土曜日、10数年ぶりでバスに乗って浅草に行った。
我が家からは浅草はバス一本で出れる。
私は、浅草の少しくたびれた昭和な風情が好きである。
バスに揺られて下町の街並みを眺めて過ぎるも好いものである。
雷門でバスを降りると、やけにヒトが多いなぁと思った。
大半は観光客だろうか。人力車がズラリと車道に並んでいて、
若く威勢のいい車夫たちが、交差点で客引きをしていた。
新規に観光化して、浅草の街が変質しつつあるように感じた。
街を歩く人々にも若い男女が増えている。以前は老人の街という
印象が強かった浅草だが、ROXの服売り場に化粧をした若い男
と彼の女友達みたいなヒトを見掛けて、浅草にも渋谷のようなヒ
トビトがフツーに来るようになったのか、と思った。
浅草は、カネだの地位だのに縁の薄い、野暮ったく脱力した庶民
が似合う所なのである。わたし的には、おシャレ系の方々はいな
い方が好いのだが、そんな事言ってはいけない時代なのだろう。
浅草も上野も秋葉原も、昔を知る者としては、土地柄や地域性の
差異がくっきりしていたのが、これらの街に「渋谷」的な色合い
が掛かり始めて街が均質化した気がする。それは「新宿」的な、
ではなく、どうも「渋谷」な色なのだ。
では、「渋谷」とは何かと問われると、私にはうまく表現が出来
ない。渋谷は、東京・下町に住む人間にとっては、山手線の対局
に位置する地域で、下町っ子にとっては一番馴染の薄い繁華街な
のである。新宿だと90℃異なるものが、渋谷では文化が180℃
異なるのだ。
若い頃から私にとって「渋谷」とは、気後れするように、異質な
土地柄を感じさせる符牒、文化の発展しゆく先端のようなモノだ
った。新宿には行けるが、今でも渋谷方面にはあまり行きたくな
い気分がある。これは私のひとり勝手な、下町コンプレックスだ
ろうけど、ね。
我が家からは浅草はバス一本で出れる。
私は、浅草の少しくたびれた昭和な風情が好きである。
バスに揺られて下町の街並みを眺めて過ぎるも好いものである。
雷門でバスを降りると、やけにヒトが多いなぁと思った。
大半は観光客だろうか。人力車がズラリと車道に並んでいて、
若く威勢のいい車夫たちが、交差点で客引きをしていた。
新規に観光化して、浅草の街が変質しつつあるように感じた。
街を歩く人々にも若い男女が増えている。以前は老人の街という
印象が強かった浅草だが、ROXの服売り場に化粧をした若い男
と彼の女友達みたいなヒトを見掛けて、浅草にも渋谷のようなヒ
トビトがフツーに来るようになったのか、と思った。
浅草は、カネだの地位だのに縁の薄い、野暮ったく脱力した庶民
が似合う所なのである。わたし的には、おシャレ系の方々はいな
い方が好いのだが、そんな事言ってはいけない時代なのだろう。
浅草も上野も秋葉原も、昔を知る者としては、土地柄や地域性の
差異がくっきりしていたのが、これらの街に「渋谷」的な色合い
が掛かり始めて街が均質化した気がする。それは「新宿」的な、
ではなく、どうも「渋谷」な色なのだ。
では、「渋谷」とは何かと問われると、私にはうまく表現が出来
ない。渋谷は、東京・下町に住む人間にとっては、山手線の対局
に位置する地域で、下町っ子にとっては一番馴染の薄い繁華街な
のである。新宿だと90℃異なるものが、渋谷では文化が180℃
異なるのだ。
若い頃から私にとって「渋谷」とは、気後れするように、異質な
土地柄を感じさせる符牒、文化の発展しゆく先端のようなモノだ
った。新宿には行けるが、今でも渋谷方面にはあまり行きたくな
い気分がある。これは私のひとり勝手な、下町コンプレックスだ
ろうけど、ね。