時々NICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)の宇宙天気予報を見ていますが、今日見ると、太陽活動が「活発=レベル3」になっていました。太陽活動が活発かどうかは、太陽X線の強度により判定されているようです。次のグラフは、直近の推移を示したものですが、緑のレベルは静穏、黄色のレベルはやや活発、橙色のレベルは活発だということを示しています。X線は、太陽表面でフレアが発生した時に放出されるので、継続時間は短いですが、このX線により地球を取り巻く電離層が刺激を受けて、HF帯の通信状態に影響を及ぼしています。最も甚大な場合にはデリンジャー現象が起きたりもします。
次のグラフは太陽黒点数の直近の推移です。
現在はサイクル25と呼ばれる太陽黒点数が増加する時期にあたりますが、「太陽黒点数が増えるとハイバンドのコンディションが良くなる」というのは、風桶ばなしの一種です。つまり、太陽黒点数とハイバンドのコンディションに因果関係はあるのですが、その途中に色々あるのです。昔は、太陽黒点数だけに着目してコンディションを予測していましたが、最近では太陽黒点数よりも太陽X線に着目しています。太陽X線は10日程前までは「静穏」なレベルにありましたが、昨日辺りから平均レベルで「やや活発」にレベルになってきました。太陽表面の左側に黒点が多く分布しているので、黒点数が多くなる日継続するでしょうし、フレアが発生する可能性も高くため、ハイバンドのコンディションが良くなりそうな予感があります。ハイバンドのコンディションが良い時には、送信パワーはあまり問題ではありませんので、リニアアンプが壊れて使えない身には助かります。