脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

社会を暗くしている存在について。

2011年09月04日 14時32分38秒 | コギト
総理大臣以下、内閣が更新されたが、話題にする気にもならない。
今の政治は現実を変える力もその気もない、公家政治のようなもので
ある。行政と利権業者で動いているものを、政治は公のお墨付きを与
えて追認するだけのママゴトである。

憲法は死滅しても、行政法は存続するという言葉を、遥か昔の学生時
代に行政法学の講義で知った。確かオットー・マイヤーというドイツ
の法学者の言である。憲法は理念だが、行政法或いは行政は<システ
ム>である。理念は死ぬことはあるが、<システム>は死なない。

<システム>に死なれては、国民よりも権力が困るのである。
だからこそ、敗戦後の日本国を統治したアメリカ・GHQは、旧弊な
国体主義を一掃しても、行政という<システム>を殺さず、統治に利
用した。天皇制さえも統治のための<システム>として利用できるの
で温存された。

では、行政や利益集団をどのように、議会制民主主義の枠内に収める
べきだろうか? 何らかの国民参加システムのような、直接民主主義
のしくみも模索されるべきであろう。官庁に対する、実行権限のある
外部監視機関を、在野に設置し機能させることが考えられてもいい。


だが、ここでは別のことを書く。

今日日本では、毎年の自殺者は3万人超である。
世の中を暗くしているのは、命を絶った彼等なのではない。
家庭・会社・学校等で、地位や立場にあぐらを掻いて、人間関係を上
下にしか考えられないヒトビトのせいである。

下には威張り散らし負担を押し付け、上には出世のために媚びて阿る、
昔気質の父権的存在とタイコ持ちを一緒にしたような、「男芸者」が
一番質が悪く醜い。

行政も利権屋も、本質的にあぐら族なのである。
政治家は、あぐら族の横で居眠りをする、いびき族である。
誰でもあぐらを掻くと、立ち上がって動くのがおっくうになり、動き
も鈍り、物事が周囲のヒト任せで流れるものである。せめて、イスに
腰掛けているような、前行動的な姿勢を保つべきである。

面倒をヒトに押し付けず、自分からも分け隔てなく、相手のために動
くべきである。自分中心ではなく、下なる他者にも譲りつつ、自分の
あり方を刻々変えられるような、軽快な身のこなしをもつこと等々、
ネットワークばかりが強調される時代だが、身体にフットワークを
備えていることが肝要である。

世の中のあぐら族から、あぐらを解くこと、あぐらを掻くことを許さ
ない仕組みを作ることが、この国を民主化、真に近代化させることで
あると信じている。






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。