南方熊楠記念館の屋上から微かに見える神島。
熊楠が守った神の島
神島は和歌山県田辺市の田辺湾に浮かぶ無人島。
干潮時にはつながる2つの島からなり、大きい方を「おやま」、小さい方を「こやま」と呼びます。
一番近い陸地は田辺市新庄町鳥ノ巣で、鳥ノ巣半島西岸から神島までの距離は500m足らず。
南方熊楠が保護運動に努めたことで知られ、1929年(昭和4年)6月1日には昭和天皇が訪れ、1930年(昭和5年)に和歌山県の天然記念物に、1936年(昭和10年)に国の天然記念物に指定されました。
神島は全島が照葉樹林に覆われ、古来、神の島として信仰され、人の手がほとんど入らない自然の森が残る島として維持されてきましたが、1909年(明治42年)7月に大潟神社に合祀され、まず「こやま」の森が伐採され、あやうく全島伐採されるところを熊楠が保護運動を行い、伐採をストップさせました。