第三章 The Lost Soul P5-7
夕闇の中を怒号が飛び交う。
朝から続く戦闘で、守備兵の抵抗はあきらかに鈍っていた。
「ワロスィー将軍、蹂躙してくるのだ」
本陣のカトーは傍らのエルダイトに告げる。
「根絶やしにしてまいりましょう」
ワロスィーは痩せこけた顔の奥の眼光を光らせて言った。
デルタ公国最後の城は炎と黒煙に包まれ、陥落の時が近いことを知らせていた。
黒いローブの集団がOsanpo本陣後方から歩み出る。
副官のヒーブが先頭を走り、魔術師軍団は城門前まで馬を進めた。
そして一斉に呪文の詠唱に入った。
ワロスィーの詠唱が終わると、その手の先から緑色の毒霧が吹き出し、城の隅々まで広がっていった。
デルタ公国の守備兵達の顔は紫色に変わり、喉をかきむしり苦悶の表情を浮かべて絶命していく。
炎や冷気、あらゆる魔法が城を襲い、そこにあるすべてのものを破壊してしまった。
「内乱により分裂したとはいえ、かつての強国も不甲斐無いものだな」
カトーは崩れ落ちる城を眺めながら言った。
***** ****** ****** ****** ****** ******
「袂を分けたとはいえ、長く仕えた城が落ちるのを見るのは気持ちよいものでは無いな」
山道から城を見下ろしていたパラディンは、兜の奥の目を伏せた。
「滅びるべくして滅びたのです。やつら旧臣達は己の保身ばかり気にして、ゴスモグ将軍の威光でデルタ公国が保たれていたことがわからなかったのです」
ジェイズは城から出る煙を見つめていた。
「多くの魂が奪われ、我々は同朋を失った」
ゴスモグは天空を仰ぎ見た。
「そしてノーラスはまだまだ多くを失うだろう」
ジェイズと配下の兵団は大きく頷いた。
「国、歴史、家族、Osanpoは我々から奪い続けている」
ゴスモグは聖剣"マーの真理"を天空に突き立て叫んだ。
「我はここに誓う!Osanpoを倒し、奪われしものを必ずや奪い返すことを!」
そして剣を返して続けた。
「その日まで我々はLost Souleと名乗るのだ!」
暗闇の中でジェイズと一団は、湧き上がる使命感と感動に熱く熱を帯びていた。
歴史を背負うもの達が、またひとつ産声を上げたのだった。
***** ****** ****** ****** ****** ******
つづく
***** ****** ****** ****** ****** ******


夕闇の中を怒号が飛び交う。
朝から続く戦闘で、守備兵の抵抗はあきらかに鈍っていた。
「ワロスィー将軍、蹂躙してくるのだ」
本陣のカトーは傍らのエルダイトに告げる。
「根絶やしにしてまいりましょう」
ワロスィーは痩せこけた顔の奥の眼光を光らせて言った。
デルタ公国最後の城は炎と黒煙に包まれ、陥落の時が近いことを知らせていた。
黒いローブの集団がOsanpo本陣後方から歩み出る。
副官のヒーブが先頭を走り、魔術師軍団は城門前まで馬を進めた。
そして一斉に呪文の詠唱に入った。
ワロスィーの詠唱が終わると、その手の先から緑色の毒霧が吹き出し、城の隅々まで広がっていった。
デルタ公国の守備兵達の顔は紫色に変わり、喉をかきむしり苦悶の表情を浮かべて絶命していく。
炎や冷気、あらゆる魔法が城を襲い、そこにあるすべてのものを破壊してしまった。
「内乱により分裂したとはいえ、かつての強国も不甲斐無いものだな」
カトーは崩れ落ちる城を眺めながら言った。
***** ****** ****** ****** ****** ******
「袂を分けたとはいえ、長く仕えた城が落ちるのを見るのは気持ちよいものでは無いな」
山道から城を見下ろしていたパラディンは、兜の奥の目を伏せた。
「滅びるべくして滅びたのです。やつら旧臣達は己の保身ばかり気にして、ゴスモグ将軍の威光でデルタ公国が保たれていたことがわからなかったのです」
ジェイズは城から出る煙を見つめていた。
「多くの魂が奪われ、我々は同朋を失った」
ゴスモグは天空を仰ぎ見た。
「そしてノーラスはまだまだ多くを失うだろう」
ジェイズと配下の兵団は大きく頷いた。
「国、歴史、家族、Osanpoは我々から奪い続けている」
ゴスモグは聖剣"マーの真理"を天空に突き立て叫んだ。
「我はここに誓う!Osanpoを倒し、奪われしものを必ずや奪い返すことを!」
そして剣を返して続けた。
「その日まで我々はLost Souleと名乗るのだ!」
暗闇の中でジェイズと一団は、湧き上がる使命感と感動に熱く熱を帯びていた。
歴史を背負うもの達が、またひとつ産声を上げたのだった。
***** ****** ****** ****** ****** ******
つづく
***** ****** ****** ****** ****** ******


※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます