第二章 常勝将軍Sellas P3-4
「いったいどれほどの軍勢だと言うのだ?」
ナフは苛立っていた。
世継ぎの無い先王が突然の病に倒れてから、ナフ、ペイシェンス、ウヒョウの3人の将軍がレッカーズを統治していた。
レッカーズは往時の勢力は見る影もなく、今では辺境の小国のひとつに過ぎない。
「まずはお手並み拝見といこうかしら」
フラウは後方に陣取ったまま、先陣を切るセラの軍勢を見つめていた。
「レッカーズには武名を轟かす、キスケ、ボンズの2将がいる。いかなセラとて苦戦は免れまい」
リュオンは部下に胴鎧をつけさせている。
砂煙を上げて猛進するセラの軍勢は3万、後攻めのフラウとリュオンが5万ずつの13万からなる大軍団。
対するレッカーズは城内に2万、城外の平野に陣取る3万の5万というところか。
誰の目から見てもOsanpoの勝利は確実であり、いかにして犠牲を抑えて勝つかという、内容が問われる戦だ。
「ボンズはどうした?」
城外の陣形の乱れを察してペイシェンスが伝令に問う。
「ボンズ大将は出陣しておりません」
「どこにおるのだ?」
ウヒョウが問う。
「出奔されたようです」
「おのれボンズ・・。先王からの恩を忘れたか」
ナフは怒りに満ちた声で言った。
その時、ボンズはすでに城から遠い土地に逃げだしていた。
「沈む船から降りることの、なにが悪いと言うのだ・・」
小さくつぶやくと、ローブのフードを深々とかぶりなおした。
「約束は守れそうにないな」
キスケは妻との約束を守れないことが残念だった。

「いったいどれほどの軍勢だと言うのだ?」
ナフは苛立っていた。
世継ぎの無い先王が突然の病に倒れてから、ナフ、ペイシェンス、ウヒョウの3人の将軍がレッカーズを統治していた。
レッカーズは往時の勢力は見る影もなく、今では辺境の小国のひとつに過ぎない。
「まずはお手並み拝見といこうかしら」
フラウは後方に陣取ったまま、先陣を切るセラの軍勢を見つめていた。
「レッカーズには武名を轟かす、キスケ、ボンズの2将がいる。いかなセラとて苦戦は免れまい」
リュオンは部下に胴鎧をつけさせている。
砂煙を上げて猛進するセラの軍勢は3万、後攻めのフラウとリュオンが5万ずつの13万からなる大軍団。
対するレッカーズは城内に2万、城外の平野に陣取る3万の5万というところか。
誰の目から見てもOsanpoの勝利は確実であり、いかにして犠牲を抑えて勝つかという、内容が問われる戦だ。
「ボンズはどうした?」
城外の陣形の乱れを察してペイシェンスが伝令に問う。
「ボンズ大将は出陣しておりません」
「どこにおるのだ?」
ウヒョウが問う。
「出奔されたようです」
「おのれボンズ・・。先王からの恩を忘れたか」
ナフは怒りに満ちた声で言った。
その時、ボンズはすでに城から遠い土地に逃げだしていた。
「沈む船から降りることの、なにが悪いと言うのだ・・」
小さくつぶやくと、ローブのフードを深々とかぶりなおした。
「約束は守れそうにないな」
キスケは妻との約束を守れないことが残念だった。

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