「味ぽん」などの調味料で知られる「ミツカン」(愛知県半田市)。ルーツは江戸時代に造り酒屋から分家し、新たな家業として酢の醸造を始めた1804(文化元)年にさかのぼる。
酒かすを使った酢が評判になり、江戸で流行していた握りずしの店に供給するようになった。ミツカンのブランドが誕生したのは明治維新後、4代目当主・中埜(なかの)又左衛門の時代。
1884年に商標条例が公布され、商標を独占する場合は登録が必要になったことがきっかけだ。当時、酢の醸造業者の多くが「酢屋勘次郎」。
ミツカンのブランドが誕生したのは明治維新後、4代目当主・中埜(なかの)又左衛門の時代。1884年に商標条例が公布され、商標を独占する場合は登録が必要になったことがきっかけだ。当時、酢の醸造業者の多くが「酢屋勘次郎(すやかんじろう)」を名乗り、「勘」の字を丸で囲んだ同じマークを使う風習があった。
しかし、条例公布後、中埜家よりも早く名古屋の業者が「丸勘」マークを出願。先を越され、他の商標を使う必要に迫られた。そこで又左衛門は中埜家の家紋に一工夫を加えたマークを考案。家紋の「三」の字の下に記号の「○」をつけて、「三ツ環(かん)」とする商標を思いついた。
○には「天下一円にあまねし」(隅々まで広く行き渡るように)との意味を込めたという。ミツカンマークを広めようと1888年には、当時人気の東京の歌舞伎小屋を借り切り、約1500人の得意先を招いた興行を開催。商標入りのとっくり、おちょこなどを配った。
ミツカンマークは今も看板商品の酢のほか、鍋つゆや納豆、中華スープなどに使われ、広く親しまれている。」
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