脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

喜劇/悲劇 を生き延びよ。

2013年06月08日 20時19分29秒 | 近況
前立腺ガンのジィジは、どうしてかこの半年治療を放ったらかしで、
数日前に掛かり付けのJ大病院で検査を受けたのだが、医師は検査
結果をその場で教えてくれず、後日家族の方を連れて来るようにと
言われたという。

医師がガン患者に家族を呼んで下さい、というのは、99%悪い知らせ
だろう。それって、余命告知とかじゃあ?などと、不安を覚えながら、
今日は朝から、私が付き添って病院に行った。

PSAの検査結果を聞くだけで、2時間近く待たされ、診察室で中年
の男性医師から話を伺った。PSA値は3.71。ガンが再発してい
るが、治療はどのようにされますか?ということだった。

どうも、ウチの馬鹿親爺は、半年前は別の主治医(30代位の女医)だっ
たのだが、オレは80(歳)過ぎで、ガンは治らないし、カネも掛かる、
どうせ永くはないから治療は無駄だか、戯れ言を言ったらしく、身内
の方も同じ考えかという、確認のための家族呼び出しだったらしい。

私は即答で、リュープリン注射やホルモン療法の再開をお願いし、本
人にも同意して貰った。主治医の先生も納得して下さり、早速、皮下
注射の処置を受け、処方箋を出して貰った。三ヶ月効果があるという
注射は会計をしたら、23,000円(診察料含)だった。

薬局での薬代も10,000円近かった。検査結果を聞きに来ただけのつも
りだったので、持ち合わせが足りず、薬代が払えなくなった。薬局に
は後でカネを持って出直したのだが、歳を取ると医者にカネが掛かる
ものだなぁと思った。

この程度の治療費や薬代は、我が家で負担し切れない金額ではない。
が、ヒトによっては、カネの切れ目が、命の切れ目だったりもするの
だろう。ガンその他の重病治療で、カネが無いので、医療から遠ざか
らざるを得ず、身をボロボロにして、命を落としていく庶民という絵
は、大昔の悲劇じみて、余りに悲し過ぎる。

現政権では、年金・医療・生活保護への給付削減や解雇制限撤廃だの
と、労働・厚生制度への締め付けが強いが、カネの無い人でも、何ら
かの最低限度の治療は、当然に受けられる社会保障であって欲しい。

株高とか円安、公共事業よりも、生存の社会保障等の方が大事だと考
えるヒトは、理想論者なのではなく、当たり前の常識人だと思う。
だけど、原発禍があっても、経済のために原発を「安全」に推進する
というお国柄だから、「国(経済)栄えて、民滅ぶ」という喜劇の中を、
いかに生き延びるかが、ニホン人の、人生の課題なのである。







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