白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―ニンニク栽培のヒントー

2011年09月02日 | ニンニク

お盆休みで十和田に帰郷した姪夫婦から、青森のニンニク「福地ホワイト六片」をお土産に頂きました。中国産と同じように見えても、りん片の数も大きさも全く違います。昔からオホーツク海気団から吹き出す冷たい「やませ」に悩まされて来た自然風土の厳しい南部地方ですが、その立派な名産品にまで育て上げられてた「ニンニク」の姿には、何か東北人の一途な心意気のようなものが感じられます。

 

―青森特産のニンニク「福地ホワイト六片種」―

何方もご存知のように、「ニンニク」の効用は強壮作用と優れた殺菌力であり、日本では古くからその薬効作用は認められてきましたが、特有の臭いには誰しもが善しとはできない処に憚れて来た所以があり、お隣りの韓国とは違って、スパイス食材としては日本に定着出来なかったようです。しかし、今日では時代と共にその受け取り方も変わり、青森特産のニンニク「福地ホワイト六片」は高い品質評価を受けて、今では贈答品としても人気を集めています。

 

-Allium sativum.Lーにんにくー

そして今、原発事故の事態収拾の不手際から、国中が放射能汚染の受難を経験する事態となった日本、被爆による後発障害で最も恐れているのがガン発症などの健康不安ですが、「ニンニク」がガン発症を抑制する有力な機能食材となれば、誰しもがその効用に期待を寄せたくなります。

 

―芽を出した新プランター栽培のにんにくー

一方、「ニンニク」は、大変丈夫な作物で病虫害にも強く、比較的簡単に栽培が可能であり、家庭園芸で自家供給用に少量を栽培するには最適な作物と申せます。勿論、プランター用土栽培も可能です。唯、一般に収穫できる鱗茎(球根部分)が、中々思うような大きさに育たないのが難点です。

 

―春になって成長盛んな新プランター栽培のニンニク―

今やネット上では、其のニンニクの育て方について、家庭菜園からプランター栽培に至るまで、栽培情報が溢れています。しかし、そのポイントは如何にして大きな鱗茎(球根)を収穫出来るようにするかなのですが、残念な事に、通り一辺倒の決まりきった話ばかりで、どんな野菜栽培にも言える共通した内容しか見当たりませんし、肝心な大きな鱗茎(球根)が収穫出来る裏技等、全くと言える程触れられていません。

 

―新プランター栽培のニンニク、情けないこの大きさ―

実は、新プランター栽培でも、以前にニンニク栽培に挑戦しましたが、満足できる大きさの鱗茎は収穫できませんでした。それで、エレファントガーリックの大きさに魅せられて昨年は作ってみたのでが、ニンニクではないと言います。そこで、再挑戦の為に、海外のネット上で “Garlic Growing Tips”を尋ねて廻りました。その中で見つけた、参考になる育て方のポイントの幾つかを披露致させて頂きます。

 

―今年収穫した、流石に大きいジャンボにんにくー

 

ハードネック種とソフトネック種

ニンニクには、花茎が出来る寒冷地に向いたハードネック種と一般に花の咲かないソフトネック種がり、日本で栽培されているニンニクは、ハードネックの日本固有種。

土壌適性

ニンニクは肥料喰いで、高い日照条件と充分な全肥料要素を必要とし、pHは、中性からアルカリ性寄りの6.8-7.2が理想。排水性が高く、有機物を含む肥沃なローム質土が良く、腐植に富む砂穣土が好適。

施肥管理.

緩効性の基肥に、大豆油粕などの窒素肥料を植え付け時の秋に与え、後は、葉が伸び始める春になってから、水平型複合肥料を2週間毎に追肥。但し、新葉の展開4枚まで止める。それ以後の施肥は、葉が過繁茂となり、鱗茎の肥大の妨げ。葉面散布は、新葉の4枚或いは5枚展開する段階で行い、葉に良く残るように添着剤を使用。

植え付け時期

鱗片分化には、寒さに当てるバーナライゼーション(春化処理)が必要で、秋の植え付けを推奨。植え付け後、鱗片から良好な根が伸長するが、葉の充分な伸長展開とはならないで寒期となり、地上部の凍結が起る3-6週間前の時期。9月中旬から10月末迄。ニンニクは日長に敏感、鱗茎の肥大は日長に従って促進、夏至前後が最も旺盛。

植え付けと管理

種鱗片の大きさが重要。大きな鱗片から、より大きくて良質な鱗茎が収穫できる。小さいもの、変形したもの、病変のあるもの、変色したものは除く。鱗片への分割は植え付けの寸前に行う。植え付け間隔は品種で異なる。鱗片の底部を下にし、冬季の凍結深さを考慮し、5-10cmの深さに植える。冬季の凍結や凍上害の防止、乾燥防止、表土の保護、地温維持などの為に、マルチは絶対に必要。但し、晩春からの地温上昇に注意。ニンニクは地温が32℃を越えると鱗茎の肥大が停止。均一な土壌水分が肝心。不均一な灌水は、鱗茎の変形の原因。1週間に3cmぐらいの降雨、又は灌水が良好な成長には必要。点滴灌水が最良。尚、収穫の2週間前で灌水は停止。

病虫害管理

玉ネギで発生する虫害がニンニクでも発生し、ネギアザミウマ、ネギ葉もぐりハエ、種ハエ、ヨトウ虫類であり、病害は、糸状菌類、バクテリア、線虫類、ウイルスで、玉ネギと同じ防除管理が必要。

花茎処理

ハードネック種は花茎が伸びて花が付くが、伸びだしたら柔らかな茎のうちに切除。切取りは切り口が早く乾くように晴天時に行い、切り取ったものは、病害の基となるので圃場に置かない。切り取った柔らかな茎は食用になる。

収穫

収穫時期は、品種や天候などの影響による生育状態で変わる。収穫前1ヶ月で、鱗茎は2倍に肥大するので収穫期の見極めが大切。早過ぎると各鱗片の周りに薄皮が形成されないし、ハードネック種は遅くなり過ぎると、土中で鱗茎がはじけ、鱗片が分離。一般的な目安は、葉の40%が枯れて褐色になり、60%の緑が残る程度。試し堀りして球根で確認。充分肥大して外皮がしっかり閉まっている事。堀り取りは、涼しい早朝か、夕方の土が乾いている時。

乾燥

出荷及び貯蔵の前に、しっかり乾燥する。茎や根は切り離さず、茎のネック部分の細胞が圧縮されて栄養分が燐片に貯蔵されるようにする為に、少なくも10日から14日、風通しの良い直射日光に当たる場所に吊るす。

切った茎から水分が滲み出なくなったら、茎を長さ4-5cmに切断、根は5-6mm残して切る。外側をブラシで丁寧に擦ってドロを落す。外側の皮を剥がないように気を付け水で洗わない。尚、種鱗茎は乾燥した涼しいところで貯蔵。10-15℃が理想。

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