坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

ポップ?ポップ!ポップ♡

2011年05月06日 | 展覧会
カジュアルな楽しいタイトルの展覧会です。ポップは流行のとか、大衆のという意味ですが、現在は、ネオポップの時代と言われています。和歌山県立近代美術館のコレクションから展覧される本展は、ポップアートという切り口で既成の枠にとらわれない見方も提示してくれます。
村上隆や奈良美智らのアニメチックなアートもその源流を辿れば、60年代にアメリカに起こったポップアートの旋風が土台としてあります。高尚な美術から、コミックや雑誌や広告などサブカルチャを題材により身近に大衆化した、ウォーホルやリキテンスタイン、ラウシェンバーグ、ウェッセルマンらの代表作などのながれから、横尾忠則、掲載作品の森村泰昌「たぶらかし 肖像A」(1988年)など思わぬ作品との出会いも楽しめそうです。

◆ポップ?ポップ!ポップ♡ コレクションに見るポップなアートの50年/開催中~6月19日/和歌山県立近代美術館