ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

プーチン大統領 訪ムル

2023-07-21 22:21:01 | 北極海航路
7月20日にプーチン大統領(オリジナルか2号か3号かわかりませんががムルマンスク市を訪れました。
専用機でムルマンスク空港へ降り立ち、そのままヘリに乗り換えて、更に航行。
市郊外のベロカメンカ地域にある、世界初の浮体式ガス液化プラント用の巨大海洋プラットフォームに向かいました。

プーチン大統領訪ムルに関する報道はこちら(1TV)

▼▼▼以下はクレムリン公式サイトで発信されている情報です。▼▼

ノヴァテック社の大型海洋構造物建設センター(ЦСКМС)へ訪問
http://www.kremlin.ru/events/president/news/71709
GBS(重力プラットフォーム)上での液化天然ガス(LNG)の第2生産ラインの建設を視察。
ノヴァテック取締役会のミケルソン会長が大統領に説明を行い、北西連邦管区の大統領全権代表グサン氏とムルマンスク州知事のチビス氏も同行。
大統領はまた、重力プラットフォームに立ち、北極海航路経由でギダン半島(ヤマル・ネネツ自治区)のウトレンニェ油田まで牽引する最初のLNG列車(総重量60万トン以上)の初運転式典に参加した。
更に企業の敷地内で、ЦСКМСの搭載問題に関する会議を開催した。

ノヴァテック社の大型海洋構造物建設センターへへの積み込みに関する会議
http://www.kremlin.ru/events/president/news/71710
プーチン大統領は、ノヴァテック社の大型海洋構造物建設センターへの積み込みを議題とした会議に参加して開会の辞を述べた。

北極圏におけるZATO(軍事目的等で閉鎖された都市)およびその都市開発に関する会議
http://www.kremlin.ru/events/president/news/71711
大統領は北極圏における閉鎖している行政領域と入植地の開発に関する会議を開催した。
大統領は北極圏の戦略的重要性と、それに関連してムルマンスク市と周辺閉鎖地域の公共インフラや住宅ストックの深刻な劣化に対する改善の必要性を述べた。
1)閉鎖都市の住宅、エネルギー、社会インフラ、そして北極圏全体の居住地の開発のための行動計画の調整の完了。
2)集落の統合。
3)軍人の家族の雇用・社会的支援。
4)北極圏の拠点集落と入植地のリストの決定。
5)優遇金利が2% を超えない北極住宅ローンの採用と、 2030 年まで有効であることの提案。

ムルマンスク州知事チビス氏との会談
http://www.kremlin.ru/events/president/news/71712
ムルマンスク地域への出張を終えて、大統領はチビス知事と会談。

10周年追悼行事「渡辺大剛・あれから10年」開催報告④

2023-07-21 00:00:00 | 様々な話題
当記事が未完のまま(前記事をコピペして放置)アップロードされてしまいました。
スミマセン
只今6月中旬から浴衣7着製作しており、関連品含め8月中旬まで製作がかかりそうです
なぜ浴衣7着も製作しているのかは、後日ブログで報告します
まあ、このような状態で更新が滞っております。

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *

この記事は2月中旬に予告しました追悼行事「渡辺大剛・あれから10年」の詳細報告です。
これまでの記事は弊ブログの以下の記事をご一読ください。
Харухиса Ватанабэ - 10 лет (渡辺大剛・あれから10年)
故・渡辺大剛さんの慰霊碑の所在地とアクセス
10周年追悼行事「渡辺大剛・あれから10年」開催報告①
10周年追悼行事「渡辺大剛・あれから10年」開催報告②
10周年追悼行事「渡辺大剛・あれから10年」開催報告③

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *

10周年追悼企画「渡辺大剛・あれから10年」プロジェクトは、ムルマンスク州を縦断リレー式で開催されました。
中国・ウルムチ~ロシア・ムルマンスクの自転車の旅で、故・渡辺大剛さんが果たせなかった残り区間を走破するように。

最後に開催した場所はムルマンスク市です。ムルマンは北方の人々の意味を持つ「ノルマン」の音便、スクは町という意味。つまり「北方の人々の町」。


最後の地は筆者の居住地域なため、出張時のハプニングやアクシデントなどもなく、比較的楽に身軽に取り組めました。

開催場所は、いつもお世話になっている州立学術図書館です。図書館のイベントで演者として参加したり、こちらのイベント開催時も場所を提供してくださっています。5年前にあった、2ヶ国語(日・露)で製作された渡辺大剛さんの追悼サイト「Haruhisa Watanabe Expedition(http://www.haruhisawatanabe.com/)」のプレゼンテーションもここで開催しました。

より多くの方々に来てもらうために、「渡辺大剛・あれから10年」単体だけでなく、手工芸教室、ゲーム、着付け教室を盛り込んだ祭典「Сакура на Севере(北の桜)」の中の1イベントとして共催という形をとらせて頂きました。

広告もしっかりと。公共交通機関の中に掲示したポスターです。弊協会側が作成しました。


図書館側も作成しました。


催場入口には渡辺さんの等身大バナー広告を置き、ご来場の皆様をお迎え。
叶わなかった故人との写真撮影にと用意しました。


*  *  *  *  *  *  *  *  *  *


13時になったので、写真展開催です。
ネットなどに出回っている写真だけでなく、生い立ちや旅の写真など未公開のものを展示。

初日に「Мечтатель за той горой(あの山の向こうの夢想家)」を公開しました。
渡辺さんの生い立ちと軌跡などを30分弱に編集した、ドキュメンタリービデオです。
多くの方に観て頂きました。

その後は、日本文化を体験してもらうため、手芸教室、書道教室、着物着付け教室を開催。

着付け教室はいつも人気です。協会メンバーが先ず着物の歴史や着方をレクチャーして、
その後は手分けして参加者に着付けました。
  


書道教室では、先ず歴史や毛筆運びのテクニックを軽くレクチャーしてから、書きました。
カンダラクシャ市とオレネゴルスク市では「旅」「山」など渡辺大剛さんをテーマに書きましたが、
ムルマンスク市では新年明けの開催ということもあり、
テーマは今年の干支である「卯」「うさぎ」を書きました。
 


手芸教室でも内容を少し変えました。
カンダラクシャ市とオレネゴルスク市では栞タイプの姉様人形を作りましたが、
ムルマンスク市では手毬作りにチャレンジ


さらに他市ではしなかったゲームもしました。
テーブルゲームでは、坊主めくりと囲碁将棋。
アクティブゲームでは、けん玉と「達磨さんが転んだ」をしました。
   


b-port他以下のサイトとSNS「フコンタクテ」で告知されました。
https://b-port.com/news/275838
https://www.murmansk.kp.ru/online/news/5078682/
https://ru24.net/murmansk/339424738/
https://nashsever51.ru/afisha/4131

結果報告も以下のサイトでされています。
https://b-port.com/news/276148
https://www.hibiny.ru/murmansk/news/item-v-murmanske-proshli-meropriyatiya-posvyashchnnye-pamyati-yaponskogo-puteshestvennika-haruhisa-vatanabe-281185/
http://www.mgounb.ru/news/4138-zavershilas-bolshaya-poznavatelnaya-programma-sakura-na-severe/
https://news.myseldon.com/ru/news/index/277786208
https://obshestvo51.ru/news/2122
https://mvpmk.gov-murman.ru/news/nat_pol/477892/

クレカ・デビカ・ご当地カード

2023-07-08 12:00:00 | 様々な話題
ロシアにもDC、JBC、AMERICAN EXPRESSなどの各種信販会社はあります。
侵攻開始後SWIFTが停止し、海外の買い物の際カード決済ができなくなって久しいですが、
国内での買い物の際は依然として機能しています。

右側の2つのカードはズベルバンク銀行のもので、シルバーの方は2022年12月が有効期限。
侵攻開始してから、別機関からの給与受取ができなくなったので別口座を開設し、
2027年11月が有効期限のグリーンのカードを貰いました。
(別口座開設までのトラブルについては、後日書きます。)
左側の2つのカードはVTB銀行のもので、上の方は2023年3月が有効期限、下のドル建ての方は2024年3月が有効期限。

左下以外のカードは、現在でも国内決済時に機能してます。
さらに有効期限を過ぎた上2つのカードも、現在でも国内決済時に機能してます。

何だか奇妙な感じです


カードといえば・・・・今年ぐらいからこんなカードが登場しました。
「Единая карта жителя Мурманской области(訳:ムルマンスク州民統一カード)」。
つまり、州民のみ(申請すれば)貰える、ご当地カードです

緑白色に輝くオーロラの下、山とトナカイのシルエットが何とも美しい・・・
ムルマンスク州のスローガン「На Севере - жить(北に生きる)」という戦略計画の一環として開発されたカード。

ロシアの決済システム「МИР(ミール)」を使い、以下のサービスが受けられます。
メリディアンホテルへの宿泊全室30%OFF
州内スキーリゾート利用の割引&迅速手配
図書館の有料サービスが割引or無料
公共交通機関運賃割引
キーロフ名称文化宮殿イベント5%OFF
などなど・・・

VTB銀行、ソブコムバンク銀行、郵便局で手続きすれば、15分で無料で貰えます。
ただ、対象者は14歳以上のロシア国籍を有するムルマンスク州民だけ。
日本国籍の私は、ムルマンスク市に16年住んでる州民ですが貰えません、残念


すでに1万人を越える州民に発行され、大活用されているらしい。
侵攻開始後、商機ダダ落ちしていただけに、ビジネスチャンスと捉え、参加する企業が今後も増えそうです。

==地元紙SeverPost.ruが報じたニュース==
ムルマンスク地域では、ご当地カードを利用したミール決済システムの効果により、2 か月間で旅行代金が 350 万ルーブル以上節約されました。
(中略)ムルマンスク地域の居住者が 1 枚のカードで支払う場合、乗客の特典は 11 ルーブルです。 結局のところ、ミールシステムによる割引はカードの料金に追加されます。
=====================

全露で都市経済「スマートシティ」のデジタル化の発展への貢献に対する、第1回全国コンペもあったとか。
全露51箇所200を超える応募機関があり、約100件の応募が最終審査に進み、
ムルマンスクのご当地カードが「デジタル住民カード」部門にノミネートし、銅賞を受賞したそうな。

まあ、おめでとう。

10周年追悼行事「渡辺大剛・あれから10年」開催報告③

2023-07-02 00:00:00 | 様々な話題
この記事は2月中旬に予告しました追悼行事「渡辺大剛・あれから10年」の詳細報告です。
これまでの記事は弊ブログの以下の記事をご一読ください。
Харухиса Ватанабэ - 10 лет (渡辺大剛・あれから10年)
故・渡辺大剛さんの慰霊碑の所在地とアクセス
10周年追悼行事「渡辺大剛・あれから10年」開催報告①
10周年追悼行事「渡辺大剛・あれから10年」開催報告②

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *

10周年追悼企画「渡辺大剛・あれから10年」プロジェクトは、ムルマンスク州を縦断リレー式で開催されました。
中国・ウルムチ~ロシア・ムルマンスクの自転車の旅で、故・渡辺大剛さんが果たせなかった残り区間を走破するように。

次に開催した場所はオレネゴルスク市という町です。オレネはロシア語でトナカイ、ゴルスクは町という意味。つまり「トナカイの町」。

11月25日。朝10時にムルマンスク駅を出発して、昼12時頃オレネゴルスク駅に到着。
カンダラクシャよりも近いので、少し楽です。

駅には、今回会場となる市立中央図書館職員のスヴェータさんが迎えに来てくださいました。
早速車に乗り込もうと移動したところ、突然のハプニング。
私達のところにが男性が1人来て、身分証提示を求めてきたのです。
最初少々パニクりましたが、これはオレネゴルスク市がガルニゾン(гарнизон。軍隊が駐屯している地)と呼ばれる地域であるためです。
市郊外にあるオレネゴルスクー3というところには戦闘機が待機していて、衛星写真でその様子がわかります。
男性曰く、軍事作戦開始後様々な国籍の人が北方へ来るため、警戒しているとのこと。

どこかへ連れて行かれることはなく、私達は市立中央図書館へ向かいました。
中央図書館がある市中心は、駅からちょっと遠くにあるので、車やバスなどの利用が必要です。

中央図書館では、館長のナージャさんらが満面の笑顔で出迎えてくれました。
オレネゴルスク滞在時は、エレーナさんが私の生活面をサポート。
そういえばオレネゴルスクでのイベント手配は、カンダラクシャのときと比べて格段に迅速&スムーズでした。
「ガルニゾンなのに不思議だな」と思い、エレーナさんに質問したところ、
館長は市議会議員もされていて、それで迅速&スムーズにできるんだ、と聞きました。
なるほど、どおりで

既に届いていた展示物を皆で手分けして配置。
図書館には専属の技師もいて、掲示もスムーズ、マイク調節もスムーズ、何もかも滞りありませんでした。

その後はエレーナさんと共に宿泊先へ。
市内唯一の宿泊施設「ゴルニャク(Горняк)」を予約してました。
この施設は2013年秋に追悼サイクリングを開催した際に、ご遺族が利用したところです。

ホテル外観はソ連時代を髣髴させるというか、10年前に利用したので懐かしかったです。
でも内装がガラリと変わってモダンになっていました。

コロナ以前は中国人観光客が押し寄せていたため、外国人客に対してはパニックなく手続き終了。
中国ではオーロラを見ると子宝に恵まれるという言い伝えがあり、特に女性客が多いと聞きました。
でもロビーの人曰く「有害電磁波で逆に子宝に良くないのにねぇ・・・

その晩は近くで夕飯を済ませ、就寝。
翌朝。パンなどで軽く朝食を済ませ、エレーナさんとロビーで待ち合わせ。
イベント開始まで時間が有ったので、図書館まで軽く市内観光をしました。

*  *  *  *  *  *  *  *  *  *


さて14時になったので、写真展開催です。
初日と2日目にプレゼンテーションとして、「Мечтатель за той горой(あの山の向こうの夢想家)」を公開しました。
渡辺さんの生い立ちと軌跡などを30分弱に編集した、ドキュメンタリービデオです。
土日だったので、多くの方に来て頂きました。

その後は、日本文化を体験してもらうため、手芸教室、書道教室、着物着付け教室を開催。

手芸教室では、栞タイプの姉様人形を作りました。
30人以上子供達が会場に押しかけ(!)、その多さに戸惑いながらも一緒に作りました。
最後のクリスタルシールで髪飾り、やっぱりウキウキしてましたね

書道教室には、美術学校の生徒さんが挑みました。
絵は各自うちに帰ってから書くとして、毛筆運びのテクニックを一生懸命聞き、一生懸命書いていました。
途中、BGMにLisAの音楽を聞かせたら、リラックスして書けたようです。
こちらもで「鬼滅の刃」、人気のようでした。

着付け教室も多くの人が体験されました。
ナージャさんも着物体験を楽しみにしてくれていて、早速緑の浴衣を着てご満悦。

各種メディアはコムソモーリスカヤプラウダ
https://www.murmansk.kp.ru/online/news/5031112/
をはじめ、Подслушано в Оленегорске、Оленегорский центр социального обслуживания、Комсомольская правда - Мурманск. Новости региона、hibiny.com、Новости Мурманск | Мурманская область、Оленегорск - новости、Редакция газеты "Заполярная руда"が一斉に報道。
中央図書館もサイトで報告。
https://www.ol-cbs.ru/index.php/5152-yaponiya-stala-blizhe
他にオレネゴルスク市庁舎「Администрация города Оленегорска」も、その様子を取り上げてくれました。