ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

故渡辺大剛さんの追悼サイト ロシア語版制作

2015-07-15 00:00:00 | ムルマンスク市・街の表情
 夏真っ盛りの7月。日本の皆様は茹だるような暑さにヘロヘロでしょうか。こちらムルマンスク州は冷夏です。気温+5~+8℃って・・・・夏って言えないですね。 各地で既に秋の到来を告げるキノコ「パダシーノビキ(可食)」が、例年より1ヶ月ぐらい早く顔を出し始めました。


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 渡辺大剛さんをご存知ですか。日本人最年少で七大陸最高峰登頂を果たした、若き冒険家です。 2012年夏から自転車でユーラシア横断自転車一人旅を敢行していましたが、2012年末にムルマンスク州カンダラクシャ市郊外で乗用車に追突され、救急車搬送中に亡くなりました(http://blog.goo.ne.jp/murmansk/e/d24a45ac57c3338ad066daf2ddc70c0d)。

 その翌年初秋、ムルマンスク州自転車愛好家有志により、事故地点には慰霊碑が設置されました。また亡き大剛さんの意志を受け継ぐため、事故地点から終点のムルマンスク市まで自転車で繋ぐ追悼イベントがタイアップで開催されました(http://blog.goo.ne.jp/murmansk/e/8250c273495b0627e1aeb06d4466df3e)。

 大剛さんが亡くなってから、もう2年半経ちました・・・・。

 大剛さんのご両親が、大剛さんの冒険の足跡を紹介するサイトを2015年1月に開設しました。最後の挑戦となってしまったユーラシア横断自転車一人旅の日記と写真を、日を追って公開しています。美しいサイトです。

 そのサイトはこちら。
【HARUHISA WATANABE EXPEDITION】
http://www.haruhisawatanabe.com/

 そのサイトについて紹介しているメディア「静岡新聞SBS」の記事。
【露で事故死 息子の冒険、足跡たどる 両親がHP開設】
http://www.at-s.com/news/detail/1174159405.html

 ご両親は、息子さんが道中お世話になった方々、応援してくれた方々、そして慰霊碑を建立してくれた方々皆様に謝意を表すため、同サイトのロシア語版を作成するよう、ムルマンスク州立日本文化社団法人「ムルマンスクの中の日本(МООО японской культуры "Япония в Мурманске")」にご依頼されました。

 ソ連時代からの遺物で、ロシア語は今尚ユーラシア諸国のほぼ公用語です。ロシア語に翻訳されることで、ロシアの人々だけでなくユーラシア諸国の人々も読むことができるでしょう。

 5月1日から作業着手。現在、「ムルマンスクの中の日本」メンバーが露訳中です。日記は少しずつアップロードしていきます(皆様に随時見られる状態)が、離れた所に住む複数のメンバーが翻訳するので、ニュアンスなどに多少違いが出てきます。このため、アップロード後にメンバー皆で見て、ネット上などで相談して微調整していきます。2016年末に完成予定です。

 ご両親の思いが、係わった皆様に届きますように。

ムルマンスク州立日本文化社団法人「ムルマンスクの中の日本」
代表 福島留美