お新香ちゃん

　　　　　　　　　　＜ふるさとの味！＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
実家の母が“お取り寄せ”した
「山形　新庄名産　泉漬」をおすそ分けしてもらった。

なんでも山形、最上地方の赤かぶだけで漬けたものとのことで、
この季節、この時期にしか出回らず、
「売り切れ御免！」の販売だそうだ。

少し甘みがあるお漬物で、お茶請けにもよさそう。うふ♪
お弁当の彩りにもＧＯＯＤでなかなか楽しめそうな一品だ。

　　　　　　　　　　　　

私には８歳年上の「香ちゃん」といういとこがいる。
「香」と書いて「こう」と読む。
今日みたいな寒～い冬の日に
東京の大学を受験するために、香ちゃんは上京してきた。

たくさんの「お新香」をリュックに背負って！

そう、香ちゃんの大好物は「お新香」。
私の実家のひと部屋を占拠して（!?)試験の日を待っていた香ちゃんは
食事のときはもちろんのこと、
勉強するときも、雑誌を読むときも、お新香をカリカリ、ポリポリ…。

１０歳だった私に「セブンティーン」や「マーガレット」という
少女雑誌の存在を教えてくれた香ちゃんは、
お新香が手放せないお姉さんだった

その香ちゃんにきいたことがある。
「どうしてそんなにお新香が好きなの？」
「だって、名前が「香」だから・・・・。」

・・・・・ふ～ん。
妙に説得力があったのを覚えている。
その香ちゃんは現役でいとも簡単に某国立大学に合格！

私はまたきいてみた。
「香ちゃんはどうしてそんなに頭がいいの？」

「お新香、食べてるからだよ。」

・・・・ふ～ん。お新香食べると頭よくなるんだ・・・。
と、まったく鵜呑みにしてしまった小学生の私であった。


その年の桜咲く四月、
晴れて女子大生となった香ちゃんが、
ぬか床持参で上京してきたことは、語るもがな・・・である。




　　　　　
　それからお新香を一生懸命食べた私デス・・・。あはは～。
　いつも応援ありがとうございます！よろしくお願いします。