坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

ポール・デルヴォーの夜宴

2010年05月15日 | アート全般
クラシック音楽の分野でもステキなニュースがありましたね。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が指揮者に佐渡裕さんを迎えるというお話。佐渡さんは、今注目のピアニスト辻井伸行さんの才能を早くから認め応援してきた方でもあります。ショパンのピアノ協奏曲の調べにのせて、今回は幻想画家シリーズの第二弾、ポール・デルヴォーの夜宴の世界に導かれてはいかがでしょうか。「魔女たちの夜宴」という大作。デルヴォーの作品には、古風な建物や寺院、列車や待合室といった場所で、長い髪にリボンやバラをつけた裸の女性たちが登場します。この作品では深夜の町並み、森の奥に走る列車、魔女たちは意味ありげなポーズ。劇的な要素が絡み合う妖しくも美しい世界です。

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