ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

火災相次ぐinムルマンスク州

2022-06-05 15:55:57 | 様々な話題
春になると、森林火災のシーズンが始まります
森林火災は送電線の断線やショート、火の不始末などが主な原因で、それを強風が煽り、毎年大規模な火災が発生します。
毎年だいたい100万~200万ヘクタール、3万~4万件の被害が出ているようです。

また日本のメディアでも報道されてますが、ウクライナ侵攻後、ロシアの市区町村も不審火騒ぎが相次いでいます。


6月3日にはモスクワ市西部のビジネスセンターで大規模火災が発生しました。配線ミスによるショートが原因とされています。



ムルマンスク州でも火災が相次いでいます。以下は住居空間を除いた場所で発生した火災の一覧。火災原因はまだ解明されてません。

・3月2日 ムルマンスク市の港に繋留されていた漁船が火災。
・3月3日 セヴェロモルスク市の建設会社で火災。
・3月11日 ムルマンスク州国道沿いで凍結剤散布車が火災。
・3月18日 ムルマンスク市コーリスキー大通り沿いの廃屋で火災。
・3月19日 ムルマンスク市チェリュースキンツェフ通り沿いの廃屋(蛸の壁画があることで有名)で火災。
・3月20日 セヴェロモルスク市の税務署で火災。
・3月23日 ムルマンスク市の9階建て集合住宅の入口に置いてあったゴミ袋が火災。
・3月24日 ムルマンスク市ユージナヤ通りにあるガレージで火災。
・3月24日 ムルマシー町のトルゴーバヤ通りにある重車両6台が火災。
・3月27日 ニーケリ-町のカフェで火災。
・4月10日 ムルマンスク市レニンスキー地区にある廃市場で火災。
・4月11日 ムルマンスク市の港に繋留してあった船舶「キエフ号」が火災。
・4月12日 ムルマンスク市コーリスキー大通り沿いにある家具ショッピングセンターで火災。
・4月14日 ムルマンスク市レニンスキー地区ロボヴァ通りに駐車してあった車両が火災。
・4月15日 ムルマンスク州北部のサフォノワ町にあったベビーカー2台、そり、スノーモービルが火災。
・4月18日 セヴェロモルスク市キーロワ通りにガレージ傍に駐車してあった車両が火災。
・4月24日 ズヴェロ集団農場で火災、30平米全焼。
・4月26日 ムルマンスク市子供病院で火災(配線ミスによるショートが原因)。
・5月11日 ムルマンスク市コプィートワ通りに駐車してあったウラル社製重車両が火災。
・5月12日 コワ湾に繋留してあった船舶が火災。
・5月13日 セヴェロモルスク市駐車してあったラーダ社製車両が火災。
・5月24日 ムルマンスク市南部のパヴロワ通り廃屋で火災。
・5月25日 ムルマンスク州北部にあるヴィジャエヴォ町に駐車してあった車両が火災。
・5月31日 ムルマンスク市南部のピエルヴォマイスキー地区のごみ置き場で大規模火災。
・6月3日 ムルマンスク市に駐車してあった車両で不審火、別の場所にあるガレージと車両も火災。
・6月3日 ムルマンスク州中央にあるアパチット市の工場とガレージでも大規模火災。

・・・ほぼ毎日です。

最近の状況を鑑みてか、5月下旬に職場でビル火災を想定した避難訓練がありました。
12年間同職場に勤務していますが、社内で避難訓練があったのは、今回が初めてです。
日中市内のМЧС России(ロシア民間防衛問題・非常事態・自然災害復旧省)の職員の方が数名訪れ、非常サイレンおよび非常通路の確認とそれに従った避難訓練が実行されました。
うちの職場は語学学校で子どもから大人まで集うので、点呼と安全な誘導は非常に大事です。

白夜シーズン到来

2022-06-03 12:00:00 | ムルマンスク市・街の表情
さあ、夏到来です。
ムルマンスクでは5月中旬まで雪が降ってましたが、その後+15℃を越える日々が続き、5月31日から集中暖房が止まりました。
風が温かく、人々もTシャツにウィンドブレーカーを羽織って散歩してたり日向ぼっこしてたり。気持ちよさそうです。

こんな感じでいつもと変わりない夏の日々を過ごしている・・・・・・ようですが、市中心にあるカフェのメニューを見てると、尋常でない現実にいることを思い知らされます。

メニューによると、ラテ300ccが最高値350RUB(740円)で販売されています。

5月22日から白夜シーズンが始まりました。真夜中でも、夕方4時ぐらいの明るさが62日間続きます。


学校の授業も終わり、9月の新学期を迎えるまでの3ヶ月間、子ども達はは夏休み。長いですね~。
テスト、評価、執筆活動などの仕事が立て込んでましたが、ひと段落つきました。

夏休みを快適に過ごすため、ムルマンスク州の大半の人はソチ、アドレル、ロストフ・ナ・ダヌー、クラスノダール、クリミア半島など南方へ移動します。それで交通手段や宿泊先を押さえるために、通常4月からネットで自力で手配したり、旅行会社に照会したりします。

でも今年は・・・・南方はきな臭いことになってますよね。ひょっとして流れ弾に当たるかもしれない・・・。
南方移動を躊躇っている方々もいらっしゃいます。


こんな記事を見かけました。
年金受給者は無料で南方へ飛行機移動可能
https://www.tv21.ru/news/2022/05/18/pensionery-iz-murmanskoy-oblasti-smogut-sletat-na-yug-besplatno
年金受給者はムルマンスクからモスクワ、サンクトペテルブルク、ソチ、ゲレンジーク、カリーニングラード、ロストフ・ナ・ダヌー、アナパへの航空往復旅費が無料になるというもの。
ロシアの年金受給者の多くは、年金だけでは足りないので働いて生活しています。特に高齢者は、新型コロナで労働移動が制限されていたので、生活が苦しいです。それで年金機構が希望している年金受給者にクーポンを発行し、それを航空会社で引き換えます。
「おっ、これは今期限定の強行手段か?」なんて思ったりもしましたが、そもそも極北および同等の地域に住んでいる非就労年金受給者は、2年に1回ロシア連邦の領土を通過する旅行の補償を受ける権利があるそうです。年金基金の報道機関によると、年金受給者が保養地への往復旅費を補償された年の1月1日から翌年の12月31日までの2年間が考慮されるそうです。


そうそう、旅行関係でこんな記事も見かけました。
ムルマンスク鉄道駅で質の悪い切符が販売されている!
 
通常なら写真右のような長方形のしっかりした紙質の切符を渡されます。
しかし現在は、写真左のような感熱式レシートに打ち出されるそうです。
これだと写真のように印字が薄れてくるし、大事なQRコードが役に立ちませんね。
全くどうしたことでしょう・・・。