いいたい放題

 右でも左でもない風来坊が、社会・経済・政治などの問題について、
好き勝手に、支離滅裂に、傍若無人に書き込むブログ

電気掃除機と聖公会

2006-12-12 | Weblog

 今日、仕事場で面白いことがあった。
 俺の事務所は全部の部屋にカーペットが敷いてある。もちろん俺の部屋もだ。時々社長が遊びに来る以外は、お得意さんが仕事のことで来るだけなんだが、カーペットが結構汚れる。そこで、きれい好きの社長が新しい掃除機を買うと言い出した。経理の話じゃ、社長が自腹を切ったみたいだ。
 仕事が一段落した頃に営業マンが来たから、俺も顔を出してみた。
 フィルターの代わりに水を使って集塵するんだが、今まで事務所で使っていたものでカーペットの一部を掃除してみたが、ほとんど埃は取れなかったが、その直後に営業マンが持参した掃除機で普通に吸い取ると‥‥‥途中に挟んだ黒い布に暑さ一センチほども埃が吸い取られていた。当然、カーペットの色が変わっている。元の色に近い。
 どれくらいの電気を使っているのか質問したら、市販の電気掃除機の半分以下だ。で、当然のこととして中の構造を質問したら、懇切丁寧に説明してくれた。通常の電気掃除機は、ファン付きモーターの前に吸塵袋、そして目の粗いフィルターがあり、モーターの後ろにも2枚のフィルターが付いているという。しかし、この後ろの二枚のフィルターは交換不能だという。ところが、この営業マンが持ってきた掃除機にはフィルターがない。実にうまくできた構造で、吸い込まれた空気が一度水の中をくぐる。その時に、水が泡を立てて撹拌されるから、滝の原理と同じようにマイナスイオンも発生されるという。
 そして、掃除機の先端部分(ゴミを吸い込むところ)にカーペットを叩く部品(馬の毛製)が取り付けられていて、モーターで強制的に回転させている。なかなかのすぐれものだ。
 「普通の電気掃除機を買うんだったら、一番安いのを毎年買い換えて下さい。でないと、掃除をしているという満足感しか得ることが出来ません。事務所のカーペットにいるダニの死骸やハウスダストは、今までの掃除機だと、ただカーペットの中に押し込んでいるだけにしかなりません。」
 実験の結果をみて、社長はその掃除機を自分で買うことにした。普段は事務所に置いておき、時々持って帰って自分のマンションでも使うとのこと。

 営業マンが帰った後、社長の許可を得て今までの掃除機を分解して、ファンモーターの後ろにあるフィルターを外そうとした。悪戦苦闘して、最初のカバーを外し、上部のカバーを取ろうとしたがどうやっても外れない。見えないところでしっかりと留められていて、中まで到達できない。少し出来た隙間から中を覗くと、何と!ファンモーターとフィルターが円筒状の金属製カバーの中で一体化している。「えぇ~?駄目だ、こりゃ!」と叫んだら、珍しく社長がコーヒーを入れてきてくれた。
 コーヒーを飲みながら、社長と話をしていた。
 「掃除をしたという満足感だけしか残らない掃除機って、聖公会の司祭たちみたいだな。聖餐式をしたっていう満足感だけだろ?彼らは‥‥‥」
 いやぁ、参ったな。普段は何も聞いていないし、考えていないと思っていた社長が、結構関心を持っていたことを知って驚いた。

 確かにそうだ。彼らの礼拝=聖餐式には、気合いが入っていないんだろうな。自分のためだけに聖餐式をしているのか? 昨夜、友人がH司祭の最後の説教というのを送ってきてくれた。例の児童に対する性的虐待をした司祭のことだが、1988年3月に事件のあった奈良県の教会から京都に転任してきていたのだが、そこを辞めて金沢の教会へ転任するときの説教が送られてきた。大阪高裁の判決がでる直前だ。
 読んで呆れたよ。
 1983年から1988年まで、児童に対する性的虐待をしてきたことなんぞ、まったく気にかけていないんだな、この司祭は。まぁ、人間なんてのはそんなものかもしれないが、少なくとも司祭がそれをしちゃ、教会は終わりだよな。そして、最高裁で上告棄却が決まってから一年経っても「事実無根」を叫んでいるそうだが‥‥‥‥
 「いままでの掃除機と同じだな、彼らは聖餐式をしているという満足感だけで聖餐式をしているんだろうな」という社長の言葉が耳にこびり付いて離れない。ってことは、H司祭だけでなく、自らの判断ミスを謝罪していない主教も同じことなんだろうな。

 で、帰り際に社長がマジな顔して俺にこう言った。
 「マイナスイオンでイライラやストレスを解消して、仕事に頑張ってくれな。あの掃除機、ホースを抜いてスイッチを入れておくとイオン発生器になるんだそうだ。」
 給料を上げて、休みを増やしてくれりゃ、イライラもストレスもなくなるんだけどな。まぁ、しゃぁねぇな、社長のかわいい孫に免じて赦してやるか。
 もうすぐボーナスだな。

最新の画像もっと見る