奈良のむし探検

奈良に引っ越しました。これまでの「廊下のむし探検」に倣って「奈良のむし探検」としましたが、動物・植物なんでも調べます。

平城宮いざない館

2022-11-30 21:28:10 | 神社・寺・古墳など
奈良散策 第644弾


11月15日は平城宮跡歴史公園で開かれた「おぎの美術館」を見た後、再現された遣唐使船を見学、その後、「天平いざない館」に行きました。「平城宮いざない館」は出土品や資料公開を通じて奈良時代の様子を今に伝えるために建てられた建物です。



遣唐使船を降りたところに奈良県のマスコットキャラクター「せんとくん」がいました。



その横に「天平みつき館」がありました。ここは土産物売り場です。中をざっと見て行ったのですが、私の住んでいる大和郡山が靴の産地であることを初めて知りました。





ここから「天平みはらし館」に行ってみました。見晴らしといっても2階に上がるだけなのですが、それでも平城宮跡歴史公園全体を見晴らすことができました。大極殿、南門、それに今建設中の東楼が見えています。



朱雀門は柳の木の向こうに見えていました。





鴟尾(しび)と軒下の飾りが金色に光っていたので、拡大して撮ってみました。



「天平みはらし館」を降り、「平城宮いざない館」に向かって歩きました。途中、朱雀門の前を通るので、またパチリ。



ついでに、鴟尾をもう一度撮りました。上に棘がたくさん出ているのは何なのでしょうね。



これは「天平いざない館」の入り口です。



その横にあった棚田嘉十郎の像です。説明によると、この方は1860年生まれで、奈良公園の植樹を行っていた職人なのですが、観光客に平城宮跡の場所を聞かれ、荒れ放題になっていた平城宮を再建しようと努力された方です。



「平城宮いざない館」は見えている建物だけだと思って入ったのですが、とてつもなく奥が深くて、広い展示室が5室もありました。これは最初の展示室「平城宮跡のいま」の入り口です。





ここでは大極殿などの復元の様子や歴史公園の説明がありました。



この長い廊下を過ぎると、2番目の展示室「平城宮のようす」になります。





ここでは平城宮の再現した模型が置かれていました。



次は「往時のいとなみ」という展示室で、ここには体験コーナーもあり結構面白かったです。



これは大極殿復原にあたり作られた1/5の構造模型です。



こんな感じにいろいろな体験コーナーがありました。私は「写し絵」をやってみました。







奈良時代の生活を示すいろいろな展示もありました。



これは廊下に置かれていた井戸で、朱雀門の近くで発掘されたそうです。







ここは「時を越えて」という展示室です。いろいろ置かれていたのですが、いい加減疲れてきてあまり詳しく見ることができませんでした。



ただ、こんな丸太をくり抜いた排水管が出土したのには驚きました。しかも、この木は藤原京の柱を使ったとのことです。



最後、出口近くに「おぎの美術館」の模型が置かれていました。

「平城宮いざない館」の全般的な印象としてはとにかく広かったです。その分、展示がやや散漫な気がしました。小学校の生徒がたくさん見学に来ていたのですが、おそらく何を見てよいのか分からないのでは。体験コーナーは面白かったので、もう少し充実させるとよいかな。展示室を子供たち用と一般用、それに専門家用の3つくらいに分けて展示するとよいかも。また、平城宮だけではなく平城京全体の説明をもう少し増やしたらどうかと思いました。

平城宮跡歴史公園

2022-11-29 20:58:10 | 神社・寺・古墳など
奈良散策 第643弾


11月15日は平城宮跡歴史公園に行きました。この日の目的は「おぎの美術館」だったのですが、それはすでに出したので、今回は公園についてです。



この日は平城宮跡の南側にできた駐車場に止めたのですが、この写真は二条大路を渡ったところから朱雀門を撮ったものです。とにかく広い、その一言に尽きます。それにしても良い天気です。



望遠で朱雀門を撮ってみました。なかなか立派な門です。



朱雀門の前にはいくつかの建物が建っています。手前にあるのが「天平うまし館」で、中にはレストランがあります。向こう側に見えるのが「天平みつき館」で、土産物売り場です。



建物の南側に遣唐使船が復元されていました。



ちゃんと水が入れてあって、池のようになっています。



「天平うまし館」をちょっと覗いたのですが、さきに「おぎの美術館」に行こうと思って、朱雀門に向かいました。







近づいて見ると、ずいぶん大きな門です。



その扁額です。



朱雀門をくぐって、向こう側を見ると、工事中の建物がありました。これは東楼で、左にある南門に続く部分です。南門の向こう側には大極殿の屋根が少し見えています。





「おぎの美術館」を見た後、再び、朱雀門をくぐって遣唐使船の方に行ってみました。船の下から水蒸気が噴き出していました。



「天平うまし館」の中には遣唐使船の説明が展示されていました。



これは中国から贈呈された「友諠之舟」と鑑真和上像。



遣唐使船のルートが描かれていました。朝鮮半島に沿って現在の山東省に行くのが北ルート、直接揚州に行くのが南ルート。いずれにしても最終的には長安まで行きます。



その時に持って行った献上品は銀や織物、糸など、帰りには綿製品やメノウなど持って帰りました。



遣唐使船を無料で見ることができるというので行ってみました。



乗船するところで撮ったものです。



これは舳先(へさき)側にある錨(いかり)。



そこから艫(とも)側を見たものです。



この竹は「網代帆(あじろほ)」という帆だそうです。竹や蘆(あし)を薄く削って編んだものに竹を縛って継ぎ合わせた帆だそうです。頑丈なのですが、欠点としては重いことと風が抜けることだそうです。



これは舵(かじ)です。



そして、最後は帆柱です。こんな船で大勢の人がよく海を渡ったなという感じでした。船から降りた後、「天平うまし館」で食事をして、今度は「天平いざない館」に行ってみました。それはまたこの次にします。

雑談)最近は暇さえあれば、奈良に来てから見た動植物の写真を載せた冊子を作ったり、大阪でブログに出した動物と植物のリストを作ったりしています。「大和郡山の鳥」は写真の選択が終わり、現在は簡単な説明文を書いています。大阪で見た動物のリストはほぼ出来上がっていたのですが、鳥とクモがまだ終わっていなかったので、今日はそれを完成させました。また、植物のリストについては分類をAPG IVに合わせたリストがほぼできたので、現在は別冊の写真図鑑を作っているところです。

早朝の散歩 霧と猫と

2022-11-28 20:45:30 | 奈良散策
奈良散策 第642弾


11月27日早朝の散歩のときに撮った写真です。この日は途中から霧になったのですが、写真をいっぱい撮ってしまいました。





稲刈りの後、そのまま放ってある田んぼにはこんなに稲が生えてきました。暖かいともう一度くらい収穫できるかもしれませんね。





稲刈りの後、耕した田んぼにはこんな小さな雑草がいっぱい生えてきていました。





「猫広場」には黒猫が1匹だけいました。







空が曇っていたので、太陽は雲に次第に隠れて行きました。





これはイヌホオズキの花。



これはゼニアオイの葉。



2分ほどしたら、太陽がまた顔を出しました。



これはカタツムリでしょうね。「カタツムリハンドブック」をパラっと見たのですが、よく分かりませんでした。



これはコセンダングサの花。



水を抜いたため池にはチドリが来ていました。ただ、遠すぎてうまく撮れません。



これはダイサギ



また、タンポポを撮ってしまいました。





歩いていたら、やけに雲が低く立ち込めています。携帯基地局の先端が隠れているので、相当に低い雲です。



イシミカワ



これはセイタカアワダチソウ



それにキュウリグサ



ホトケノザ。露がいっぱいついています。





やっと鳥がいました。キセキレイです。



ふと、前方を見ると、霧になっているようです。



太陽もこんな様子。とすると、先ほどの超低空の雲が霧だったのかなぁ。





これはアカメガシワ





帰りにもう一度、「猫広場」に行ってみました。茶トラがいました。ライオンみたいな風貌ですね。



白黒猫はこんなところで寝ていました。





黒猫もいたのですが、行きに見た猫とは違いました。



最後はマンションの入り口にいたキバラヘリカメムシです。

早朝の散歩 ため池にソーラーが

2022-11-27 20:51:50 | 奈良散策
奈良散策 第641弾


11月25日早朝の散歩のときに撮った写真です。



これは朝7時ごろに撮った写真ですが、金魚池にもやが出ていました。





金魚池の脇には山のように藻が積み上げられていました。エビモのようです。こんなにたくさん生えていたのですね。



水を抜いたため池です。7時ごろに陽が当たり始めました。





ため池には何もいないので、少し歩いているとオオバンがいました。





タンポポの種の綿毛が開いてこんな風になっていました。



それにしても撮るものが何もないですね。あまりに何もないので、以前、コシアカツバメの群れがいたため池に行ってみました。ここにはカモがたくさんいたと思って。







ところがどうしたことでしょう。ため池の1/4ほどにソーラーが設置されていました。そして、カモはほとんどいなくなっていました。10月終わりにはまだ普通のため池だったのですが。







仕方がないので、とりあえず今いるカモだけ撮っておきました。これはキンクロハジロ



そして、ホシハジロ



帰りに「猫広場」に行くと、この日は黒猫だけがいました。

平城宮跡の「おぎの美術館」

2022-11-26 21:06:49 | 神社・寺・古墳など
奈良散策 第640弾


11月15日、奈良に来てから初めて平城宮跡に行ってみました。先日、テレビを見ていたら、自然に生えているオギを利用した「おぎの美術館」なるものが開かれていると放映されていたからです。この日は平城宮跡の南側にできた新しい駐車場に止めたのですが、実は、もっと近くの西側の駐車場も空いていました。



駐車場から朱雀門に向かって歩きました。朱雀門前は広場になっていて、ここにいくつかの建物が建っています。そのうち、「天平うまし館」にちらっと寄ったのですが、最初に「おぎの美術館」に行こうということで、朱雀門の方に行きました。



朱雀門をくぐると右前方に小さな看板が見えました。おそらくあれがそうだろうと思って行ってみました。



確かに周囲はオギらしい草がいっぱい生えています。





やはりこれが入り口のようです。





入り口に看板が置かれていました。一つは「おぎの美術館」のポスターが貼ってあり、もう一つは「一歩踏み出すと もうそこはおぎの世界」と書かれていました。この「おぎの美術館」は奈良女子大生活環境学部住環境学科と平城宮跡歴史公園のコラボで開かれているもので、平城宮跡を身近で魅力的な場所にしたいという思いからから行われている「平城宮跡アオハルプロジェクト」の一環として実施されています。入場無料で12月4日まで開かれています。



内部はこんな感じで、オギの林の中を歩いていくような感じの道ができていました。



入ってすぐ右にこんな覆いが置かれていました。「うつろうおぎに包まれて」という説明がありました。この中に入ってオギの中にいるという気分を味わうためでしょう。



でも、私は虫を見つけてしまいました。これはたぶん、ルリミズアブではないかと思いました。



もう少し歩くとこんなトンネルが見えてきました。左側にあるのはライトアップ用のライトでしょうか。



振り返るとオギの向こうに朱雀門が見えました。



この日はこんなに晴れていました。



さらに行くと、枯れたオギで作った造形物がありました。「おぎは次なる姿へ」という説明と共に。



反対側にはベンチがありました。



その奥にはまるで絵のキャンパスのように鏡が置かれていました。「映し出される世界」という説明も。



鏡に映った光景はまるで絵のようです。



オギの向こうの朱雀門がだんだん見えにくくなってきました。



さらに歩くとこんな木の枠がありました。この中に入って写真を撮るのでしょうね。



しばらく歩くと長いトンネルがありました。



そして、出口に着きました。



出口から朱雀門を見たところです。自然のオギを利用した単純な構成だったのですが、意外に楽しかったです。見物客も結構来ていました。

ところで、オギとススキは大変似ています。「植物検索ハンドブック」と「日本の野生植物Ⅰ」の検索表によると、オギは長い根茎があって群生するが、株を作らない。小穂の基毛は小穂の2~4倍で、小穂に芒(のぎ)がない。一方、ススキは根茎が短く株をつくる。小穂の基毛は小穂の1/2~2倍で、小穂に芒がある、とのことです。従って、生え方と小穂を見ると区別がつきそうです。まず生え方は如何にも株を作っていないので、まさにオギのようです。小穂については少し穂を採取してきました。



これがオギの小穂です。確かに長い基毛があり、芒がありません。



こちらは家の近くで採集したススキです。これも長い基毛がありますが、オギほどではなく、それよりも細長く伸びた芒が目立ちます。ということで、オギだということは確かそうです。実は、「おぎの美術館」の近くで採集した穂の中にはオギとススキが混じっていました。「おぎの美術館」の周辺にはススキも生えていたようです。