この歌はもうすでにみなさん知っていることでしょう。 何度も見たことがあると思います。
① 急ぐとも心静かに手を添えて外に漏らすな松茸の露(雫)
まあこれはあまりにも有名な歌?ですが、きのう久しぶりに釣具店に寄ってみたところ、そこにもあったのですね、似通ったものが。
①が感じとしては何と言うかちょっと古いセピア色のような感じがするのに対して、ぐっと現代的になっているというか、釣り道具を使って表現しているところがさすが釣具店!というところでしょうか。 惜しむらくは日本人の好きな五七調になっていないことですね。
② ロッドの握りは大丈夫でしょうか?いつもより一歩踏み込みキャストしてください。
個人的には下ネタは大好きです。 それで昔々に見て感心し、覚えてしまった歌があります。 大学の木造の寮の便所に墨で書かれていました。
元歌があります。 後拾遺和歌集の兼明親王の作とか。
③ 七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだになきぞかなしき
③をもじって作った歌です。
④ 七つ八つ音はすれどもからぶきの実のひとつだにでぬぞ悲しき
これは本当に美味くアレンジしています。感心です。
もったいないので、②をちょっといじってみます。 推敲が足らないのはご容赦を。
②” 大丈夫?そのロッドの握りその角度一歩の踏み込みキャストは万全
ところでみなさんはこの本を読んだことがありますか? 本屋さんで見たことがありますか? ”ア行”の作家の棚に並んでいるかもしれません。 仙台本屋では2軒に1軒以下の割合で置かれているかな。 作者は 青崎有吾という21歳の現役大学生です。
第22回鮎川哲也賞受賞作です。 本当の名前は 大崎 なのですが、編集者に名前を青崎 に変えさせられたというらしいです。
題名が何となく変だな、変わっているなと思いませんか? 「体育館の殺人」何か落ち着かない感じです。 普通なら「体育館の殺人事件」とかにしそうですが。そこに隠された謎があるようにも感じましたが。
高校を舞台にしての”密室”殺人とそれの解明ですが、その論理展開が面白く感じました。吸い込まれるように一気に読んでしまった、ミステリー小説です。 詳しくは書けませんが、定価は1700円(税抜き)です、是非とも購入して読んでみてください。 まだ21歳の学生です。これからどこまで伸びていくのか興味がある作家です。
実はお世話になっている人の甥なのですが、でも、正直なところ予想していたよりもはるかに面白い小節ならぬ小説と断言できます。