2008年、3月18日。
小春日和の昨日、長男の卒業式だった。
古い講堂の高い天井と格子の窓、
そして、上から吊るされた大きなシャンデリアと少しすすけた白い壁が
彼の学校の伝統と誇りを物語る。
早いものであの入学式からもう3年もたったんだな~と
座りごこちのかなり悪いイスに腰掛けながらも
琥珀色の風景にしばし身をゆだねる私であった。
厳かな雰囲気で式がはじまるか・・・と思いきや、
入場してきた今回の主役である高校3年生たち(長男は中3)の
個性豊かなこと!
スーツ姿の子にまじり、
紋付袴あり、ちょんまげのカツラあり、
「白い巨塔」か?的白衣姿あり・・・・・おぉぉう、やっとる、やっとる!
ひとり、ひとり名前を呼ばれて立ち上がる際には、
後輩たちから祝福のヤジがあちらこちらから飛んでくる。
保護者席でも大爆笑あり!拍手喝采あり!
特筆すべきは名前を読み上げている先生。
すべてのヤジが静まるまで、くすっと微笑みながらも
次の子の名前を呼ばずに待っていてくださる。・・・・(笑)
そうそう、うちの長男もお世話になった先輩に
仲間たちとそろって
「主将~!」と声をかけたとか・・・。
その主将クン、、
当然ではあるが長男が入学した年の高校一年生。
入部したての長男が、ある日早めに練習所に行ったら
一人もくもくと掃除をしていたそうな・・・・。
「おっ、○○くん、早いね!」と長男をみて
一瞬手を止めたものの、また、もくもくと掃除をはじめたという。
その先輩のうしろ姿をみて長男は
「あ~、ボクも掃除しよう~。」と思ったそうな・・・・。
自分で掃除用具を探し、掃除に参加した長男をみて
主将クンは「ニコッ」と微笑み、
「手伝ってくれるの?ありがとう。」と言ってくれたそうだ。
そして、
今度はふたりでまたモクモクと掃除をしたらしい。
・・・・そのときの話を長男からきいた私は
やさしく気づかせてくれた主将クンを「小さな紳士」だな、と思った。
押し付けず、語らず、責めず・・・
その後も彼の背中から学ぶことの多かった長男。
母からも・・・ほんとうにありがとう。
そんな思い出深い高三の子たちのりりしいうしろ姿と
先生方の彼らの将来に託した思いが交錯し、
「蛍の光」を歌いながらちょっとばかりグッときてしまった私である。
若き背に 未来を託す 大欅
重ねた月日 とこしえならめ
さあ、長男もいよいよ高校生。
あと3年の月日、大切に一日一日を積み重ねていってほしいなぁ~
・・・と、この佳き日に思う母であった。
卒業おめでとう
爽やかな感動をくれた卒業式でした。
いつも応援ありがとうございます。よろしくお願いします!