奈良のむし探検

奈良に引っ越しました。これまでの「廊下のむし探検」に倣って「奈良のむし探検」としましたが、動物・植物なんでも調べます。

家で虫調べ ケブカアメイロアリ

2022-02-10 20:45:54 | 虫を調べる
今日は天気が悪いので、散歩には行きませんでした。「奈良のむし探検」と名前を付けているのですが、ちっとも虫を調べず、鳥ばかり撮っているので、今日は虫を調べることにしました。それで、冷凍庫に入れっぱなしだったアリを調べてみました。まだ、まとまっていないのですが、種名だけは分かったので、予告編として出しておきます。



冷凍庫に入れておいたのはこのアリです。これは昨年の12月12日にアレチウリの葉にいたものを採集したものです。体長は3.2mm。結構、小さなアリです。触角が長いことが目に付きます。「日本産アリ類画像データベース」と「日本産アリ類図鑑」(朝倉書店、2014)に載っている絵解き検索表で調べてみました。結果はヤマアリ亜科アメイロアリ属のケブカアメイロアリになりました。





詳細はまた今度載せますが、アメイロアリ属になったのは、①中胸気門が背面にあること、②前伸腹節気門がほぼ円形であること、③複眼が頭部側面中央付近にあること、④前伸腹節背面に立毛がない、などです。さらに、ケブカアメイロアリにしたのは、⑤触角柄節の長さが頭部後縁を越える部分が全体の1/2以下で、⑥前・中胸背板に6対以上の剛毛がある、というところからです。上の写真は実体顕微鏡、下の写真は生物顕微鏡の10倍の対物鏡で撮りました。冷凍庫に入れておいたら、前伸腹節が凹んでしまいました。



ついでに、頭部の写真を載せておきます。これも生物顕微鏡の10倍の対物鏡で撮ったものです。「日本産アリ類図鑑」によると、ケブカアメイロアリは熱帯アジア産の放浪種で、初め鹿児島市や広島市で採集されたが、近年、兵庫、大阪、愛知、神奈川、東京でも確認されているそうです。マンションのすぐ脇の塀に生えていたアレチウリで採集したので、春になったらもう少し詳しく調べてみようと思っています。

雑談)今日のコロナの実効再生産数は0.97になりました。新規感染者数が遡って修正されるので、以前のデータも変わってしまうのですが、一昨日が1.0、昨日が0.97、そして今日が0.97でした。1を切っていることは確かなので、これから減っていくと思いますが、減少過程は基本再生産数が大きい時にはexp[-γt]という関数に従います。ここで、γは感染から隔離までの日数の逆数です。例えば、隔離までが3日だと、3日で2.7分の1ずつ減少していきますが、まったく隔離しないと回復までに10日ほどかかるので、10日で2.7分の1ずつ減少するというように減少速度が遅くなります。今回は把握されていない感染者数が多いので、かなりゆっくり減少していくかもしれません。


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