白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

カボチャの種―ペピータの効用

2012年10月24日 | 日記

秋の代表的な収穫物である冬カボチャ、北海道産の日本カボチャと千葉県で作られたバターナッツスクワッシュを頂きました。冬至まで充分保存できるカボチャです。

カボチャは中米のメキシコ辺りが原産地と言われ、アメリカ大陸中南部での尤も古くから栽培されていた作物であり、「三姉妹」と呼ばれるアメリカインデアンの主要な3つの作物である「maize,」(コーン)、「squash」(カボチャ)、「beans」(マメ)の中の一つですが、欧州から新大陸に移住した人たちの新しい土地での生活を支えた貴重な作物であったと言います。

 

―三姉妹を図案化した1ドル貨幣―

そして、其のカボチャ、元は古代ケルト人の収穫への感謝と悪魔払いの祭りと言うハロウーインで、善霊を引き寄せ、悪霊達を遠ざける効果があるといわれ、本来は西洋蕪で作られていたロウソク立ての「ジャックーオーランターン」、今では毎年10月31日にカボチャの中身をくり抜いて作るカボチャの「ジャックーオーランターン」に替わり、ハロウーインでの子供達が仮装に使ったりする感謝祭の伝統行事には欠かせない存在となっています。

 

―カボチャのジャックーオーランターンーWikipediaより

其のカボチャですが、スクワッシュ(Squash)と呼ばれ、特に丸くて黄色い「ジャックランターン」が作れるような形をしたカボチャをアメリカではパンプキン(Pumkin)と言い、世界中に広まったカボチャをアメリカ以外では、一般に全てパンプキンと呼んで居り、品種の違いで、「南瓜パンプキン」とか、「バターナッツパンプキン」とも言います。

 

―1940年代に作出されたと言うバターナッツカボチャー

その日本でも知られるようになったバターナッツパンプキンですが、其の誕生のエピソードが、アメリカのマサチューセッツ洲の地方週刊紙に載った話がネット上にありました。一寸ご紹介させて頂きます。

 このカボチャは、1940年代の第二次世界大戦の最中に、元は生命保険会社の職員であった方が、父の病気療養用の為には郊外で暮らすようにと医者に勧められ、移り住んだマサチューセッツ洲のMiddlesex CountyのStowと言う町で、手に入れた土地を遊ばしていてももったいないと始めた農業のカボチャ作りが始まりであり、素人なりに栽培するカボチャ品種の中から試行錯誤で受粉作業を繰り返し、其の種を選んでは少しずつ、新しい品種へと栽培量を広げ、出来上がったのがバターナッツカボチャであったと言います。

それを後日、マサチューセッツ洲の地方農業試験場に持ち込んで、その評価と助言をお願いしたそうですが、専門家は、その新カボチャには魅せられたのですが、其の種で同じカボチャが繰り返して作れるのかと懐疑的であったと言います。そして、名前が無くては駄目と言われ、バターのような滑らかな果肉とナッツのような甘さから、「バターナッツ」と命名したそうです。

 それでマサチューセッツのバターナッツカボチャと言われるようになったそうですが、当時としては品種登録や栽培権のようなものは無く、作出者としての名声も何の報酬も得られずに、ご本人は其の品種を自分の間違った実験で生まれた「神からの贈り物」と言っては自慢し、料理レシピを集めたり、配ったりし、訪問した友人にそのカボチャを分けたりして居たと言います。

 又、ボストンのホテルにそのカボチャを持ち込んでは、シェフに試しに使ってくださいと渡して歩き、種だけは、どうか私の為に残しておいてくさいと言ったそうです。

 

―バターナッツカボチャーWebphotesより 

そして、1990年、88歳で亡くなられた其の方の土地は売却され、多くの実生劣性カボチャを育てては新品種の「バターナッツカボチャ」誕生を支えたその農地は、今ではゴルフになり、過ってそこで作出されたカボチャに因んで、「バターナッツ ファーム ゴルフクラブ」となっていると書かれて居ます。

 

―カボチャの種子――Webphotesより 

扨て、話はかわりますが、その南瓜の種、日本の食文化の中では食材として定着していませんが、メキシコ西語でPepita(ペピータ)と呼ばれ、アメリア合衆国の南部の地方では季節のお好みスナックであり、又、メキシコやラテンアメリカ諸国では、煎って塩やスパイス付けされた南瓜の種がメキシコの特産として袋詰めにされて食品店に並んでいると言います。

 昔から食べられて来た大切な食材の南瓜の種ですが、炒って食されるほかに、ヨーロッパ中部や東部では南瓜の種から油を搾る搾油用の専用品種が作られて来たそうです。その南瓜の種油は貴重な料理油であり、又サラダオイルとして利用されるのですが、様々な薬効が有ると伝えられてもいます。

 

―種が大切な食材のカボチャーWebphotoesより

それで、其のカボチャの種の健康上の利点、栄養価に就いて一寸追って見ました。

先ず、カリカリ、おいしいカボチャの種は、100グラム当たり約559カロリーと高カロリーであり、加えて、食物繊維、ビタミン、ミネラルに抗酸化作用を持つ優れモノです。

其の高カロリーのコンテンツは、主にタンパク質や脂肪からですが、特に豊富であるオレイン酸は悪いLDLコレステロールを減らし、良い血中HDLコレステロールを増加させるナッツのようなモノ不飽和脂肪酸です。

 

―袋詰めされた市販のカボチャの種―

種子には良質のタンパク質が含まれ、100グラムの種子で、推奨1日当りの30グラムの54%のタンパク質の摂取が可能です。また、種子にはアミノ酸の優れた供給源であるトリプトファンとグルタミン酸が含まれ、トリプトファンはセロトニンとナイアシンに変換され、セロトニンは、神経生理学的には有益な、心のバランスを整える作用のある神経伝達物質であり、精神を安定させる自然の睡眠薬です。 さらに、トリプトファンはB複合ビタミン、ナイアシン(トリプトファン= 1mgのナイアシン60 mg)の前駆体です。

グルタミン酸は γ-アミノ酪酸(GABA)の合成に必要とされ、GABAは脳内の神経伝達物質であり、抗ストレス、不安、神経過敏、および他の神経症の条件を削減する働きを持ちます。

 

―カボチャの種入りパンーWeb photoesより

カボチャの種には、抗酸化作用に大変良い源であるビタミンEが、100g当たり、トコフェロールγ(RDAの約237%)、35.10 mg程度含まれています。ビタミンEは強力な脂溶性の抗酸化物質であり、フリーラジカル媒介酸化傷害から組織細胞を守る働きを持っています。

 

―味付けされたカボチャの種Web photoesより

カボチャの種の仁には、チアミン、リボフラビン、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB-6など、ビタミンB複合体のグループの優れた供給源であるピリドキシンと葉酸が含まれ、これらのビタミン類は、人体の細胞基質の代謝中に様々な酵素の補因子として働きます。また、ナイアシンは、血液中のLDLコレステロール値を減らすのに役立ち、グルタミン酸に加えて、結果的には不安や神経症を減らし、脳内部のGABA活性を高めます。

 

―ローステッドパンプキンシードーWebphotoesより

さらに、カボチャの種子には、銅、マンガン、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、セレンのような必須ミネラルの大変良いレベル量が含まれています。特に、カボチャの種には、(100グラム当たり4543ミリグラム、毎日の推奨摂取量の約198%にもなる)マンガンが非常に豊富に含まれています。マンガンは、抗酸化酵素のスーパーオキシドジスムターゼのために働く重要な補因子で有り、カボチャの種の仁を消費する事で、体の感染性病原体に対する抵抗性を促進し、有害な酸素フリーラジカルを除去するのに役立ちます。

 

―カボチャの種の加工品袋詰めーWebphotoesより
カボチャの種の薬用効果では、調査研究の結果、カボチャの種子は、DHEA(ジハイドロエピアンドロステンジオン)遮断作用を有することが示唆され、従って、前立腺および卵巣癌のリスクを削減します。また、実験的研究では、カボチャの種子油中の特定植物化学物質の化合物が糖尿病性腎症の予防に重要な役割を持っていることが示唆されています。

 

―カボチャは種も立派な食材―

以上は、食の持つ栄養価を明らかにする海外の食品サイトからの情報ですが、どうやら日本では、カボチャの種を食べる習慣が育たず、食養生には欠かせない優れた栄養価が、見過ごされて来たように思われます。

スナックとしても美味しい煎りカボチャの種、レシピも豊富にあり、カボチャを料理したら、早速種を取って置いてトライして見たいと思います。

 ブログランキング ブログコミュニティ にほんブログ村

 家庭菜園(プランター菜園) - 花ブログ村


最新の画像もっと見る

コメントを投稿