ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

訓練中のミグ31戦闘機が炎上し墜落

2023-04-27 15:53:09 | ムルマンスク市郊外
日本でニュースになっている戦闘機墜落事故。


墜落場所は、ムルマンスク市から南に200kmほど行ったところにある小さな町モンチェゴルスク市から10kmほど離れたリジュ・グバという村の近くの湖と言われています。州内最大の湖・イマンドラ湖でしょうか。また、別の情報では凍結した貯水湖とも言われています。

搭乗していた二人の飛行士は緊急脱出装置で脱出、近くの森の枝に引っかかり難を逃れたものの、重症で入院といくつかのメディアは報じてます。しかしムルマンスク州知事チビス氏によると、「入院はしていない」と否定。どちらが本当?
なお事故原因は搭載エンジンの一基にトラブルが生じた模様。
https://lenta.ru/news/2023/04/26/mig_sost/?utm_source=yxnews&utm_medium=desktop
https://www.gazeta.ru/social/2023/04/26/16619143.shtml

戦闘機ミグ31は2015年初め以来、これまで事故が8件報告されています。

2015 年 10 月 30 日、 ロシア海軍太平洋艦隊の海軍航空隊の ミグ31 迎撃戦闘機が、カムチャッカ地方のクリュチ村から 150 km 離れたところでレーダー画面から姿を消しました。航空機は訓練飛行の後、困難な気象条件でエリゾヴォ飛行場に戻っていました。すぐに捜索救助活動が行なわれ、脱出したパイロットが発見され、軽症ですみましたが、機体は全焼しました。

2016 年 1 月 25 日、 ロシア連邦の航空宇宙軍 (VKS) の ミグ31 は、飛行訓練中に、カンスクの北西 40 km、クラスノヤルスク地方のハエリノ村の近くに墜落しました。乗組員二人は無事に脱出し、打撲傷を負いました。ロシア連邦国防省によると、装備の故障が事故の原因となったそうです。

2017 年 4 月 26 日、 訓練飛行を行っていた太平洋艦隊の海軍航空隊の ミグ31 が、ブリヤート共和国の エラヴニンスキィ 地区にあるテレンバ訓練場の近くに墜落しました。乗組員二人とも脱出に成功しました。

2018 年 9 月 19 日、 弾薬不搭載で飛行していた ミグ31 が、ニジニ ノヴゴロド州クレバキ市近くの森に墜落しました。2 人のパイロットは脱出に成功し、捜索救助の専門家によって速やかに避難しました。ロシア連邦国防省によると、事故の原因は技術的な不具合である可能性があるとのこと。

2022 年 1 月 29 日、 ノヴゴロド州で、ロシア航空宇宙軍の ミグ31 が、離陸中の技術的な不具合により滑走路から滑り落ちました。乗組員にけがはありませんでした。国防省によると、事故による死傷者や地上での破壊はなかったそう。国防省は、「航空機の技術的な検査とメンテナンスの後、機械はできるだけ早く使用できるようになる」と報告した。

2022 年 4 月 8 日、 ロシア連邦国防省の ミグ31 が飛行訓練中レニングラード州に墜落しました。西部軍管区の報道機関によると、乗組員は脱出し、捜索救助ヘリコプターが現場に派遣されました。さらに軍によると、飛行機は人里離れた場所に墜落し、地上での被害はなく、事故の原因は技術的な不具合である可能性があるとのこと。

2022 年 12 月 2 日、 飛行訓練中のミグ31 が沿海州に墜落しました。東部軍管区の報道機関は、乗組員は脱出成功と報告しました。飛行は弾薬なしで行われ、飛行機は人気のない場所で墜落。緊急事態の考えられる原因として、技術的な不具合が指摘されました。

そして、今回の事故で合計8件。いずれも2014年に起こったクリミア侵攻後の出来事。
備品不足は言われてますが、こんなにたくさんの飛行機事故。偶然ですかね・・・。

戦勝記念日

2023-04-19 07:06:25 | ムルマンスク市・街の表情
気温もプラスの日々が続き、明るい時間も徐々に増えていき、春の到来を感じています。
路上には春の到来を告げるマチ・マチェハ(和名:フキタンポポ)と呼ばれる花が咲き始めました。
そして猫柳の白くてふわふわ柔らかい蕾も顔を出しています、

あと2週間で5月。早いものですね。
5月といえば、ロシアでは国旗発揚のための一大イベント「戦勝記念日パレード」が毎年開催されます。
ムルマンスク市では、3月30日から市中心に客席の設置を開始したので今年も順当に開催かと思いきや、

ロシア「戦勝記念日」恒例の行進を全土で中止へ 各地で軍事パレード中止の発表も相次ぐ ゼレンスキー大統領 東部ドネツク州を訪問|TBS NEWS DIG


んんんん。ムルマンスクではどうなのでしょうね・・・。
噂によると、Бессмертный полк(ベススメルトゥヌイ・ポルク。不滅の連隊、という意味)と言われる行進パレードがキャンセルされるとか。戦死した人々の顔写真プラカードを持ち、兵士達の行進パレードの後に開催される、市民による行進のことです。
「安全のため」とか「テロ防止のため」とか言われてますが、
現在の戦争で数十万人戦死したといわれる中で、その遺族関係者たちや反政府派による反乱を恐れているとか。

やるんだったらレポしますね・・・・じゃなかった、しません。
万一のことがあったら、日本大使館に迷惑かかってしまう。
地元ニュースを見て、そのママ伝えますね。

政府でも国内でも国外でも割れており、予断を許さない状態ではあります。

イエス・キリスト復活祭 Иисус Христос Воскресе!

2023-04-16 17:36:33 | 様々な話題
皆様お久しぶりです。

さて4月16日は、ロシア正教におけるイエス・キリスト復活祭です。
イースター、といえば分かるでしょう。
この祭りは正教会の暦により定められているため、毎年開催日が違います。

この日何をするかというと、ざっと粗く説明すれば、
クリーチと呼ばれるデコレーションケーキをパン生地で作る。
ゆで卵を作り、カラフルに着色したり装飾を施したりする。
カッテージチーズとドライフルーツでパスハと呼ばれるチーズケーキを作る。
赤ワインを用意し乾杯する。
クリーチとパスハを切り分けて食べる。
ゆで卵を持ち「Иисус Христос Воскресе!(イスス・フリストス・ヴァスクレーセ:イエス・キリスト復活)」と言いながら、互いの卵をぶつけあって(どっちの卵にヒビが入るか競いながら?)から殻を剥いて食べる。塩でもマヨネーズでもよろし。
中庭ではチューチェロと呼ばれる案山子を用意し、「聖ヨハネ万歳!」と言いながら燃やす。

我が家では以前はパスハも作ってましたが、近年多忙のため、
クリーチは専ら購入。そしてゆで卵を作るだけになりました。
ええ、いいんです。ウチ敬虔なロシア正教信者ではないし、
イベントと文化を楽しむだけなんで。

長い冬からの疲労に加え学校行事と日本文化行事準備などで多忙で、
すっかりグダグダなんですが
何とかゆで卵だけは・・・。
卵は殻が強い褐色のものと、いつもの白色のものを購入します。

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褐色の卵を茹でる
①予め鍋に玉ねぎの外皮、酢大さじ1~2杯、水を入れ沸騰させる。そうすることで玉ねぎの外皮から濃褐色の色素が抽出される。
②その中に卵を置き普通に茹でた後、着色を安定させるために火から外し、そのまま放置。
③冷めたら取り出して水分を拭き取り、コットンに染ませた植物油を殻全体に丁寧に塗る(ツヤッツヤになります)。

この着色方法はバリエーションがあって、
細かく刻んだ外皮と卵を不要のストッキングの中に詰め、緑の着色料と一緒に煮る。→まるでエメラルド原石のような仕上がりに。


浸透しない小さな型(葉っぱなど)と卵を不要のストッキングの中に詰め、一緒に煮る。→小さな型の跡が付いた仕上がりに。



白色の卵を茹でる
①鍋の中に水と卵を入れ、普通に茹でる。
②コップに熱湯と食用色素と小さじ1の酢を入れ混ぜる。
③茹で上がった卵を②のコップに入れ数分放置する。(卵は一旦冷ましてから着色作業に入ってもOK)
④冷めたら取り出して水分を拭き取り、コットンに染ませた植物油を殻全体に丁寧に塗る(ツヤッツヤになります)。


色を染めるのがめんどくさい場合は、市販のデコレーションシートを使う方法があります。
ゆで卵に被せてお玉に載せ、熱湯に潜らせると・・・数秒でシートが変形し、卵にフィットします。


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さてその復活祭の材料を買いに奔走しましたが、問題が起こりました。
どこの店に行ってもそのデコレーションシートと着色剤が売ってないんです
正確に言うと、アニメの「スメシャリキ」のシートは余ってましたが、
私が欲しかった本来の「ホフロマ、グジェリ、フレスコ画のように美し~いプリント」が施されているシートは、
どこにもありませんでした。
こんな年は初めてです。いつもならシーズン後も大量に余るのに。
考えられる原因は、
①インク代の高騰
②モウトニカクホントニ ネ申 束頁 み な方々が乱世を案じ大人買い。
ムルマンスクだけ?皆さんはどう思いますか?


その代わり、
・小麦粉と卵と砂糖が安値で販売。
・市販クリーチが手頃な価格で山のように積まれている。

物価高で喘いでいる日本の方々にとっては、この光景は非常に恨めしいであろうと思います

こんなハプニングに見舞われたため、うちの中を掘って掘って探して探してようやくシートを見つけ、液体着色料はあったので、難を切り抜けました。それでできた卵達が、本記事TOPの写真です。

市中心を散歩

2023-04-02 05:35:41 | 様々な話題
ちょっと前の話しになりますが、正月七日に子供を連れて市中心を散歩しました。

先ずはフクースナ・イ・トーチカで腹ごしらえ
近くにライト広告が表示されていたので、よく見ると(黄色の矢印注目)・・・・

世界最北のレストラン
フクースナ・トーチカ
北緯68度58分東経33度04分
ムルマンスク市
2013年6月28日開店
・・・・・・・・・・・・・。
その日付は、世界最北のマックが誕生した日じゃ
少なくとも2022年って書いてあったら、まだ許せたゎ。
余計に虚しくなるではないか、嘘つき

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ピャーチウグロフ広場はもう見飽きたので、海港の方に出かけました。
波止場の彼方此方に船や魚やヨールカや・・・お正月とムルマンスクに因んだイルミネーションが新鮮で愛らしかったです。
海港入口にこんなオブジェクトが登場しました。

ムルマンスク-港町
北緯68度58分22.3秒
東経33度05分07.4秒
・・・と海港の緯度経度が記されています。

同様のオブジェクトとして、ムルマンスク市最南端に「北緯68度58分の塔」もあります。
地球の歩き方に掲載されていて、地元民からは「ステラ」の愛称で呼ばれています。
旅行の記念に観光客が寄って撮影していくことが多いですが、ちょっと遠いのが難点。
でも海港入口のオブジェクトはそう遠くありませんので、旅行の想い出に一枚どうぞ。
その前に世界平和を拝みながら・・・日本の皆様がまたいらしてくれるといいんですがね

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海港に行くには鉄道駅傍の跨線橋を渡るのですが・・・いやはや、それにしても寒いなあ・・・。
最寄のバス停に寄って電光掲示板を見たら・・・、

マイナス19度・・・どおりで
この掲示板はあのなかなか暖房がつかない・扉がなくて寒い・高級マンション一室相当かかったなどで不興を買っているバス待合室の中にあります。
見ててとてもきれいな掲示板ですが、最近は多くの掲示板が故障か何かで表示されていません。
暖房も利いているんだか利いてないんだかビミョーな温度設定で、
まあ地面が融けているんで運転してるんでしょうけど、全然暖かくないんだよなぁ・・・・
まあ、敢えてイイ面見つけてポジティブに言えば、「吹雪除けには役に立っています」。