先日、おしりがおかしいと来院されたのはチワワのリンちゃんです。
↑見るからに不安そうな表情のリンちゃん…
以前より、「肛門嚢炎」を起こして来院されていたので今回ももしかしたら、と思いお尻の視診を行うと、こういう状態でした。↓
それから3日後の状態です。↓
傷口はまだ開口していますが、やや縮小してきています。
それから3日後こちらです↓大分かさぶたもできて、本人も気にしない程度になってきたようです。
◇肛門嚢炎とは…
犬にはイタチやスカンクのように肛門の両脇(大体4時と8時の位置)に悪臭を放つ一対の分泌腺である肛門嚢が開口していて、内容物は排便時に同時排出されています。
肛門嚢炎はこの肛門嚢の出入口がなんらかの原因でつまったりして、内容物が嚢内にたまり排出されず、細菌感染を起こして発症します。
もちろん肛門嚢炎のなりやすさは・溜まる量などには個体差があり、ある程度は排出される場合が多いのですが、特にトイ・プードル、チワワなど小型犬に多いとされています。
症状としては、お尻を気にして床にこすりつける独特の動作をしたり、自分のしっぽをぐるぐる追いかけたりする子もいます。
肛門腺の分泌物は人が絞ってあげることにより排出出来ますので、定期的に絞ってあげることが予防と対策になります。
また何度も再発を繰り返す子であれば内科的治療でなく、外科的に肛門嚢を取る方法もあるのでいつでもご相談ください。
◇リンちゃんも今後も定期的に経過観察を行い肛門嚢をチェックしていきながら、肛門嚢炎にならないようにしていけたらいいですね!
獣医師 平湯