SOHO@軽井沢

仕事の話はほとんど出てきませんが、軽井沢でSOHO生活してます。

縄文の仮面

2007年09月21日 20時57分17秒 | 美術展・博物展
御代田にある浅間縄文ミュージアムでやっていた特別展「縄文の仮面」を見てきた。この特別展はもう終わってしまっているが、通常展示の方はいまも普通に見られると思う。

この館の通常展示では主に御代田町内で発掘された縄文遺跡の展示が1階に、2階には浅間山の噴火の歴史や浅間山周辺で見られる動植物や昆虫が展示されていて、それを見るだけでも結構楽しめる。

館の入り口には町内の滝沢遺跡を復元したものがある。
縄文時代の住居跡で、炉の廻りには鉄平石が敷いてあった。鉄平石というのは、薄く割りやすい石材で、諏訪地方では江戸時代には屋根を葺くのによく使われていた、というのを藤森照信氏の本で知った。実際、その鉄平石の実物も諏訪の神長官守矢資料館で見たことがある。そのときの話はこちらで

この石は諏訪独特のものかと思っていたが、佐久でも産出するらしい。
そして、それは縄文時代に既に使われていた。

中に入って通常展示を見る。
ストロボを使わなければ、撮影禁止マークのあるもの以外は撮影可とあったので、写真を撮らせてもらった。



縄文早期、縄文中期、弥生時代のそれぞれの遺跡の分布図があった。
これを見ると、縄文時代は関東に近いところに多くの人が住んでいたことがわかる。むしろ関西には何もなかった。その何もなかった関西に、のちに大和朝廷という強大な権力ができるのだから面白い。そして、首都が関東に回帰していくのはどういう因縁なのだろうか。



人面のついた土器。



御代田で出土した土器、勢ぞろい。



新潟方面でよく出土する火焔式土器に似ていると思った。それを少し軟らかくしたような感じだ。場所が近い故だろうか。



そして特別展示の縄文の仮面展。
把っ手上のところにはツチノコ?
後ろにははい上がろうとして、しがみついているのもいる。
これが縄文時代の作品か、と思ってしまうようなモダンさがある。



これは、ピカソ?と言ってしまいそうな仮面。
この形には魔よけなどの必然的な形態があったのかもしれないが、こういうのを見ると、時代が変わって生活のスタイルは変わっても、人は少しも変わってないんだなと思う。
失敗して、反省して、また忘れて同じ間違いを犯し。
その繰り返し。

浅間縄文ミュージアム