坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

群馬県立館林美術館 コレクション10年

2011年05月07日 | 展覧会
東京から車で1時間半、緑の田園風景の中にシャープなシルエットの外観が映えています。石組とガラスをふんだんに取り込んだ回廊式の1階の展示空間はゆったりとくつろぐことができます。
開館して10年、群馬県立近代美術館と連動した企画や国吉展など独自の工夫ある企画展を盛り込んできました。土曜日の子供を対象とした教育普及活動も注目されます。
本展は、自然と人間の関わりをテーマに近現代の巨匠から工芸作品まで、当館のコレクションの全貌が見渡せます。
・掲載作品は、バウル・クレー「こどもたち」1929年です。自然との関わりという普遍的テーマで、ピカソやシャガール、バリー・フラナガン、エドワード・バーン=ジョーンズのリトグラフなどジャンルや時代を飛び越えた作品群は、思いがけない作品との出会いをつくってくれます。動物彫刻のフランスのフランソワ・ボンボンの作品はほのぼのとした温かさがあり、当館ならではのコレクションとなっています。

◆開館10周年記念コレクション10年ー自然と人間の調和/開催中~6月26日/群馬県立館林美術館