脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

死亡休眠口座。

2016年12月03日 20時07分11秒 | 雑談
ヒトが死ぬと、故人の預金口座はすぐに封鎖されて、カネが下せなく
なる。昔そう聞いたが、このたび親が亡くなって分かったのは、
金融機関は死亡の事実を、遺族が告知しない限り知りようがないとい
うことだった。(個人情報保護の壁が厚くなったせいかしれない。)

ウチに出入りしている信金の営業マンに尋ねた処、地域の顧客の死亡
は、町会掲示板の訃報の貼紙で把握すると言っていた。だが、近年の
傾向では、家族葬・近親葬或いは密葬(直葬)が多い。町会役員氏の話
では、内々で葬式をしたいので、故意に貼紙を出さない家庭が増えて
いるという。実は、我が家もそうしたのだった。

地元の信金さんとは、営業担当が出入りする付き合いなので、電話で
父が死亡した旨を告げて、預金封鎖と解約手続きについて事務手続き
を訊いたのだが、都市銀行については何も知らせていないので、今で
も父の預金口座は「生きた」ままである。使用可である。

都銀の口座からは、千円単位以上の預金を引き出して、数百円の残高
があるのみ。どうして正規に死亡解約の手続きをしないかと言えば、
面倒だからである。それに手続きには相続人全員の戸籍謄本や印鑑証
明が必要である。証明書の手数料の方が残高よりも高額になるので、
放置されてしまう。こうして、世に「休眠口座」というものが自然と
出来てしまうのである。

亡くなった父の口座は今でも使えるので、現金を入れることも出すこ
とも可能であろう。考えてみれば、このような口座は匿名口座と同じ
なので、匿名で出し入れ可能なら、犯罪に使われる可能性も出てくる
と思う。

放置されたままの休眠口座の残高は、やがて銀行の収入となるのなら、
それを国が吸い上げて、福祉等公共性のある使途に使うという政策が
話題になっているが、マネーロンダリングその他犯罪の便宜に利用可
能でもあるので、刑事政策方面からも検討されていたのかもしれない。

亡くなった親の預金口座を、銀行に死亡の届け出をせずに、親族が引
き続き故人名義で使用することは、法的にしてはいけないことなのか、
家庭や個人のヘソクリ口座として活用できそうだが、何らかの罪(詐欺
罪?)に問われることなのだろうか? 私は寡聞にして、よく判らない。






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