桐生スバル☆☆☆座   

映画好きの座長がWEB劇場・桐生スバル座を始めましたが
東日本震災で故郷FUKUSHIMAが悲惨な状況で帰れないネ~

虎造芝居「奴は都鳥!2」半かぶちヤクザのすばる座為五郎の茶屋の場

2012年04月04日 | 次郎長
04/03(石松が七五郎女房お民と会う) 04/04(半かぶちヤクザのすばる座為五郎の茶屋の場)

 さてさて、平成のおば様達が韓流ドラマに夢中になる御時世なのに「童謡だ!浪曲だ!」と全く世相ズレした芝居興業を続ける座長は、興業主の役得として広沢虎三の浪曲「本座村為五郎の悪事」に代えて「すばる座為五郎」を舞台に乗せます。
         
 (A)舞台左端の茶屋から眩しそうに空を見上げるのは・・半かぶちヤクザのすばる座為五郎。花道から来る旅姿のお民と男を見てクビを傾ける。
   為五郎「お民さん!お茶でも飲んで休んでは・・。あんたの旦那の小松村七五郎さんは心配してましたヨ、ここへ何回も来てネ~(お民は?お民は大丈夫かな?)って心配
してましたから・・良い旦那を持ちナスッたね~。」
   お民「ダラシナイね~あの人は!、女房が三日居ないくらいでサ~・・」
   為五郎「温泉へ行ったとの話だが、どこの温泉か当てて見ましょうか?清水の温泉なんでしょう! さっきの男は清水で見たことが有るんですよ」
   お民「なにさ!私は清水ニャ行ってません、おふざけジャないよ!」
  お民が席を立ち上がって半開きの幕と一緒に歩んで行くとー全開となった舞台に華やかな都鳥吉兵衛一家が現れる。

 (B)その舞台右端の幕陰にて振り返って舞台を見る立ち姿のお民。舞台には旅芸人達が旅立ち挨拶の賑やかな様子で、吉兵衛の女房も居る。
   旅芸人達「お世話になりました!昨晩の親分さんの芸は東海道一、日本一でございます。」
   吉兵衛の女房「有り難うさんです。これはワラジ銭ですから・・」
  芸人達が左手へ去るが、吉兵衛女房は幕陰のお民に気づいて
   吉兵衛の女房「お民さんじゃありませんか、吉兵衛とは幼馴染みですから・・遠慮無く家へ遊びにおいでくださいナ」
  しかし、お民は逃げるように去る。
  続いて、都田村の貸し元吉兵衛が2階舞台から登場、
   吉兵衛「それでは村を廻ってくるか!」
  通りすがりの村民が挨拶する・・評判が良いのだ。
  客席を村の衆に見立てて声をかけて笑いを獲る吉兵衛は舞台左端の茶屋へ至る。
  それに連動して舞台右半分には幕が引かれて隠れる。

 (C)為五郎の茶屋の縁側に座る二人。
   為五郎「親分、いつもお世話に・・」
   吉兵衛「今日は珍しいモノが手に入った!江戸では大首絵とかで評判の歌舞伎役者絵だゼ、写楽という名もシャラクセ~が・・」
   為五郎「これはナント大胆な絵じゃ・・わしも元は役者稼業、親分にお世話になってこの茶屋をやっておりますが、やはり、心の隅にゃ・・もう一度、大受けする舞台をやりたい気持ち一杯でござんす。」
  絵を囲んで話し込む二人、
  舞台がやや暗くなり、「2か月後」の立て札持ちが舞台を横断する。
   子分が茶屋へ走り込む「親分、清水の石松さんが来なすッタ。」
    吉兵衛「あの石松が・・・? 奴は清水でイイ顔役になったそうだナ~」
  顔を見合わせる二人(幕)


次幕は、虎造芝居「奴は都鳥!3」石松の狼藉と田舎者イジメに泣く吉兵衛一家




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