~ざりがにつり~
社宅のすぐ裏手にかまえる公園は(当時)
ただただ、ダダっ広いだけの公園で、
お世辞にも「緑の植え込みが美しい」とか
「ウォーキングにふさわしい」などとは言えぬシロモノだった。
(現在はガーデニングの参考になるくらい美しい公園に変貌を遂げたが…。)
それはそれで、
お江戸から来た私たちにとって
手付かずの魅力に溢れていた。
公園の奥のほうに
「若いお嬢さんの一人歩きは危険です。」的な一帯があった。
伸びきった草に計画性もなく植えられた木。
なにやらキツネでも出てきそうな場所だった。
そのまた奥に、良く言えば「ビオトープ」、
普通に言ってしまえば単なる「大きな水溜り」があった。
6月も半ばの蒸しアツい日の夕方、
プラプラ散歩に出かけた私と息子は
そこが小学生の男の子たちの「聖地」であることを知った。
無心で釣り糸をたらす男の子たち。
「何つってんの~?」と息子がきくと
「おまえ知らんのか~?」と男の子。
「ここはな、ざりがにがぎょうさんおるねん。」
ほほ~、そうなんだ。
正直、変な釣り方だなぁと思っていた私は納得。
・・・待つこと○分。
釣れた、釣れた!
黒いようで赤い、みごとなざりがにが釣れた。
このとき都会育ちの私ははじめて「ざりがにつり」を知った。
興味津々である。
そこにいた小学生の子にいろいろきいてみた。
「エサは何で釣るの~?」
「ほしたエビ。」
・・・・ふむふむ。
「釣ったざりがにはどうするの?」
「一匹だけ持って帰る。」(この子の場合)
「そんでな、脱皮したらまたここに戻すねん。」(これまたこの子の場合)
・・・・やさしいお兄ちゃんだ。
息子との散歩の帰り道、
「今度、釣りの用意してまた来よう!」と話した。
「ざりがにってさぁ~
ざりガニっていうのにエビなんだよね~。」
当時からどこで仕入れたのか“うんちく”に詳しい我が息子。
“ざりがにつり”に没頭する小学生になることを
彼はこのときまだ知らない・・・。
社宅のすぐ裏手にかまえる公園は(当時)
ただただ、ダダっ広いだけの公園で、
お世辞にも「緑の植え込みが美しい」とか
「ウォーキングにふさわしい」などとは言えぬシロモノだった。
(現在はガーデニングの参考になるくらい美しい公園に変貌を遂げたが…。)
それはそれで、
お江戸から来た私たちにとって
手付かずの魅力に溢れていた。
公園の奥のほうに
「若いお嬢さんの一人歩きは危険です。」的な一帯があった。
伸びきった草に計画性もなく植えられた木。
なにやらキツネでも出てきそうな場所だった。
そのまた奥に、良く言えば「ビオトープ」、
普通に言ってしまえば単なる「大きな水溜り」があった。
6月も半ばの蒸しアツい日の夕方、
プラプラ散歩に出かけた私と息子は
そこが小学生の男の子たちの「聖地」であることを知った。
無心で釣り糸をたらす男の子たち。
「何つってんの~?」と息子がきくと
「おまえ知らんのか~?」と男の子。
「ここはな、ざりがにがぎょうさんおるねん。」
ほほ~、そうなんだ。
正直、変な釣り方だなぁと思っていた私は納得。
・・・待つこと○分。
釣れた、釣れた!
黒いようで赤い、みごとなざりがにが釣れた。
このとき都会育ちの私ははじめて「ざりがにつり」を知った。
興味津々である。
そこにいた小学生の子にいろいろきいてみた。
「エサは何で釣るの~?」
「ほしたエビ。」
・・・・ふむふむ。
「釣ったざりがにはどうするの?」
「一匹だけ持って帰る。」(この子の場合)
「そんでな、脱皮したらまたここに戻すねん。」(これまたこの子の場合)
・・・・やさしいお兄ちゃんだ。
息子との散歩の帰り道、
「今度、釣りの用意してまた来よう!」と話した。
「ざりがにってさぁ~
ざりガニっていうのにエビなんだよね~。」
当時からどこで仕入れたのか“うんちく”に詳しい我が息子。
“ざりがにつり”に没頭する小学生になることを
彼はこのときまだ知らない・・・。