に見立てて付けられたものです。キンランは現在絶滅危惧種とされています。



<ケマンソウ(華鬘草) ケシ科コマクサ属> 近隣の公園で撮影
ケマンソウは「タイツリソウ」や「フジボタン」という別名でも親しまれている多年草です。開花時期になると、ピンク色や白色のハートが連なったかわいらしい咲き姿を楽しめます。

ケマンソウという名前は、お寺を飾る装飾品(華鬘)に見立てられてつけられました。

<コバンソウ(小判草) イネ科 コバンソウ属> 大堀川辺で撮影
ヨーロッパが原産の帰化植物で、昔から道ばたに生えていて、世間的には普通に雑草として扱っている植物です。



変な見た目が面白過ぎる雑草は、日本でも密かに観賞用としても好まれている植物でもあります。

<トキワマガリバナ(常磐屈曲花) クスノキ科シロダモ属> 近隣の公園で撮影
トキワマガリバナは小さく可憐な花を春に一斉に開花させ絨毯の様な美しい花姿をつくります。



和名は、冬も葉が茂る「常緑(トキワ)」で、中国名でイベリスを意味する「屈曲花(マガリバナ)」からきています。
 
<ナガミヒナゲシ (長実雛芥子) ケシ科ケシ属> 近所の路傍で撮影
ナガミヒナゲシはその名の通り「長い実」を付けますが、その実の中には約1600粒の種が入っています。圧倒的な繁殖能力で急速に生息域を広げています。



危険な外来種と言う扱いを受けていますが、特定外来生物には指定されておらず、法律の制限を受けている種ではありません。

<ニワゼキショウ(庭石菖) アヤメ科ニワゼキショウ属> 近所の路傍で撮影
ニワゼキショウはそのかわいらしさからもともと観賞用にと明治時代にアメリカから輸入されました。



しかし、現在では野生化して雑草として扱われています。

<ハハコグサ(母子草) キク科ハハコグサ属> 大堀川辺で撮影
ハハコグサは春の七草のひとつで「御形」ともいわれます。御形とは身体の穢れを浄化する役割をもち、紙で作られた人形を川に流し、穢れをおとす風習です。



ハハコグサは若い葉や茎が柔らかいので、お粥や草餅、天ぷらなどで食べることができます。

<ヒルザキツキミソウ(昼咲月見草) アカバナ科マツヨイグサ属> 大堀川辺で撮影
夕方~夜咲きの多いツキミソウの仲間ですが、明るい間に花を開くので花壇にもよく用いられます。最近では野生化して空き地などに咲いている姿もよく見かけます。



<ムスカリ キジカクシ科ムスカリ属> 自宅で撮影
名の由来はギリシャ語の moschos(ムスク)であり、麝香(じゃこう)のことです。花は一見するとブドウの実のように見えることから、ブドウヒアシンスの別名を持ちます。



<ムラサキツユクサ(紫露草) ツユクサ科ムラサキツユクサ属> 近所の路傍で撮影
明治時代に観賞用として持ち込まれました。 1つ1つの花は1日でしぼんでしまいますが、次々と花が開く姿からはたくましさが感じられます。



<メギ(目木) メギ科 メギ属> 近隣の公園で撮影
メギは黄色い花、赤い果実、紅葉と、1年を通じて観賞できます。和名は「目木」の意味で、葉や樹皮の煮汁を洗眼に用いたためとされています。



<ユウゲショウ(夕化粧) アカバナ科マツヨイグサ属>  大堀川辺で撮影
和名の由来は、午後遅くに開花して、艶っぽい花色を持つことからとされるが、実際には昼間でも開花した花を見られます。



オシロイバナの通称と紛らわしいので、赤花夕化粧とも呼ばれます。

たくさんの花を最後までご覧いただきありがとうございました。



4月の花のアルバム(最終回)

2022-05-09 | みんなの花図鑑
桜咲く花の季節4月が、風のように足早に去っていき、初夏5月の花たちにバトンを繋ぎました。最終回の今回も4月の花たちで、近隣の公園やご近所のお宅、自宅の花を中心に振り返ってみました。

<アケボノフロ(曙風露) フウロソウ科フウロソウ属> 近所のお宅で撮影
フウロソウは日本には、10数種が自生しています。蝦夷フウロ、千島フウロ、十勝フウロ、姫フウロ、伊予フウロ、伊吹フウロ、白山フウロなど、地域の地名のついたフウロが多いようです。



<アザレア(西洋ツツジ) ツツジ科ツツジ属> 近隣の公園で撮影
アザレアは日本や中国が原産の、ツツジをもとに作られた交配種です。一重咲きや八重咲きなどさまざまな品種があり、育て方が簡単なため庭木や寄せ植えに利用されています。



<イカリソウ(碇草) メギ科イカリソウ属> 近隣の公園で撮影
山野草として一般に良く知られています。距が突き出し錨(イカリ)のような形の花を咲かせることから名がつきました。



外国では、羊が食べると元気になることから、滋養強壮の漢方などでも登場します。

<イングリッシュブルーベル キジカクシ科ヒアシントイデス属> 近隣の公園で撮影
青い釣り鐘型の可愛らしい花で、イギリスの群生地の森などで見る姿は神秘的な美しさがあります。



「シラー・カンパニュラータ(釣鐘水仙)」という名で出回る花もあり、こちらは交雑種のスパニッシュ・ブルーベルと同じものです。

<オオデマリ(大手毬) レンプクソウ科ガマズミ属>  近隣の公園で撮影
オオデマリは初夏にアジサイによく似たボール状の花を咲かせる花木です。花が大きく鞠のようにまとまってつくことから名づけられました。



咲き始めはグリーン色、咲き進むにしたがって白に変化します。

<オルレア セリ科オルレア属> 近隣の公園で撮影
白くレースで編んだような繊細な花が魅力的で、ホワイトレースとも呼ばれます。ほかの花とあわせても単体でも、純白の美しい花は癒されます。



<キクモモ(菊桃) バラ科サクラ属> 近隣の公園で撮影  
ハナモモの1品種で、名前は、花弁が細長くキクに似ていることに由来します。



ハナモモは花を観賞するために改良されたモモの品種群で、江戸時代に多くの品種が作り出され、江戸時代後期には200種もの品種があったそうです。



<コデマリ(小手毬) バラ科シモツケ属> 近隣の公園で撮影 
開花期には小さな花が手毬状になって枝先に並ぶため、同じ頃に咲くオオデマリに対してコデマリと名付けられました。



オオデマリは花序(花の集り)は直径5~10センチで、コデマリの花序は直径3~5センチと小さい。

<サクラソウ(桜草) サクラソウ科サクラソウ属> 自宅で撮影
桜草は日本に自生する多年草です。近年、日本国内での自生地は少なくなっています。



埼玉県さいたま市桜区にある「田島ヶ原サクラソウ自生地」が、日本で最初の国指定の天然記念物に指定されています。

<シロツメクサ・白詰草(クローバー) マメ科シャジクソウ属>  近所の野原で撮影
日本で最もよく目にするクローバー(シロツメクサ)は、3つの小葉からなる濃い緑色の葉の間からボール状の花を咲かせます。



クローバー(シロツメクサ)は四つ葉をつい探したくなる、希望や幸運の象徴です。

<ダッチアイリス アヤメ科アヤメ属> 近隣の公園で撮影
オランダで改良された球根タイプのアイリスでオランダアヤメとも呼ばれています。



花はアヤメやカキツバタに形が似ており花色豊富でよく目立ちますが、派手なジャーマンアイリスに比べるとやや控えめな印象の花が多いです。

<トキワマンサク(常盤万作) マンサク科トキワマンサク属> 自宅で撮影
今年もわが家のトキワマンサク、ベニバナトキワマンサクの花が、枝先に一斉に咲いて、遠くから見ると、木全体が花に覆われているように見えるほどです。


トキワマンサク(常盤万作)

ベニバナトキワマンサク(紅花常盤万作)


<ナニワイバラ(浪速茨) バラ科バラ属> 近隣の公園で撮影
ナニワイバラとは白い花を咲かせるツル性のバラです。名前の由来は江戸時代、大阪難波の植木商人がよく中国から輸入していたため、この名前が付けられたとされます。 



<ニリンソウ(二輪草) キンポウゲ科イチリンソウ属>
今春、山野草に造詣の深いブロ友さんから頂いたニリンソウです。春先の短い間だけ出現し花を咲かせては地上部が消える、スプリング・エフェメラルともいわれます。



白く可憐に咲くニリンソウ、私の大好きな花です。山野草初体験ですが、大切に育てて来春も花を咲かせたいと思います。

<ハナミズキ(花水木) ミズキ科ミズキ属> 近隣の公園で撮影
日本人なら誰もが知っているハナミズキは、一青窈さんの歌の歌詞にも登場する有名な花ですね。



春になると、総苞片(そうほうべん)と呼ばれる葉が大きくなり、花のような姿(花びらではない)になります。




<ヒメウツギ(姫空木) ユキノシタ科ウツギ属> 近隣の公園で撮影
日本原産のヒメウツギは、「万葉集」にも26首の歌が詠まれており、古くから人々に愛されてきました。



私は「卯の花の匂う垣根に ホトトギス早も来鳴きて」の歌詞で有名な「夏は来ぬ」の「卯の花」の名前の方が好きです。

<ヤグルマギク(矢車菊) キク科ヤグルマギク属> 近隣の公園で撮影
ヤグルマギクは、放射状に広がる花の形が矢車のように見えることが由来です。



園芸店などで流通しているヤグルマギク(矢車菊)の多くは八重咲の種類ですが、原種は一重咲きの品種です。




<ラナンキュラス ゴールドコイン キンポウゲ科キンポウゲ属> 近隣の公園で撮影
ラナンキュラス、というと八重咲でゴージャスで優雅な姿をイメージしますが、花の大きさは2cm~4cmほどで小さいです。一重咲がゴールドカップ、八重咲がゴールドコインと呼ばれています。



5回に渡って「4月の花のアルバム」シリーズをご覧いただきありがとうございました。次回からは通常投稿に戻しますので、引き続きご覧いただけるととても嬉しいです。

4月の花のアルバム(手賀沼湖畔)

2022-05-05 | みんなの花図鑑
桜咲く花の季節4月が、風のように足早に去っていき、初夏5月の花たちにバトンを繋ぎました。今回も4月の花たちで、未投稿のものを中心に振り返ってみました。

<オオフサモ アリノトウグサ科フサモ属>
南アメリカのアマゾン川が原産地であるが、アクアリウムやビオトープなどの観賞用として各地に移入され、日本などで侵略的外来種となっています。オオフサモは別名「パロットフェザー」とも呼ばれ、「オウムの羽」という意味です。



<オランダガラシ(和蘭芥子) アブラナ科オランダガラシ属>
ヨーロッパや北アフリカが原産のオランダガラシは、水中や水辺に群生してはえる植物です。日本では一般にクレソンと呼ばれています。食用や薬用として明治の初めに海外から入ってきました。要注意外来生物に指定されています。



<カモミール(加密列) キク科シカギク属>
カモミールは地中海沿岸原産で、効果・効能が豊富なハーブです。かなり古くから海外で重宝されてきた薬草です。現代では薬として使うことが正式に認められています。



<クラブアップル(姫りんご) バラ科リンゴ属>
クラブアップルとは、小型のりんごのことです。よく果実酒や屋台のりんご飴に利用されます。グラブアップルの花は、リンゴの花とそっくりな花を開花させます。白や薄紅色の花で、6~7個が一ヶ所に密集して咲きます。



<シラー・ペルビアナ(大蔓穂) キジカクシ科オオツルボ属>
和名のオオツルポもしくはワイルドヒヤシンスと呼ばれることもあります。美しいブルーの花が豪華なピラミッド状になって咲くのでとても見栄えがします。



<シラン(紫蘭)ラン科シラン属>
丈夫で育てやすいランの入門品で、この花ほど多くの人に愛され親しまれているランはありません。一般的に流通するのは、花が白い「白花シラン」、リップの先端をほんのり桃色に染めた「口紅シラン」、葉の縁に斑を流し染めた「覆輪シラン」などが有名です。



<シロヤマブキ(白山吹) バラ科シロヤマブキ属>
シロヤマブキ(白山吹)は、春にヤマブキ(山吹)の花に似た白い花を咲かせるバラ科の落葉低木。花が同じ季節に咲くヤマブキ(山吹)の花に似ていることから名づけられました。



<ダイコン(大根) アブラナ科ダイコン属>
アブラナ科の特徴である小さな4枚の花を咲かせます。可憐でかわいい花ではありますが、大根は冬に実を収穫するのであまり花を見る機会はありません。



<ツルニチニチソウ(蔓日々草) キョウチクトウ科ツルニチニチソウ属>
花は一斉に咲くわけではなく、長い期間次から次へと開花します。ものすごい繁殖力のため、減らしても減らしてもどんどん増えていきます。わが家も以前ありましたが、増えすぎたので全て除去しました。



<ドウダンツツジ(灯台躑躅) ツツジ科ドウダンツツジ属>
白い壺形の花がたわわに咲く春、美しい新緑、真っ赤に紅葉する秋と、季節によって表情を変えていくのが魅力です。



<ハルジオン(春紫苑) キク科ムカシヨモギ属>
ハルジオンの花名の由来は、同じキク科で秋に咲くシオン(紫苑)にちなんで、春に咲くシオン(紫苑)でハルジオン(春紫苑)という名前が付けられたと言われています。別名「貧乏草」とも呼ばれます。



<フジ(藤)別名: ノダフジ) マメ科フジ属>
藤の花はその優美さから古来より日本人に愛され、美しい女性の例えにも使用されてきました。歌舞伎や日本舞踊でも有名な「藤娘」は、藤の花の精が美しく舞う演目です。



藤は日本原産の花木で、その美しさから世界中で愛され栽培されています。藤の名所と言えば、まっさきに挙げられるのが世界一といわれる藤の名所、あしかがフラワーパークではないでしょうか。



<ユキヤナギ(雪柳)  バラ科・シモツケ属>
ユキヤナギ(雪柳)の名前の由来は、枝垂れような枝ぶりが柳に似ていて、その枝に雪のように真っ白な小花が咲く姿が雪を連想させることから名前がつきました。



<ライラック(紫丁香花) モクセイ科ハシドイ属>
ライラックは4月~6月に開花する落葉小高木で、香りがよいので、世界中で愛されている花木です。ライラックは冷涼な気候を好むので、日本では東北北部や北海道、本州の高原地帯が適地といえます。



ライラックはフランス語でリラ、和名は紫丁香花(ムラサキハシドイ)といい、ハシドイは日本に自生する近縁種の落葉小高木のことです。



最後までご覧いただきありがとうございました。次回は4月の花のアルバム(近隣の公園編)を予定しています。引き続きご覧いただけると、とても嬉しいです。

4月の花のアルバム(あけぼの山農業公園編)

2022-05-02 | みんなの花図鑑
桜咲く花の季節4月が、風のように足早に去っていき、初夏5月の花たちにバトンを繋ぎました。今回は4月の花たちで、未投稿のものを中心に振り返ってみました。

花が23種類と多くなってしまったので、ご存知の花などはスルーしてご覧ください。

<アフリカキンセンカ(阿弗利加金盞花) キク科アフリカキンセンカ属>
南アフリカ原産で、オーストラリア、北アメリカに帰化しています。同じキク科のオステオスペルマムと間違いやすいと言われますが、私にはその違いがよくわかりません。



<イロハモミジ(伊呂波紅葉) ムクロジ科カエデ属>
イロハモミジの特徴というと葉ばかりに目がいってしまいますが、花も開花します。4月から5月に5mm程度の小さな花を咲かせます。



イロハモミジという名前は葉の切れ込みの数を数えるのに「イロハニホヘト」を使ったことからついたと言われています。

<カタバミ(片喰)カタバミ科カタバミ属>
花は春先から晩秋まで次々と咲き、ほぼ一年中咲いているように見えます。日当たりのよい場所であれば至るところで観察できますが、厄介な雑草として駆除の対象になることも多いようです。



<キランソウ (金瘡小草) シソ科 キランソウ属>
道端 などに生える 雑草で、別名「地獄の釜の蓋」と恐ろしい名前でも呼ばれます。 漢字で「金瘡小草」と書き、金瘡(きんそう:刀による傷)に効く薬草です。



<コブシ (辛夷) モクレン科 モクレン属>
早春を代表する植物で、どの植物より早く可憐な花を咲かせます。辛夷(コブシ)は古くより生薬としても利用され人々に愛されてきた植物です。



<シラユキゲシ(白雪芥子) ケシ科イオメコン属(シラユキゲシ属)>
名前にあるように雪を連想させる白い清楚な花を、春を待って咲かせます。非常に繁殖力が強いので、駆除活動を行っているところもあるようです。



<シロミミナグサ(白耳菜草) ナデシコ科 ミミナグサ属>
シロミミナグサは白色の5弁花を咲かせ、花弁は浅く2裂しています。名前は、白く細かい毛に覆われた葉の形がネズミの耳に似ていることが由来となっています。



<ジュウニヒトエ(十二単) シソ科キランソウ属>
日本原産の植物です。ジュウニヒトエは茎が直立し、鮮やかな花を咲かせるのが特徴です。名は、花が重なって咲く様子を宮中の女官の正装である十二単にたとえたものです。



<ジンチョウゲ(沈丁花) ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属>
早春に咲く花の姿は地味ですが、上品な甘い香りを放って春の訪れを告げてくれます。クチナシ、キンモクセイとともに、日本の三大芳香木の一つに数えられます。



<スズラン(鈴蘭) スズラン科スズラン属>
スズランは、春に小さなベル型の白い花を咲かせ、清楚な雰囲気をまとっています。香りがよく、三大フローラルの一つに選定されており、香水の原料などにも用いられているぐらいです。



<スミレ(菫)スミレ科スミレ属>
スミレの花はその可憐な姿とは裏腹に、実はとっても強健な植物です。街なかの歩道の脇、ガードレールの下、道路のアスファルトの裂けめなど、身近な場所で見かけます。



<原種チューリップ(鬱金香) ユリ科チューリップ属>
原種チューリップとは、一般的に知られているチューリップとは違い、野生種やそれに近いもののことを言います。園芸種の原種系チューリップだけでも100以上の種類があります。



<ツツジ(躑躅) ツツジ科ツツジ属>
ツツジとサツキはなかなか違いがわからない花です。私は深く考えずに、4月に綺麗に咲いていたらツツジ、5月になって花の盛りを迎えるのがサツキと覚ています。



<ツバキ(椿):紅牡丹(コウボタン) ツバキ科ツバキ属>
ツバキの園芸品種のひとつです。八重咲きで花色が鮮やかで、鮮明な印象です。



<トキワマンサク(常盤万作) マンサク科トキワマンサク属>
5月ころマンサクに似たヒモ状の花を咲かせます。落葉樹であるマンサク対し、一年中葉をつけているため「常盤満作」と名付けられました。



<トキンイバラ(頭巾薔薇)バラ科キイチゴ属>
八重咲きの花が見事で、咲き始めは緑色で、徐々に純白に変わっていきます。別名をボタンイバラと言います。



<ネモフィラ・マクラータ(瑠璃唐草) ムラサキ科ルリカラクサ属>
春に草丈の低い茎から伸びた花序に浅い釣鐘で先端が5裂した白い小花を咲かせます。五弁花の各弁の先に1個づつ紫色の斑点が入ります。



<ノムラモミジ(野村紅葉) カエデ科カエデ属オオモミジ系>
新芽から落葉までの時期を、赤い葉色で過ごす種類であることが最大の特徴です。新芽といえば新緑という常識を覆す赤(濃い紫)が珍しく、かつ、美しいことから熱狂的なファンもたくさんいます。



<ヒヤシンス(風信子) キジカクシ科ヒアシンス属>
ユニークな見た目と、その甘く濃厚な香りから、この香りの成分は香水にも利用され、疲労回復やリラックス効果があるといわれています。



<フジ(藤)別名: ノダフジ) マメ科フジ属>
藤の花は古くから振り袖姿の女性に例えられるように、優雅で柔らかい印象を与える花です。藤の名所と言えば、まっさきに挙げられるのが世界一といわれる藤の名所、あしかがフラワーパークではないでしょうか。



<マウンテンウィッチオルダー(白花万作) マンサク科シロバナマンサク属>
タワシ状の花がユニークです。和名の元はwitch (魔女の) alder (ハンの木) だがピンと来ません。別名のシロバナマンサクの方が覚えやすいようです。



<ムラサキケマン(紫華鬘) ケシ科キケマン属>
春に紫色の花を咲かせるケシ科の越年草です。山野や道端の明るい半日陰でよく見かけます。細い茎を20~30㎝程度伸ばし、その先に鮮やかな紫色の花を縦に房状に咲かせます。



<レンギョウ(連翹) モクセイ科レンギョウ属>
早春に鮮やかな黄色い花を枝いっぱいに咲かせます。庭や公園の生垣として利用されるほか、実は漢方薬にも利用され、日本では古くから栽培されてきました。



<フユザキニオイカズラ(冬咲き匂葛) スイカズラ科スイカズラ属>
日本に自生するスイカズラ(吸い葛)の仲間で、ニオイの名前のように芳香がありヒョウタンボク(瓢箪木)のような赤い実をつけます。



最後までご覧いただきありがとうございました。次回は4月の花のアルバム(手賀沼湖畔編)を予定しています。引き続きご覧いただけると、とても嬉しいです。