奈良のむし探検

奈良に引っ越しました。これまでの「廊下のむし探検」に倣って「奈良のむし探検」としましたが、動物・植物なんでも調べます。

朝の散歩で見つけた虫 続き

2021-05-31 20:14:04 | 奈良のむし探検
奈良のむし探検 第22弾


5月28日朝の散歩での虫探しの続きです。初め、ヨシ原で探したのですが、その後、その周囲でも虫探しをしました。



最初はセイタカアワダチソウにいたアワダチソウグンバイです。とにかく、いっぱいいました。



これはブチヒゲヘリカメムシ





何やら黒い塊が動き回っていると思ったら、ハエトリグモの喧嘩のようです。「日本のクモ」で調べると、オスクロハエトリ♂のようです。



これはナミテントウの幼虫。



ハチは写してもどうせ名前が分からないだろうと思って、写していなかったのですが、産卵管が長かったので思わず写してしまいました。



翅脈はヒメバチと似ているので、たぶん、ヒメバチ科でしょう。鏡胞があるかどうかよく分かりませんが。





こんな変わった色のテントウと思って写したのですが、調べてみると、こんな色のテントウはいませんでした。たぶん、ナミテントウの脱皮直後なのではないかと思います。



これはコメツブウマゴヤシの種。



それからセマダラコガネ





これはコマツヨイグサ





最後はキタテハ
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虫を調べる ムスジイトトンボ、アオモンイトトンボ

2021-05-31 16:40:23 | 虫を調べる
この間から、イトトンボの写真を撮っていたのですが、意外に同定が難しいので、一度、まとめておくことにしました。今回はクロイトトンボ属のムスジイトトンボ、アオモンイトトンボ属のアオモンイトトンボに関してです。アオモンイトトンボ♀とアジアイトトンボ♀とが大変似ている場合があって、はっきりとは分からないのですが、とりあえず載せておきます。

参考にしたのは、次の文献です。
1)石田昇三ほか、「日本産トンボ幼虫・成虫検索図説」(東海大学出版会、1993)。
2)尾園暁ほか、「日本のトンボ」(文一総合出版、2012)。
3)青木典司、「神戸のトンボ」(身近な生きもの調査運営委員会、1998)。

文献1)には検索表が載っています。そのうち、クロイトトンボ属とアオモンイトトンボ属に至る部分を抜粋すると以下のようになります。

イトトンボ科
①体は金属光沢のある緑色ではない
②体長25mm以上
③前額にはっきりした稜がない;翅胸は黒色条があるか、または、無斑で淡褐色
④眼後紋がある
 ⑤a 眼後紋は左右がつながる
   ⑫縁紋は前翅と後翅がほぼ同じ アオモンイトトンボ属(赤色型♀)(3種)
 ⑤b 眼後紋は左右が離れる
   ⑥眼後紋は著しく大きくはない
    ⑦a 翅胸の第1側縫線部背側の斑紋はスプーン形に先が広がるか、円形斑として離れる
      ⑧♂腹部第2節の黒色斑は前縁に届く;♀の前胸に後方への突出部がない クロイトトンボ属(5種)
    ⑦b 翅胸の第1側縫線部背側の斑紋は先が広がらない
      ⑨斑紋は細いが明瞭にある;眼後紋は円形か、洋梨形または三角形
      ⑩斑紋は線状;♀腹部第8節腹面に刺状突起がある
      ⑪眼後紋は小さいか、まるみのある三角形;♂腹部第10節後背部に突起がある アオモンイトトンボ属(♂と緑色型♀)(3種)

クロイトトンボ属は①→②→③→④→⑤b→⑥→⑦a→⑧の順に調べていくと、クロイトトンボ属であることが確かめられます。眼後紋があって、それが左右で離れていて、さらに、あまり大きくはない。また、翅胸の第1側縫線部背側の斑紋はスプーン形に先が広がることなどが重要なポイントです。

アオモンイトトンボ属♀には緑色型(同色型)と赤色型(異色型)という色変化があるため、検索表でも二つに分かれます。♀赤色型は①→②→③→④→⑤a→⑫の順に調べることになり、眼後紋があってそれが左右でつながるというところがポイントです。♂と♀緑色型は①→②→③→④→⑤b→⑥→⑦b→⑨→⑩→⑪の手順で確かめられます。途中まではクロイトトンボ属と同じで、翅胸の第1側縫線部背側の斑紋の先が広がらないところが違います。さらに、眼後紋が小さくて、円形などがポイントになります。

こうして属までたどり着いた後は種を調べていきます。



まずは、クロイトトンボ属のムスジイトトンボだと思われる種です。



先ほどの属の検索からクロイトトンボ属だと思われますが、紛らわしいムスジイトトンボ、セスジイトトンボ、オオイトトンボの3種について、上記3つの文献から種の見分け方の部分を抜粋してきました。







表に書いた特徴と各部の写真を比べてみました。これはムスジイトトンボ♀だと思われるのですが、一番、特徴的なのは文献2)に載っている、「眼後紋は細長く・・・♀前胸背面中央部は富士山型に凹む」というところです。この2点は一番上の写真から確かめることができます。さらに、文献3)に載っている、「肩縫線の黒条内に淡色部があること」という特徴もセスジイトトンボとは重なるものの重要なポイントではないかと思います。ということで、これはたぶん、ムスジイトトンボ♀で間違いないでしょう。



次はこのイトトンボです。腹部第8節全体と第9節の一部が青いことでアオモンイトトンボであることは確かです。



アオモンイトトンボの特徴を文献1)~3)から抜き出してみました。







これは♂ですが、特徴としては眼後紋が小さくて丸いというところです。









これは別の個体ですが、腹部第9節の青色部分が先ほどの個体と比較すると広くなっています。でも、眼後紋は小さくて丸いので、やはりアオモンイトトンボ♂のようです。









これも今までの個体とよく似ていますが、実は♀です。♀の緑色型(同色型)というのは♂と一見すると違いが分かりません。副性器の有無や産卵管の存在を見ると、♀であることが分かります。さらに、詳しくみると、腹部第8節腹側にささくれ状の棘も微かに見えています。




最後は橙色のイトトンボで、どれが眼後紋なのかよく分かりません。頭部後半の淡色部分全体を眼後紋とすると、先ほどの属の検索表によれば、これもアオモンイトトンボ属になります。実際、アオモンイトトンボ♀の赤色型(異色型)は未熟なときは橙色、その後、成熟に伴って緑褐色~濃褐色に変化するので、アオモンイトトンボの可能性があります。



でも、図鑑を見ていると、アジアイトトンボ♀とも非常によく似ています。アジアイトトンボは一般的に小型なので、たぶん、違うだろうなと思ったのですが、図鑑に載っている体長を見るとそれほど大きくは違いません。それで、両者の違いをまとめてみました。







実は、文献1)に載っている種の検索表を用いたら、初め、アジアイトトンボになってしまいました。ポイントは「腹部第2節の黒色条は前節に続く」というのを第2節全体が黒いと解釈したからです。でも、これは他の文献の記述を見ると、「腹部第2節の黒色条は第1節の黒色条に続く」と解釈しなければならないのではと思いました。つまり、腹部第1節が黒いかどうかが問題です。上の写真を見ると、黒色条は腹部第2節全体を覆っているのですが、第1節には黒色条はありません。それで、たぶん、これはアオモンイトトンボの未熟な♀ではないかと思いました。

本来は採集して調べたいのですが、あまりに数が少なくて採集するのは悪いなと思って写真だけで同定を試みました。最後の橙色の個体以外はたぶん、あっていると思いますが、イトトンボもなかなか難しいですね。これからもときどき調べていきたいと思います。
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朝の散歩で見つけた虫

2021-05-30 20:57:58 | 奈良のむし探検
奈良のむし探検 第21弾


最近は、オオヨシキリ、セッカのような見慣れた鳥ばかりになり、ついでに咲いている花もほとんど撮りつくしました。そこで、少し虫を調べてみようと思い、いつものヨシ原に行き、葉についている虫を探してみました。意外に虫がいました。









ヨシの葉を見ていくと、こんな、ちょっと気持ち悪い毛虫がいっぱいついていました。「原色日本蛾類幼虫図鑑」を見てみたのですが、載っていません。でも、たぶん、ドクガ科かなと思って、ネットで探してみると、スゲドクガの幼虫が似ている感じです。それで、「日本産幼虫図鑑」を見たら、載っていました。イネ科のヨシ、スゲ類、ヒメガマ、マツカサススキの葉が食草とのことです。ただ、ネットを見ると、スゲドクガとスゲオオドクガは幼虫では区別できないと書いてあるサイトもあるので、よくは分かりません。(追記2021/06/06:ささきさんから、スゲオオドクガの可能性があるとのコメントをいただきました。詳細はこちら





これもヨシの葉にいたのですが、先ほどの「日本産幼虫図鑑」を見ると、マメドクガが似ています。食草はマメ科、バラ科、ニレ化、ユキノシタ科、ブナ科とあまり合っていないのですが、たまたまいたのかもしれません。



これはクロスジチャイロテントウ







アリもいました。これは採集してきました。昨日、検索をした結果、トビイロケアリになりました。





ヨシの葉にはやたらキンバエがいっぱいいました。外観上は以前、検索をしたことがあるトウキョウキンバエに似ている感じです。





先ほどのキンバエとちょっと色合いが違うのですが、同じ種なのか違う種なのかよく分かりません。





最後は小さなアリです。これも採集しました。結果は以前調べたことがあるルリアリでした。アリの検索もだいぶ慣れてきた感じがします。顕微鏡写真を撮ったので、トビイロケアリの検索過程は今度まとめて載せます。
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植物を調べる クサヨシ

2021-05-30 11:01:08 | 植物を調べる
毎朝のように散歩に出かけて、鳥や花、虫の写真を撮っています。花もあらかた写したのですが、イネ科やカヤツリグサ科が残ってしまいました。そこで、先日、「日本イネ科植物図譜」という図鑑を購入して、まず、イネ科からちゃんと調べてみることにしました。





まず、この間から気になっていた、やや大型の植物から調べてみることにしました。これは、5月18日に撮影し、5月23日付のブログに出したものです。何だかごちゃごちゃした感じです。それで、一株採取してきて、調べてみることにしました。

長田武正著、「日本イネ科植物図譜」(平凡社、1989)ではイネ科全体を12群に分ける簡単な絵付き検索表が載っています。それに従って調べていきたいと思います。



まず、この花の付きから調べていきます(これは5月27日付のブログに載せた写真です)。

①花序は頂生、特異な総包葉はない
②円錐花序をもつ(花序の枝はさらに小枝に分ける)
③円錐花序の枝ははっきりしていて、全体は円錐花序であることがよく分かる

調べてみると、検索表のうち、上記の3つの項目に該当することがわかります。①は特殊な花序のものを除く項目で、絵と比べることにより確かめることができます。②と③は花序の枝が写真でもはっきり見えるので、円錐花序で間違いないと思われます。



これは1枝を取って拡大したものです。



さらに、1小穂だけを取りました。花は1小穂あたり1花のように見えます。この時、選択肢としては次の二つの項目があります。

④a 小穂は1小花からなる 
  第8群(ヒエガエリ属、フサガヤ、ヒゲナガコメススキ、ヌカボ属、イブキヌカボ、アレチイネガヤ、ノガリヤス属、セイヨウヌカボ属)
④b 小穂は見かけ上1小花からなる。すなわち本来は2-3小花のものだが、1小花のみ完全で、他の小花は退化縮小して、多くは1-2個の護頴だけとなる 
  第9群(キビ属、クサヨシ、アブラススキ、ヒメアブラススキ、イネ、タカネコウボウ、オオアブラススキ属、モロコシ属、イヌアワ、ササキビ、チヂミザサ属)

先ず、④aは第8群になるのですが、そこに属する種類が属を含めていっぱいあります。しかし、すべてについて簡単な絵があるので、それと見比べることにより似たような種がないことが分かりました。次は、④bの第9群になります。ここにもたくさんの種が含まれているのですが、それと見比べていくことになります。



これは1小穂を包む包頴を開いたものです。小花は護頴に包まれ、内部からふさふさとした雌蕊と長い糸状の紐についた雄蕊が見えています。



さらに、包頴を外して、護頴を開いてみます。中から長い柄をもつ雌蕊が見えてきました。と同時に、護頴の下に毛の生えたものがあります。図鑑を見ると、これが退化した小花のようです。



これは下部を拡大したものです。丸い粒状のものが二つついていて、そこから毛がはえています。これが退化した小花です。ということで、この植物は第9群に属することが分かりました。図鑑の絵と比較すると、こんな形状の退化した小花を2つ持つ種はクサヨシ以外には見当たらず、また、長い柄をもつ雌蕊もそっくりです。ということで、これはクサヨシ Phalaris arundinaceaだろうということに分かりました。





これはついでに撮った写真で、上は雄蕊、下は雌蕊です。雄蕊は開いてしまって、花粉はほとんど無くなっていました。

というわけで、長田武正、「日本イネ科植物図譜」(平凡社、1989)を使って、イネ科の検索をしてみました。検索といっても、絵付きの簡単な項目で12群に分けるだけで、後は絵と見比べながら種を探していくので、私のような素人でも簡単に楽しく調べることができました。こんな調子で、ほかのイネ科も調べていきたいと思います。問題点としては、本が古いので、最近の外来植物が載っていないことでしょうね。
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朝の散歩 鳥、花、虫

2021-05-29 21:08:13 | 奈良散策
奈良散策 第102弾


5月26日の朝、あまり天気は良くなかったのですが、散歩に出かけました。こんな天気のわりには意外な成果がありました。





最初はマンションの廊下で見つけたカミキリです。田んぼの真ん中のマンションなので、夜明かりが灯っていてもユスリカ以外はほとんど虫がやってこないのですが、たまにはこんなお客もやってきます。これはキイロトラカミキリです。



コメツキもいました。コメツキはなかなか名前が分かりません。クシコメツキの仲間かなと思ったのですが。







天気が悪いので、植物を中心に撮ろうと思って、民家の庭にあるネズミモチを写してみました。





こちらはアジサイです。もうこんなに咲いています。梅雨ですものね。







「ホオアカの畑」と名付けた畑の雑草がすっかり刈られてしまったのですが、そこに久しぶりにアマサギがやってきました。何となく優雅な鳥ですね。



これはマエキヒメシャクかな。













この日はいつものヨシ原には行かずに用水路脇を歩いていたら、ヒバリが2羽、餌を探していました。冠羽を盛んに持ち上げています。そのうち、クモみたいなものを捕まえました。でも、食べるでもなく、くわえたままにして、きょろきょろしています。幼鳥なのかなと思いました。





これは、この間からコメツブウマゴヤシかなと思っている草です。種ができていました。渦巻いているので、やはりコメツブウマゴヤシで合っていたようです。





この日はトンボの姿も見なかったのですが、ジャガイモの葉の上にイトトンボが止まっていました。家で調べてみると、似た種にムスジイトトンボ、セスジイトトンボ、オオイトトンボがあります。詳細はまた今度載せますが、これはまず間違いなくムスジイトトンボ♀のようです。





同じジャガイモの葉にこんなイトトンボも止まっていました。一見、アオモンイトトンボ♂に見えますが、実はアオモンイトトンボ♀の方です。アオモンイトトンボ♀には♂と同色の同色型と赤色の異色型があることを知りました。





このイトトンボも同じジャガイモの葉に止まっていたのですが、アジアイトトンボか、アオモンイトトンボ♀異色型のどちらかで迷いました。これも今度詳細を載せますが、結論的にはアオモンイトトンボ♀異色型だろうと思っています。









これはシジュウカラの幼鳥です。くちばしがまだ黄色いです。最近は幼鳥があちこちにいます。畑の横を歩くと、ケリの幼鳥がけたたましく鳴き始め、頭のすぐ上を飛び回って威嚇します。





水を張った養魚池に何か草が生えてきていたので、気になっていたのですが、すぐに除草してしまうので、正体が分かりませんでした。全く手入れをしていない養魚池らしきものがあって、そこは草が生え放題になっていました。こちらでときどき観察しようと思います。







最後はカラクサナズナです。折角、接写を持って行ったので、花を撮りました。地味な花です。対になったものは実なのでしょうね。

雑談)今日は28日に撮影に行ったときに採集したアリの検索をしてみました。2種採集してきたのですが、一種はトビイロケアリ、もう一種はルリアリでした。アリの検索もだいぶ慣れてきました。今日はそのほか、イトトンボの写真を使って種の同定を試みました。これもまとめたのですが、ややこしいのでまた今度出します。そのほか、クサヨシの花の顕微鏡写真も撮っていたので、「日本イネ科植物図譜」の検索表を用いてまとめてみました。これももうすぐ出します。
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