ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

放射線とお酒

2011-06-15 00:00:00 | 様々な話題
ネットで心配な記事を見つけた。

東日本大震災:懸念高まる飲酒依存 生活激変でストレス
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110530k0000m040070000c.html

 避難所での生活が長期化する中、被災者の飲酒を巡るトラブルが起きている。95年の阪神大震災では、家や仕事を失った被災者がアルコール依存症に陥るケースが多数報告された。今後、仮設住宅への入居が進むとともに、周囲からの孤立化が酒への依存を高める懸念もある。専門家は「新たな依存症者を出さないための継続的なケアが必要」と指摘している。
(中略)
 国立病院機構「久里浜アルコール症センター」(神奈川県)の松下幸生精神科医によると、震災による心的外傷後ストレス障害(PTSD)やうつ、不眠の症状などは、アルコール依存に直結しやすい。適量を飲む分には不安を和らげる効果もあるが、もともと飲酒問題を抱える人の場合、震災による生活環境の変化で悪化する恐れがある。

毎日新聞 2011年5月29日 19時27分(最終更新 5月29日 21時42分)


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そして最近、家人とのこんなやりとりをしたのを思い出した。
筆者 「日本人グループが、チェルノブイリで『菜の花プロジェクト』やってるんだって。
   菜の花っていろいろ有益らしいよ。」
家人1「あは。そんなのよりウォッカの方が有効なんだよ、知ってた?」
家人2「そうよ。便利なのよ~。ウォッカは。」
筆者 「・・・(汗)。」

チェルノブイリ原発事故発生後流布され、いまだに信じられている、信じられない噂である。
ゴルバチョフ大統領下でペレストロイカが推し進められ、その一環としてアルコールキャンペーン(国民の健康のため製造を制限)が実施されていたときに、である。
以下は小隊長さんのブログから。


ブログ「小隊長日記~日々是鍛練ナリ。」から
「放射能汚染にはウオツカをw」
http://a-odagiri.seesaa.net/article/42685560.html
原発爆発!ウオツカ解毒!?噂で大混乱 露ロストフ州

ロシア南部の各地で19日以降、「原子力発電所で爆発が起きた」との噂が広まり、住民が深刻なパニックに陥っている。関係者は事実関係の否定に躍起だが、当局には電話が殺到して回線がパンク、薬局からは放射能汚染の対処に効果があるとされるヨード剤などが消える事態になった。

「事故現場」とされたのは南部ロストフ州のボルガドンスク原発。噂は19日からインターネットや人づてで流れ、一気にロシアの南部一帯に広がった。同地方の非常事態当局には20日だけで30万件の電話が殺到、当局が否定するに従って「国が否定する噂には根拠がある」とパニックに輪をかけた。住民らの中にはウオツカや赤ワインの飲酒で“解毒”を図る人も多数いる。
2007.5.23


「ウォッカ狂想曲」と言える元記事リンク、掲載しておきます。
Влияние радиации. Дозы облучения. http://www.i-survive.ru/rad1.html
Водка от радиации точно не поможет http://kp.ru/daily/25651/815509/


2000年にはムルマンスク州南部のカンダラクシャ市にあるビルマというリカー工場で、ヨード入りウオッカ「グーベルナートル・ザパリャーリヤ(極圏知事の意味http://www.dp.ru/?ArticleID=ce433cae-44f6-4631-929b-1b4edf294202)」まで登場したそうな。


この国は・・・ロシアは国民総ウォッカ依存症なのか。
日頃のお付き合いの一杯から健康法、消毒法に至るまでウォッカで可能か考えてしまうその性を窺い知ると、やっぱり依存症なんではないかと思わざるを得ません。

こんなウォッカ伝説がまことしやかに流れたから、チェルノブイリ被曝者やそれほどでもない人も含めてウォッカに走り、1996年に発表されたIAEAの公式報告書中の健康及び死因調査で
「犠牲者はたったの50人であり、他の人たちは飲酒・タバコや、単なる医療の不備、もしくは技術革新によって病気が発見されやすくなったために増えたように見えるだけだ。」
なんて書かれちゃったりするのではないでしょうか(IAEAの本質はさておき)。

「乳幼児・小児は影響が強いという明確なデータあり」というのも、身体の感受性が大人より高いのは勿論ですが、彼らは飲酒喫煙しない年齢だからしっかりデータが取れているんです。

日本の皆さんは絶対真似しないように。


補足:
赤ワインに含まれるレスベラトロールが放射線障害を防ぐのではという研究がなされている(http://wiredvision.jp/news/201103/2011032520.html)が、防ぐ目的で摂取するには750本ぐらい飲まなくてはならないそうで。100歩譲って防げたとしても、絶対急性アル中になりますのでこれも真似しないように。

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最近ムルマンスク市内で起きた3事件

2011-06-02 00:00:00 | ムルマンスク市・街の表情
最近ムルマンスク市内で起きた3事件紹介。

中心街の住宅地で車爆発
http://www.rian.ru/incidents/20110526/380085166.html
5月26日朝、目抜き通りのレーニン大通り沿い(просп. Ленина д 80)にある住宅街の中庭で爆弾が爆発したと地元警察が報じた。この爆発で中庭に停めていた乗用車3台が損傷。幸い怪我人は出なかった。

ペテン師か強盗か?訪問を試みるも失敗
5月25日15時頃、当ブログ筆者であるMOPAchka宅に警察を名乗る2人組の男が現れ、ドアを開けるよう指示。MOPAchkaが不審に思い拒むと、2人組のうちの一人が「あなたは○▲■◎(MOPAchkaの本名)ですか?」と質問して来た。一応答えたものの、もっと不審に思ったので用件を聞くと、夫のことや家の電話番号などについて質問後、諦めて退散した。警察に相談したところ、当日MOPAchka宅を訪問する警察関係者はいなかったことが判明。
ロシア在住の方は、
   ・在宅中に不審者や見知らぬ人が現れた場合、絶対にドアを開けずに応対すること。
   ・郵便局を名乗ってきた場合は、イズビシェーニエ(不在届)をポストに置いていくようにお願いすること。
   ・警察関係者を名乗ってきた場合は、相手の
         1)氏(ファミーリヤ)、名(イーミャ)
         2)所属警察署(イズ カコーヴァ アッヂェレーニヤ)
         3)役職(ドルジュノスチ)
を聞き、警察署(大使館や領事館がある地域の場合はそちらへ)に電話して確認しましょう。不審人物の場合、1~3をすれば大抵退きます。
警察への緊急番号は02ですが、事前に最寄警察署の電話番号を控えておき電話の傍に掲示しておくようにしましょう。

小児性愛者、小児たちにコケにされる
http://murman.rfn.ru/rnews.html?id=872081&cid=8&date=30-05-2011
5月8日昼、市南部のゲローエフルィバチェーボ地区の通り沿いにあるアパートの玄関で8歳の少女が男に襲われたが、少年グループがこの男を退治した。男は逃走を試みたが、少年グループがこの男を取り押さえ、警察へ身柄を引き渡した。現在身元確認中で、以前も同様の犯罪を犯したことが明らかになっている。
http://www.pedofily.ru/ 小児性犯罪に遭わない為の便利情報を掲載しているHP
http://pedoindex.name/ 小児に対する性犯罪者を掲載しているHP

まあどこの国にもいる頭のおかしいヤツですが、子供たちによって取り押さえられるという嗤えるオチが、「世の若者も捨てたもんじゃないな。なかなかやるな。」と感心させられる事件でした。

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