毎日新聞からです。


入管法改正案:16歳以上の外国人 入国審査で指紋採取

 テロの未然防止を目的に政府が今国会に提出する出入国管理・難民認定法改正案の全容が7日、分かった。原則として16歳以上の外国人に入国審査時の指紋採取を義務付けるほか、テロリストの入国を阻止するため、法相が「公衆等脅迫目的の犯罪を行う恐れがある」と認定した者を強制退去させる規定を新設する。

 指紋採取の例外となるのは(1)在日韓国・朝鮮人などの特別永住者(2)16歳未満(3)外交・公用での来日(4)国の招待者など。指紋のほかに顔画像の採取も検討されており、今後法務省令で定める。指紋などはコンピューターに記録され、過去の強制退去者の指紋と照合して、他人になりすました再入国を防ぐ。捜査当局から照会があれば、犯罪捜査にも利用する。

 強制退去できるのは、一般市民や国を脅迫する目的の殺人、ハイジャック、爆破行為など「テロ資金提供処罰法」が定める犯罪行為(予備・ほう助も含む)を実行する恐れがあると法相が判断した人と、「国際約束により日本への入国を防止すべき者」。このほか、日本に入る航空機や船舶の乗客名簿の事前提出も義務付ける。

 入国審査での指紋採取は米国で導入されているが、日本弁護士連合会などは日本での実施に反対しており、今後議論を呼びそうだ。日弁連は「指紋採取は個人の尊重を定めた憲法や、品位を傷つける取り扱いを禁止した自由権規約に反する」と主張。「プライバシー権などを侵害する上、外国人と共生する社会の形成を阻害する」として犯罪捜査への利用にも反対している。【森本英彦】

毎日新聞 2006年2月8日 3時00分

日弁連の主張の最後の一節が、ベルギー生まれの縄文面には響くのです。
国が決めたこと、っていってもそれは民意の其処に対する意識の低さを反映しているのに過ぎないことを知っておかなければなりません。

「テロの防止」一見もっともらしい理由であるが、国民のテロに対する恐怖心をいたずらに煽っているように思えてならないのです。911テロが、米国政府の思惑だったという可能性が当たり前に取りざたされている昨今にも関わらず。

ならば言いたい、政府くん。

テロの標的になりかねない国策をとるのはやめにしてくれないか。

入国審査を受ける他国の隣人たちに失礼をする前に、そこを考えないか?
米国で導入されたとなると途端に「じゃあいいっか」っていう思考停止のパターンにはウンザリだし、もっと議論しなくちゃならない。

入国審査を受ける人々の犯罪率と、日本人全体の犯罪率はたいして変わらないと思うが。それはかつて米国の白人が「黒人は犯罪率が高い」と思い込んでいたのとあまり変わらない愚行ではないのだろうか。

私たちは、外国の人々とどう付き合いたいのだろうか。
日本はこの世界で何をしたいのだろうか。
何をすべきなのだろうか。

世界中から金という権力を吸い上げているからこそ、
この国の住民である僕らはその正しい使い方や、考え方を学ばなければならない。

今いるおっさんどもではどうやら駄目のようだから、
今勉強熱心な若人の皆さんで、
人の痛みと優しさの分かる人に、
一人でも多くそのポストを奪いとって欲しい。

日弁連が反対意思を表示しているのには、「考える人たちはちゃんと意見があるな」と思う。

俺はそのための、時代の空気を彩る音と言葉と俺でありたい。


追伸:本日深夜、っていうかついさっき、アリジャンやラモの家族が紹介されるドキュメンタリーをやっていた。『難民』について。ラモはもう日本に居ないから、少し寂寞とした気持ちになったよ。昨夏、国連大学前の座り込みについては此処でも伝えたと思う。かれは今、法律上の祖国、心の敵国トルコの軍隊に従事させられている。今年で21歳になるはずだ。家族と引き離されている。04年のnbsaや、徹頭徹尾で踊りまくっていた姿が、どんどん遠い記憶になっていく。

もしか俺のブログなどで聞きかじっていた人で、たまたまさっきの番組を観た人は色々考えている最中だろう。っていうか、ゴールデンタイムでやったらフジテレビももっとかっこよかったのに、とも思いつつ。

俺の言葉が歯がゆい奴は、こっからは読まなくていい。
届いている人には、自分に何ができるを考えて、アクションして欲しい。
すぐに。

余裕ができたら、なんて言ってる間に、あのババアやあのジジイみたいになっていくのだから。
すぐに。

まずは知ることからお願いしたい。
社会ってやつは、教わってるのとはぜんぜん違うということを。


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