フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

官僚叩き、天下り、立法権について

2009年02月03日 17時46分26秒 | 社会・政治・思想哲学

 衆議院予算委員会で、天下り禁止の議論していた。
 予算とは関係ないだろうと思いつつ、天下り禁止には賛成だ。反対する理由はない。

 知り合いに公務員が何人かいる。
 みんなそれなりに優秀であるが、天下りして民間企業で通用するかよくわからない。役に立たないのに、民間で起用されるということは、そこに何らかの利害があるに違いない。

 
 ただ、天下りという問題はあるものの、「官僚叩き」をやりすぎない方がいいとも思っている。
 もし官僚叩きをするなら、立法府はそれなりの覚悟が必要だ。というのも
日本の法律はほとんど官僚が作っているからである。
 官僚制度を弱めるとまともな法律ができない可能性すらある。


 官僚の権限の強さについて、日本の制度とアメリカの制度が比較されることがある。
 アメリカの大統領制度の下では、官僚の力があまり問題となることはない。
 それは、大統領(行政府)の権限がつよいからではなく、むしろ、議会の権限がつよいからである。
 法律をつくる権限は
議会が完全に握っていて、大統領や官僚に法案提出権はない。
 
 これに対して、日本では官僚がほとんどの法律案提出している。議員はそれを承認しているにすぎない。議員立法はむしろ例外である。
 このことは立法権が議会にあるという憲法上の建前からすれば、本末転倒もはなはだしい。
 そもそも、日本では法律をまともに知らない人間が選挙で選ばれることが多い。だから、国会議員にまともな立法能力はないと考えておいたほうがいいだろう。
 そのような状況のもとで、官僚に実質的な立法権を与えるのはかなり危険である。自分たちのいいように世の中を変えることができてしまう。
 法律の文言なんて少し変えただけで、自分たちの都合のいいように変えることが可能だからである。 
 
 しかし、アメリカの議員も、すべての議員が法律に精通しているわけではない。
 では、アメリカの議員はどのように立法しているだろうか。
 たとえ議員に十分な知識が無くても、立法スタッフを雇うことで補っている。つまり、
議員ひとりに対して、かなりの数の立法スタッフをつけることが認められている。そのことで、専門外の分野でも立法がしやすい仕組みになっている。
 具体的にいうと、下院議員で雇用できるスタッフの上限が、フルタイム18人、パートタイム4人まで、上院議員では、予算内であればいくらでも雇える。

 このようにして、立法がされているのである。

 ここで提案したいのだが、日本の官僚も天下りなんかさせないで、議員の立法スタフになれるようにしたらどうだろうか。
 専門的な行政知識が豊富だから、立法スタッフには最適だと思う。
 役に立つかどうか分からない民間企業に行くくらいなら、よっぽど役に立つと思うのだが。 

 


コメント (2)
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