ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

ノルウェーから帰国しました

2008-03-01 06:26:54 | ムル⇔キルケネス(ノルウェー) 218kmの旅
2月29日早朝から、ノルウェーのキルケネスに行き、無事ビザを取得しました。

始発点であるバス停で待つと、キルケネス行きのマルシュルートカがやって来ました。運転席から出てきた人を見たら、なんと2月7日のときお世話になった運転手さんでした。

前回2月7日のときはロシア国境で足止めを食らい、出国できずムルマンスクに戻ってきてました。今度はその遥か手前である、第一検問所チトーフカで足止め食らいました。事情を話しましたが、パスポ一式を詰所小屋へ持っていってしまいました。20分は待たされたでしょうか。やな予感。するとそのバスの運転手さん、外に出てその小屋に入り話をつけてくれたらしく、無事パスポ一式は戻ってきました。運転手さんアリガトウ&スパシーバ!!!


これを機に、ロシア国境とノルウェー国境もクリア。無事キルケネスに着くことができました。


領事部に顔を出すと、前出のブラッド・ピット似の領事さんが、いつものようにカッコよく丁寧に仕事していました。前回はブラックシャツを着ていたのでよくわかりませんでしたが、今日の服装は筋骨隆々ぶりが判るホワイトシャツでした(きょうはホワイトシャツにグレーベストでしたが、個人的にはブラックシャツの方が似合っていると思う)。
ブラピ似様の他に小柄な男性も働いていました。こちらの男性も顔立ちと体格が良く、ブラピ似様より顔が横に広くベース顔をしていました。なので筆者の頭の中で勝手に、彼をレオナルド・ディカプリオ似と命名することにしました。
窓口応対はレオ似様が担当し、ビザ価格表などの詳細説明はブラピ似様が担当。2時間後に入国ビザのスピード発行。ハリウッドシリーズで対応してくれるなんて、幸せだなあと思うのは何も、筆者とかFANの方だけではないはず。
ご覧になりたい方。ノルウェー王国キルケネス市のロシア総領事部へどうぞ!
ファンの方が見て「似てない!」とか言われ怒られるかもしれませんが。そのときはご容赦ください m(_ _)m


復路のチトーフカに到着したときは既に20時を回っていました。ここではいつもトイレ休憩の場として15分ほど停車します。このあとは90分間どこにも寄りません。なので外へ出ました。見上げてみるとうっすら3本の緑色の大きなベルトが天頂付近でたなびいているではありませんか。
オーロラです!
ここは余計な灯りがほぼ無く、漆黒の闇が広がっています。昨日に引き続き今日も観てしまいました。上空の電離層の状態が不安定なのでしょうか。まるで強い風を受け続けているカーテンのように、大きく速く揺らめいていました。これだけでなく他の場所にもあちこちオーロラが発生していて、筆者はトイレに行くのを忘れそうになるくらい興奮状態でした。

入国ビザ(今度ムルマンスクでこれを労働ビザに切り替えます)を無事取得できた上に、オーロラ乱舞を観れるなんて、実にラッキーでした♪

出国ビザ受領!

2008-02-28 19:24:37 | ムル⇔キルケネス(ノルウェー) 218kmの旅
ついにやってきました!今朝方、-19℃でした。写真はそれより1時間経ったものですが。今期最低気温を更新しました。

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ついに受領できます!

本日現地時間15時に出国ビザが受領できるようです!一日千秋の思いで待ち続けること20日少々。かなり長い、いやそーとー長い。いつまで待たせるんだと、毎日憤慨してました。

出国は明日29日です。朝5時半起床で、7時に中心街近くのバス停から乗り込み、ノルウェー王国へ向かいます。現在、教室関係やら書籍関係やらでとにかく忙しいので、日帰りで帰国予定。上手くいきますように。

丁度、北伝兵衛さんの離ムル日と重なるので、なにやら象徴的かな。伝兵衛さんは朝6時にはホテルを出発、7時頃空港チェックイン、8時発モスクワ行きに搭乗します。

今度こそ!

ノルウェーに行けず戻ってきましたxxx

2008-02-09 06:34:05 | ムル⇔キルケネス(ノルウェー) 218kmの旅
ノルウェー・キルケネスに行けずに帰ってきてしまいました・・・・・・。勿論私のビザは2月7日までなので、この日までに出国しないといけないんですが。こんなスッタモンダのエピソードがありました。まあ読んでください。

今回のビザ更新は前回と違って厄介でした。なにせ、
 ①2月7日(木)出発なのに、ビザ更新に必要な招聘状がまだできてない。
 ②招聘状到着の間キルケネスで待機していなくてはならない。
 ③招聘状は後便の運ちゃんに搬送をお願いしなければならない。
 ④パスポートが新旧2つある。
 ⑤旧パスポートにこれまでの有効ビザが貼付されているが、パスポ自体が既に
  無効(VOID)処理されている。
 ⑥新パスポートにはロシア出入国に関する記載が何も無い。

これだけの懸案が揃っていたからです。

2月7日早朝にムルマンスクを出発しました。往路は順調に行っていたように思えました。閉鎖都市区間も問題なく通行できました。

問題が発生したのは、ロシア国境であるボリソグレープスク(КПП Борисоглебск)に到着し、出国審査を受けていた時でした。

通常でも外国籍の審査はロシア国籍の人より時間がかかるのですが、この日は異様に長くかかりました。私を除くバス同乗者全員がバスに戻ったあとも、尚かかりました。中にはキルケネス空港に急ぐ乗客もいて、かなり苛立っていました。

話し合いと事の見極めで結局、私はロシア国境に置いてきぼりになり、バスはキルケネスに行ってしまいました。バス出発後も尚審査は続きました。3時間は待たされたでしょうか。2時頃に、ここの審査所長をしているベレゾフスキー陸軍少佐から声がかかり、取調室に通されました。

陸軍少佐曰く、「有効パスポートに有効ビザが貼付されていないものは違反」ということでした。

つまり、

旧パスポートの方に現行ビザ(2月7日まで有効)が貼付されていても、旧パスポート自体無効(VOID)処理されているので、これは無効と見做されます。

現在有効なのは新パスポートの方ですが、こちらに「出国ビザ」というものが貼付されていないのでアウトということです。

この出国ビザがないと、次のノルウェー国境においても同様に審査が行なわれ、私が正規の手順を受けて出国していないことから、不法出入国の罪でタイーホされるところでした。

結局ロシア国境に4時間くらい拘束され釈放、調書を1部貰い、罰則金1,000ルーブル+銀行振込手数料100ルーブルを支払い領収書を貰い、キルケネスには行けずムルマンスクに戻ってきてしまったのでした。あイタタタタタタ・・・・・・。

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ところで。

出国ビザ(Выездная виза)という査証の存在をここで初めて聞きました。このビザは新旧パスポが発生した際に新パスポ側に貼って、初めて有効であると証明できるとのこと。
それはロシア連邦法第11章2項(Закон РФ п.2 ст.11)"О Госдарственной границе РФ"
......Основанием для пропуске через Госдарственную границу лиц......является наличие действительных документов на право въезда лиц в РФ или выезда их из РФ.
およびロシア連邦法第24章1項(Закон РФ п.1 ст.24)"О порядке выезда из РФ и въезда в РФ"
......Иностранные граждане могут въезжать в РФ и выезжать из РФ при наличии визы по действительным документам, удостоверяющим их личность и признаваемым РФ в этом качестве......
と掲載されているそうです。

この出国ビザはムルマンスクの移民局で発行されるそうです。

ですが。

出国前に勿論、ムルの移民局に寄ってこのことを相談しています。
しかしムルの移民局からは何ら貼る必要が無いことを告げられ、新旧パスポを見せるだけで良いなどと言われました。

そして今日ムルの移民局に顔を出し、このことを相談しました。出国ビザ相談は5,000ルーブルかかるようなのですが、調書ありなので300ルーブルでいいようです。

陸軍の方ではロシア連邦法を持ち込み、移民局では移民法に出入国に関するそんな法律は無いといいます。リンクしてないのでしょうか。

結局痛い目に遭うのは何も知らない外国人なのだ・・・。トホホホ・・・。

ムルマンスク発ノルウェー行き 陸路の旅(番外編)

2007-12-11 03:50:03 | ムル⇔キルケネス(ノルウェー) 218kmの旅
宿泊施設「Pedersens Overnatting」の部屋の鍵ですxxxxx。
うっかり持って帰ってしまいました。リュドミーラさんと近々ムルで会う時に渡します。
ごめんなさい。ゴースポジ!

ムルマンスク発ノルウェー行き 陸路の旅(11)

2007-12-09 00:00:00 | ムル⇔キルケネス(ノルウェー) 218kmの旅
 前出の「Cafe matprat」で食べ過ぎによりう~んう~んとうなされてながら、帰りの便を待っていました。出発10分前頃にホームセンター「エヴロプリーズ」駐車場前まで行くと、既にマルシュルートカが待機していました。

 私達のバスは定刻どおりに出発しました。今回はお金に振り回されていた旅行だったけど良い街だったなあ、と振り返りながらノルウェーの景色を眺めていました。

 20~30分位でノルウェー国境検問所に到着しました。ここで出国手続です。

 クッキーを3箱も購入したので関税を払わなくてはならないかな?と心配していましたが、税関からは何も言われませんでした。その後パスポート審査でしたが、ノルウェーの旅券審査カウンターはめちゃ高いところにありますね。顔に当たるところにツイタテがされていて、低身長の私が背伸びしてもツイタテから顔が出ませんでした。なので、審査官も身を乗り出して私の顔を確認していました。やはり英語で質問され、慣れない英語で返答。

 出国審査が無事終了し、再びバスはロシアへ。

 ノルウェー国境検問所を過ぎてすぐ、5分もしないところにロシア国境検問所があります。今度はここで入国手続です。荷物検査、入国審査へと進みます。私以外全てロシア人なので彼らは入国はスムーズ、私はイミグレーションカードを書かねばならず、あまり時間をかけたくないので走り書き。往路のときよりも時間をかけずに済みました。

 入国審査も無事終了し、バスは一路ムルマンスクへ。

 運転手さん、ぶっ飛ばすぶっ飛ばす。辺りは真っ暗な上、途中濃霧が立ち込め、路面も凍結してゴツゴツしていましたが、気にもせずGOGO飛ばします。乗っている私はちと怖くなりました。サリミヤルヴィ市入口とチトーフカ市入口の2箇所に検問所があり、往路のときと同じくパスポを見せて通過します。2つ目の検問所を過ぎた辺りから携帯電話が受発信できるようになるそうです。ムルマンスクには現在MEGAFON、MTS、BE-LINE、TELE2などの携帯電話会社がありますが、チトーフカを過ぎてすぐのところではMEGAFONしか通じないようです。

 ムルマンスク市内に入ったのは21時過ぎ。ムルの方が2時間時間が早いので、奇妙な感じです。運転手さん、乗客のリクエストに応じ、最寄の停留所で次々に降ろしてくれました。途中乗客の意向で彼方此方寄りましたが、集合場所だったグリベルス前に21時半頃無事到着。

 さらにトロリーに乗り換え、家前の外扉に着いたのは22時頃。さ~てダマフォンの鍵、鍵っと・・・とコートのポケットの中を探していると、触りなれないタグ付の鍵があることに気づきました。「え・・・まさか・・・」中から取り出してみると、紛れもなく宿泊施設「Pedersens Overnatting」の部屋の鍵だったのでしたxxxxx。
(ムルマンスク発ノルウェー行き 陸路の旅 おわり)

※次からは通常のムルマンスク情報を発信していきます!

ムルマンスク発ノルウェー行き 陸路の旅(10)

2007-12-08 05:37:05 | ムル⇔キルケネス(ノルウェー) 218kmの旅
 昼食は図書館近くにある「Cafe matprat」にしました(写真左)。ていうか、前日から決めてました。しかもしっかり最優先で予算計上♪

 前日にカフェ前を通り過ぎたとき、99クローネのハンバーガーチリソース掛けSETが妙に気になり、翌日の昼食にと思いついたのでした。100クローネでない99クローネというお値段マジックのせいでしょうか。それとも、美味しそうなチリソースとフライドポテトのせいでしょうか。

 中に入ると目の前に注文コーナーがあります。壁にはファーストフードの写真とプライスリストが掲示されています。この頃には、タドタドした英語を使うのに既に疲れました。そういえばこの街はロシア人が多い。なので強引にロシア語と僅かな英語で注文しちゃいました。バーガーの大きさが気になったので質問してみたところ、「小さいですよ、こんなもんです。」と店のお姉さんが手で示してくれました。なんとか通じ注文完了。あと追加でコーヒー(20クローネ)も注文。コーヒーは奥のマグカップを持ってきてセルフでコーヒーを入れます。コーヒーを持って好きな席に着席し、セットプレートが来るのを待つばかり。

 運ばれてきたプレートは・・・30センチくらいの平皿の上に、

 13cm四方のバンズに挟まれた高さ12cmの巨大ビーフバーガー
 平皿2分の1に堆く盛られたフライドポテト
 平皿2分の1に堆く盛られたミックスサラダ
 (写真右)


 ・・・私はレギュラーサイズを頼んだはずです。でも、これがレギュラーサイズだそうです。をゐをゐ・・・。
 小柄で食が細いということで知られている、一般的な日本女性が食すには 殺人的ボリューム にみえました。
 これをペロリと食し、おかわりまでしちゃう日本女性と言ったら、ギャル曽根ちゃん意外に思いつかない。
 温厚繊細なノルウェーの淑女たちは、このボリュームを微笑みながらペロリと食すのか。人は見かけによらないものです。

 でも一度注文してしまった以上食べないわけには行かず、また自身の中にあるもったいないお化け(戦時中に生きながらえた祖母・母の多大なる影響)と、幼少だった頃の大食いの武勇伝を作っていた記憶と、生まれついての負けず嫌いが変に手伝って・・・・・・完食してしまいました。くっくるしい。食べてる最中、胃がメリメリ言っているようでした。あの頃とはもう違うのだとつくづく思い知らされました。

 もうどこへも遠出できません。帰りの便が到着するまで店内で待機です。
(つづく)

ムルマンスク発ノルウェー行き 陸路の旅(9)

2007-12-07 05:43:46 | ムル⇔キルケネス(ノルウェー) 218kmの旅
 図書館内巡りに飽きたので、お土産を買うことに。

 ご存知の通り最近金額に敏感ですが、お土産購入に関してはキッチリ予算計上している、更にいやしんぼな私です。しかも買うものは前日当日既にチェック済み。

 場所は、私達のマルシュルートカ発着場所になっている「EVROPRIS」。ここはホームセンターですが、レジ前にはお菓子コーナーがあり、ここで幾つかチェックしました。季節柄、ツリーの姿をしたチョコ菓子が一層目を引いたので、これにしようかな~と考えていました。

 さて、前述の宿泊施設「Perdersens Overnatting」。リュドミーラさんが「寒かったでしょう♪」と、お茶と一緒にお菓子を差し出してくれました。薄型クッキーでした。サクサク感。上品な甘みと香り。美味しくてつい沢山モリモリ食べてしまいました。でも、なんかどこかで見たことがある。そう、一見何の変哲も無いフツーのクッキーに思ったので、一瞥はしたもののお土産候補リストから外していたクッキーと同じだったことを思い出しました。
「こんなに美味しいんだったら、これを買おう♪」

 そして当日。例の売場に早速立ち寄り、再度確認。そのクッキーの名前はHAVREFLARN。29.99(クローネ/箱)×3箱+0.04(?BEREPOSER?)+0.49(?OREAVRUNDING?)=90.5クローネ(約1900円)。同一。迷わず3箱取り上げ、レジに直行。


 改めてまじまじと見ました。結構大きめなプラスチック容器にタップリ入っています。食べ終わったの容器は応用が利きそうです。オススメ♪

 このあとに領事館に行き、翻訳付パスポコピーを返却してもらえたのでした。そして昼食がまだなので食べることにしました。
(つづく)

ムルマンスク発ノルウェー行き 陸路の旅(8)

2007-12-06 06:07:57 | ムル⇔キルケネス(ノルウェー) 218kmの旅
 その領事館が開くまでの間、街中にある図書館(写真左上)に寄って時間を潰していました。図書館は3階まであり、1階にはインターネットコーナー(写真右上)、3階はロシアの蔵書がありました。無料トイレも3階にありました。

 インターネットコーナーをまず利用。日本語フォントが利用できないので、日本語でメールを打つことは出来ませんが読むことは出来ますし、30分間限定&無料利用できるので、誠に便利でした。ムルパソメンバーなどにメールをローマ字打ちして送ったり、「ムルマンスク便り(略称:ムルだよ)」を閲覧したり。あっという間に30分過ぎました。

 2階に行ってみました。児童本から語学本、CDやDVDなど充実。驚いたことにコーヒー設備完備されていて(写真左下)、コーヒーを飲みながら閲覧ができるようでした。日本では都内の書店併設のカフェではこのようなスタイルがあるようですが、公共施設では皆無でしょう。その点、ススンでておしゃれですね。

 2階の蔵書検索コーナーでいろいろ弄って遊んでみました。日本に関する蔵書はやはり"世界の村上春樹"がダントツトップで検索されました。

 そしてエスペラント語の蔵書も検索してみました。なんでこの期に及んでエスペラント語なのか。それは、前日この図書館の近くにあるインフォメーションセンターで、地図やボールペンを無料配布してくれ対応も超親切なセンター員に「この街にエスペラント語をやっている人がいますか?」と聞いてみたところ、「図書館で聞いてみたら判るかもしれません」とアドバイスされたからです。まあ、すぐに図書館員の方に聞いたら、エスペランチストもエス会も無いという回答だったのですが・・・。でも蔵書ぐらいはあって欲しいな・・・と思って検索してみたのでした。

 結果は・・・ありました。たった1冊で、辞書のみでしたが(写真右下)。

 オスロにはエスペランチストがいっぱいいるのは知ってますが、キルケネスのどこかにエス語をやっている方がいらっしゃれば・・・。世界最北在住のエスペランチストの座を奪われてしまうけど、エス繋がりで①仲良くしてくれるかもしれない②無料で泊めてもらえるかもしれない③ご馳走もしてくれるかもしれない・・・連載で書き続けているように最近金額に大変敏感な私は、そんないやしん坊なことを考えてみたり・・・。
(つづく)

ムルマンスク発ノルウェー行き 陸路の旅(7)

2007-12-05 06:33:49 | ムル⇔キルケネス(ノルウェー) 218kmの旅
 領事館に11時半過ぎに到着しました。

 中に入ると、領事のお兄さんは他の訪問者の対応中でしたが、私をちらりとみるなり、窓口からパスポをすぐに差し出してくれました。すぐに中身チェック。氏名のロシア文字表記・・・ok。職業、教師・・・ok。2回エントリービザ・・・ok。招聘機関は語学学校・・・ok。有効期間は11月28日~2月8日・・・ok、と。記入ミス&漏れは無し。

 しかし、前日から何か物足りないものを感じていました。物足りないものが何か・・・それは、ロシア語翻訳書つきパスポートの写しでした。無くても通用する時はありますが、医療機関での申請時にこれがないと対応してくれないこともありました。また作り直すこともできますが、翻訳会社とか公証役場に作成依頼をせねばならず、その費用が500ルーブル(2,000円)くらいはかかります。それに気づいたのは12時過ぎ。つまり領事館が閉館してしまったときでした。

 どっひゃー。
 連載シリーズでお伝えしているように、最近の私は金額にとても敏感です。

 慌てて領事館へ駆け込みました。既に扉は施錠されていて、呼び出しベルを鳴らしました。守衛さんが応対しましたが、昼休み中とのことで断られました。しかしなおも食い下がって、12時閉館なのは分かっている、でもこれがないと現地での生活が困難だし再作成費用がとても高いから返却してもらいたい、と懇願しました。すると、14時に再び始業するからその時また来てみてください、と言われました。

 14時きっかりに領事館に寄りました。守衛さんは私の懇願を覚えていて、開けてくれました。すると領事のお兄さんが薄暗い待合室の中、「なんでしょう?」と出てきたので先の事情を説明すると、窓口に戻り探してくれました。「これかい?」と差し出されたので、ホッとしました。何度もお礼を言い領事館を離れました。
 領事のお兄様~。何とお優しいこと。スパシーバ
(つづく)

ムルマンスク発ノルウェー行き 陸路の旅(6)

2007-12-04 06:16:39 | ムル⇔キルケネス(ノルウェー) 218kmの旅
 前々回の話の「お尻がカッカ燃えている」状態はまだ続きます。今晩宿泊するところも値上げされてたりして・・・根が貧乏性な上に持ち合わせの少ない私は、オロオロしっぱなしです。

 ムルパソメンバーのラファエロさん情報で、この町で宿泊所を営むペーデルセンさん宅にご厄介になることにしました。市中心から徒歩で10分ほど歩いたところにありました。
 水色の壁面ですっきりしていて見た目はこじんまりとしてますが、地上3階~地下1階まであるしっかりとした作り。ベルを鳴らすと、そこの奥さんリュドミーラさんがにっこりと出て来ました。
 リュドミーラさんは8年前にペーデルセンさんのところに嫁いできたムルマンスク人。ノルウェー語を流暢に操ります。彼女は親戚のこと、ムルの思い出、8年間のノルウェー生活について語ってくれました。
 私も菓子折りを差し出して、ムルの近況、ラファエロさんのこと、ノルウェーの物価高のこと他、いろいろ話しました。
 すると、私がビンボーなのを察して「夕食と朝食をご馳走してあげる」と提案してくれました。オープンサンド(カニ肉入り!)やゆで卵など、お腹に優しい軽食をご馳走してくれました。むひひひひひ。

 翌朝、旅疲れでなかなか起きられずに、朝の10時に起床。リュドミーラさんはもう既に仕事に出ていていませんでした。
 宿泊費(300クローネ据え置きでした。ホッ)とお別れとしに2階に上がると、宿のご主人・ペーデルセンさんが応対してくれました。
93歳の現役ご主人はノルウェー語のみでしたが元気よく話してくれました。
 キルケネスお越しの際はどうぞお立ち寄りください。

Pedersens Overnatting(Yahan & Lyudmira Pedersens)
住所:Riiser Larsens gate 12
   N-9900 Kirkenes Norway
電話:+47-7899-1882
※基本的に自炊なので、宿泊したい方は事前に食材などを購入してね。

 いとまごいをし、11時頃に宿を後にしました。領事館へ急ぎます。
(つづく)