脳の障害で「失語」が起こることは、けっこう知られるようになった。
「失語」とは分かっているのに言葉が出なかったり、言葉の意味そのものが分からなくなったりする症状である。
脳の障害で起こるものに、あと「失認」、「失行」がある。たとえば、「空間失認」というのがって、これは目をつぶって物体を触ったとき、健常なら分かるはずの物体の形が分からなくなるものである。さまざまな「失認」や「失行」があるのだが、くだくだしくなるから説明は省く。
認知症で息子に対して「どちらさまでしょうか?」と言うようになるケースはよく知られている。これは認知症特有の症状ではなくて、脳障害の症状である。「相貌失認」という。
「相貌失認」を世界で初めて記載したのは、恩師・故大橋博司先生である。
つまり、人間の顔を識別する脳の部分があるということだ。そこが障害されると「相貌失認」を起こす。人間が人間の顔を識別するというのは、先天的な能力である。
だから、人間はイノシシやシカの顔を識別することができない。他人の顔を識別できるのは、人間という種が保存されるための特別な能力として進化してきたのだろう。嗅覚で個体識別できなくなったからだろうか?
「失語」とは分かっているのに言葉が出なかったり、言葉の意味そのものが分からなくなったりする症状である。
脳の障害で起こるものに、あと「失認」、「失行」がある。たとえば、「空間失認」というのがって、これは目をつぶって物体を触ったとき、健常なら分かるはずの物体の形が分からなくなるものである。さまざまな「失認」や「失行」があるのだが、くだくだしくなるから説明は省く。
認知症で息子に対して「どちらさまでしょうか?」と言うようになるケースはよく知られている。これは認知症特有の症状ではなくて、脳障害の症状である。「相貌失認」という。
「相貌失認」を世界で初めて記載したのは、恩師・故大橋博司先生である。
つまり、人間の顔を識別する脳の部分があるということだ。そこが障害されると「相貌失認」を起こす。人間が人間の顔を識別するというのは、先天的な能力である。
だから、人間はイノシシやシカの顔を識別することができない。他人の顔を識別できるのは、人間という種が保存されるための特別な能力として進化してきたのだろう。嗅覚で個体識別できなくなったからだろうか?