鮎と戯れて・・・魚族に感謝

東北地方を中心とした短い夏のあまり多くない鮎釣りの記録。家族に感謝して。近くの広瀬川の環境等にも拘るも、オフは時事問題も

また冬空で

2013-12-18 14:57:27 | 思いつくまま

 天気は目まぐるしく変わりますね。きょうは朝からどんよりとした曇り空。 気分も沈みがちとなります。  (写真は午後2時過ぎのものです。)

      

 きょうの朝刊は、日本版NSCとかの記事が多くを占めています。 「国家安全保障戦略」 「新防衛大綱」 「中期防衛力整備計画」が要旨ですが掲載されていました。 こういう文書はとても読みにくいもので、全く面白くないものです。 でも日本のこれからの外交防衛上否が応でも国民の生活に大きく関わってきますので、一通り目を通しました。

            

 陸軍・海軍・空軍(ちょっと先走っていますが、いずれ国防軍と名をあらためた暁にはこうなるのでしょう。)を拡大整備します。 新しい組織としていよいよ待ってましたというものの出番がありました。海兵隊です。「水陸両用作戦能力を整備する」ということで、連隊規模の『水陸機動団』を新編する、と。

      

 着々と”日本を(戦前に)取り戻す”という安倍戦略は進んでおります。もう勢いは止まることを知らないかのようです。 それもそのはず、もう数の上では怖いものは全くないのですから。少数者の意見なんか聞く耳持たない、体裁上は民主主義を標榜してはいても、本質は独裁政権ですから。

               

 これからは”愛国心”というナショナリズムを、一部の政権べったりのマスコミと一緒になって浸透させていく、悪く言えば麻痺させて、囃し立てて、”謳歌”させていくだけでしょうから。

     

 

 きょう午前中子育てサロンに少し顔を出して、赤ちゃんと遊んできました。その帰り地域の本屋に立ち寄ったのですが、面白いというか、奇しくも近い将来を暗示するかのような本に巡り合いました。 そういえばこういう内容の本は今までなかったのではないでしょうか。

 この題名をみて一瞬ドキッとしました。 

 『若者を戦争に送る言葉』 編者:日本を知る会 、 発行所:(株)データハウス  初版:2013年12月2日  定価:1500円(税抜)   本の右下の文言はこうなています。 ””出征兵士への送辞から戦死者への弔辞まであいさつ例66・・・出征、入営、凱旋、除隊、追悼など”” 何と言ういいタイミングでの出版でしょうか。

 安倍の富国強兵政策で、積極的平和主義という名のもとに日本国防軍はどんどん海外へ出ていくことになるでしょう。 ということは兵隊を見送る言葉、送辞の言葉が必要になってくるわけです。 さらに見送った後、待っているのは凱旋か追悼かどちらかとなります。

 「本書について」の中で編者は言っています。 『かって日本では、どのような言葉をもって家族や友人、同僚を戦場へと送ったか、帰ってきた彼らをどう迎えたか、式辞や送辞、祝辞等の挨拶の例である。むろん戦死した場合の弔辞もある。・・・。兵士となり戦場に送られる若者本人の姿や声ではなく、周囲がどのように送り出したか(迎えたか)に着目したのが本書である。』   まさにこれからの”日本になくてはならない本”と言えます、残念ながら。

 

 今売れているようですが、この本は読んでみましたか?

               (青春新書)

 『近未来、日本が大きな変化に巻き込まれることを想定したうえで、われわれ一人ひとりが生き残るにはどうすればよいかというノウハウを記している。』 ということである意味興味を持って(何と言っても国策捜査で監獄にぶち込まれた外務官僚ですから)買ったのですが、内容的には面白くはなかったですね。 ただ本人が属した外務省なり国の官僚の生態の記述のところには興味を持ちましたが。

 その中で国家安全保障会議(日本版NSC)についてこう言っています。 『新聞やテレビなどでは、NSCが情報収集・分析や危機管理に従事する機関であるかのように報道されているが、それは大いなる誤解だ。NSCは、日本が戦争を行うか否かを政治的に判断するための機関なのだ。憲法の文言が一言も変化しなくても、国際情勢の変化に対応して、日本の国の姿は変化しているのである。』と。

 年内妥結が微妙な状況になっているTPPについてはこう言っています。『一見、関税障壁をを撤廃するというTPPは自由貿易の象徴であるかのようですが、本質は全く違う。米国の狙いは、中国の台頭をもはや一国で抑えることは難しいため、日米軍事同盟、米豪軍事同盟、米ニュージーランド軍事同盟をひとまとめにして、それをかぶせる経済体制をつくりたい。これがTPPの本質であり狙いなわけです。・・・。経済協力の体をなしながら、本質は同盟なのです。』と。

 彼は、安倍総理がTPP加盟をいち早く宣言したのは、非常に賢明な判断でしたと評価しています。なぜか。 中国・韓国・北朝鮮などと緊張関係にありますが、それよりも 『日本が一番びびらなければいけない相手は米国なんです。米国こそは、戦前から日本と覇を競った海洋国家でした。・・・。お互い海洋国家であるという点では戦前と一緒です。ですから、日本は米国に対してもっともナーバスにならなければいけないんです。』

 

 いろいろ考えさせられますが、これははっきり言って面白かった。かなりの部分共鳴するところがあったからなのでしょうが。

       (集英社新書) 

 何と言ってもこの佐藤 優と佐高 信の組み合わせが面白い。意表を突くような感じです。表題も帯の文言もちょっとあまりに大げさすぎる感じですが、取り上げている本は納得するもの(自分が大物のようで恐縮です)です。

 ジャンル分けは、①宗教・民族と国家、②家族と国家、③戦争・組織、④日本とアメリカ、⑤沖縄・差別の構造、⑥日本・日本人、⑦文学・評伝・文芸批評、⑧社畜とブラック企業、⑨未来を読む、となっています。 

 中でも面白いと感じたのは、「③戦争・組織」の対談ですね。 懐かしい名前が一杯でてきます。 五味川純平、高橋和巳とか。 安倍政権がいつでも戦争のできる国造りを目指している現在、ここで取り上げられている本を読む必要があるようです。 対談の中で、エッと思ったのは次のところです。

 海軍の良識ということで話し合っている中で 『わが陸軍は何と航空母艦を持っていたんですよ。世界の陸軍で唯一です。・・・。全部で五隻造るんです。・・・。海軍は、・・・輸送みたいな下品なことはやりたくないと。・・・。兵站も全部、陸軍の船舶司令部というところでやっていたんです。それで、海軍は船舶司令部でやっているものを守ってくれるはずだったんだけれども、”ミッドウエー海戦以降、忙しい”といって守ってくれないんですよ。そうしたら、丸裸で輸送船が出てくるので、全部敵の餌食になるわけですね。それで、・・・、陸軍は航空母艦を造り始めるんですよ。 ところが、海軍が飛行機の仕様とかを教えてくれないわけです。だから、飛行機も自分で造らないといけない。結局、自主開発するんですよ。・・・。』

 みなさんご存知でしたか。 陸軍と海軍は仲が悪いとは聞いていましたが、ここまでくると呆れて何をかいわんやです。 

 そういうことも含めて、この「世界と闘う『読書術』・・・思想を鍛える1000冊」は読むに値する新書だと思います。

 他の本もあるのですが、紹介は後日にさせていただきます。

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