ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

ロシア最北の原子力灯台

2009-01-28 06:14:55 | 様々な話題
ムルマンスクねたではないのですが、極北繋がりで紹介。



なにやら、孤島の高い崖の上にそびえ建つ古城を思わせる佇まい。
これは、ソビエト時代建てられた原子力灯台の廃墟です。

ソビエト時代の灯台の廃墟が、ロシア最北の北極海沿岸部にあります。今も昔も東西を行き来するための重要な航路ですが、昔はGPSも携帯電話もありませんでした。この辺りは交通が不便であるし、自動運転の灯台にしたかったため、軽量の原子炉で稼動する灯台を設計し、設置しました。そして、冬季に氷河によって閉ざされることのない季節、つまり年間150日間稼動していました。

しかしソ連崩壊後、この灯台は忘れられていきました。更に不幸なことに、経済不安定が続いた新ロシア発足時代、阿漕な盗人がこの灯台に上陸し、稼動に必要な金属類を灯台から奪い去ってしまったのです・・・・・・。

なんだか素敵じゃないですか・・・・・・冒険したくなるフロンティア精神・・・・・・。

↓以下のソースには、写真がもっと掲載されてるぞ。
日本語版ソースはこちら
ロシア語版ソースはこちら
英語版ソースはこちら


'08年8月~11月のオーロラ観測記録

2009-01-18 07:12:21 | オーロラ

いやぁ、13~15日までマイナス20℃の天気が続いてしまいましたよ。
マイナス20℃ってどんな気温だか想像つきますか?

・顔の皮膚がなんとなくこわばる(キャー)。

丁度厚化粧した人が「笑うと化粧にヒビが入るから笑わせないで!」なんていうでしょ。きっとあんな感じ・・・(キャーマジー?)。
・鼻毛が鼻息で凍り始める。なんとなくシャリシャリする(キャー)。
・唇がなんとなく痺れ始める(キャー)。

筆者はマイナス30℃まで経験したことがありますので、この程度ではビックリしません。
あれは97年シベリア日食を見たときだったなぁ(しみじみ)


ちなみにムルマンスクでは、
マイナス20℃以下くらいになると、登校禁止となり学校はお休み
マイナス30℃以下くらいになると、出勤禁止となり会社はお休み
になるらしい。詳しくは州憲法を見ないとわかりませんが。
だから15日リングアの日本語教室でお休みが多かったのか?!
いま大学は定期テストシーズン最中ってこともあって少ないみたい。
筆者ちゃんと出勤したのにぃ・・・・


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さて。
今期のオーロラ観測記録('08年8月~11月)を纏めてお知らせします。

8月
09~11日、16~18日、20~21日、24~25日 ※5日に1度観測された、ということになる

9月
02~04日、05~07日、14~16日、20~22日、29~30日 ※4日に1度観測された、ということになる

10月
01~04日、09~13日、16~17日、25~26日、28~31日 ※3日に1度観測された、ということになる

11月
05~09日、12~13日、15~16日、21~22日、24~27日 ※3日に1度観測された、ということになる


わはっ。結構観測されたんですねw。

詳しくはムルマンスクの天文クラブ「オリオン」のサイト
http://murmago.narod.ru/
をご覧下さい。

操作方法:
「オリオン」のサイトの左メニューから「ПУБЛИКАЦИИ→Данные наблюдений」を選び、
Прогноз магнитных бурь и полярных сияний」のラジオボタンをクリック、月(Месяц)と年(Год)を選んで「Просмотреть отчет」をクリック!


これはナンでしょう(1)。

2009-01-14 00:00:00 | ムルマンスク市・街の表情
13日、昼間マイナス5℃だったのが、夜間マイナス18℃になりましたよ。一日の間に13度も下がりましたよ。こんな日もあるのです。ムルへお越しの際は防寒対策は万全にしないとイケマセン。

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さてビジターの皆様に問題です。
写真をご覧下さい。これは一体なんでしょう。
答えは............................。







トロリーバスの中側にできた、氷です。
バスの中は暖かく、湿気も多く発生します。
でも窓付近はマイナス20℃近くの超寒冷な外気と近いため、
湿気がグンと冷やされて水へ、そして氷へと変化しています。
外が寒ければ寒いほど、この氷はグングン成長します。

窓を拭いた跡が残っているからなのか、それとも氷の分子構造からなのか。
その成長していく氷は、窓というキャンバスの上に、
氷の鳳凰(ほうおう)のようなアートを自然に作り出していきます。

今ぐらいのシーズン、ムルムルへお越しの際は是非ご覧下さい。

本日、ムルマンスクに初日の出。

2009-01-11 23:06:13 | ムルマンスク市・街の表情
6日&7日、厳しい天候に見舞われましたが、ここのところまた気温上昇、温度計は0度近辺を往来しています。

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本日1月11日(日)午後12時15分、ムルマンスクで初日の出が観測されました。
これから明るい時間が徐々に徐々に増えていきます。

画像は、ムルマンスクの高地にあるレニングラード街道から臨んだ御来光。天文愛好家や気象局関係者が集まり、その様子を見入っていました。

↑クリックすると原文(ロシア語)が読めます。


ロシアのクリスマスは1月7日

2009-01-08 00:35:20 | ムルマンスク市・街の表情
С Рождеством!(ス・ロズジェストヴォム!)

ロシアのクリスマスは、ロシア正教に則り、1月7日に催されます。
西側のクリスマスと違うところは、
1)サンタクロースではなくて、ジェットマロース。見た目は一緒
2)孫娘のスネグーロチカを同伴している。
ぐらい?

クリスマスを迎えようとしていた1月6日。個人授業があったので外出しました。
外は
気温-5℃ 風速20m/s の猛吹雪
でした・・・・・・・・・・
風速20m/sがどれだけ凄いかわからない方のためにプチレクチャー。
熱帯低気圧と台風の区別の目安が、風速17m/sと言われています。つまり、
風速17m/s以上の熱帯低気圧→台風
と呼ばれます。台風並みの風に横殴りの雪&氷点下を想像してみてください。


きっとマローズおじさんが巻いてやって来ているに違いない、
・・・なんて、子供じゃないけど思わずにいられない。
ゑゑ、もちろん天気の都合でお仕事休みにしませんでしたよ

一夜明けた1月7日。
寒暖計を見ると
今期一番の寒さ マイナス15℃(写真)
・・・ゑゑ。きっとマローズおぢちゃんが、ムルマンチャーネにプレゼントしてくれたんでしょーよ。

さみーぢゃねェかヨ!

謹賀新年-2009年-

2009-01-01 00:00:00 | ムルマンスク市・街の表情
新年明けましておめでとうございます。

昨年中はたくさんのビジターの方が弊ブログ「ムルマンスク便り」を訪れ、ご覧戴きました。ありがとうございました。
辺境だけどたくさんの可能性を秘めたロシアの地方都市・ムルマンスクを少しでも知ってもらおうと開設しましたが、ご参考になりましたでしょうか。
2009年も様々な方面からムルマンスクを紹介していきたいと思います。これからもご愛顧の程どうぞ宜しくお願い申し上げます。m(_ _)m

日本時間から6時間遅れて、ここムルマンスクにも2009年がやって来ました。
12月30日までは気温0度近辺の日が多く、極北らしくない陽気が続いていましたが、大晦日の日は大雪が降り一面真っ白、気温も氷点下6℃まで下がりムルマンスクらしくなりました。ホワイトニューイヤーを迎えています。

写真は大晦日の晩6時頃に撮影した、市中心の写真です。
毎年この頃になると、市中心の広場に大きなクリスマスツリーが飾られます。最近できた大型エキシビジョンの光が眩しかったり、改修中のアルクチカホテルの壁面に巨大広告が掲示されたりして、やや景観を損ねているのが残念です。
でもこの広場からジェーツキーミール(子供用品デパート)までのレーニン大通り沿いに、ムル版ルミナリエ「光のアーケード」が点灯し、その他県庁舎前や鉄道駅まえには光のアートやニューイヤーを象徴する楽しいキャラクターが展示されているので、なんとかカバーしてるかな?
背高ノッポのクリスマスツリーと光のアーケードの調和が素敵です。

ロシアでは大晦日の23時55分から、『大統領から新年に向けてのメッセージ』という番組が放映されます。
これまでの8年間はプーチン(愛称:プー)がメッセージを送ってましたが、今回は新大統領に就任したメドベージェフ氏(愛称:メドヴェット)が新年メッセージを送りました。
毎年大晦日思うのですが、威厳ありますよね。ロシア連邦の大統領というより、大露西亜帝国の帝王からのメッセージという感じ。
メッセージを送った彼らが、混迷ロシアにイニシアチブと安定を築き上げたことから、ロシア国民からも好感と支持を得続けています。
国民感情のコントロールの仕方が実に上手いなーと、いつも唸っております。

新年になると市の彼方此方で花火が上がります。2~3時間は続くでしょうか。ドンドンパンパン賑やかです。

大晦日に、手作りめんつゆから作った年越し蕎麦にチャレンジしようと思ったのですが、お買い物時間が遅かった。乾麺を求めに外出しにいった時にはもう閉まっていました(涙)。
せっかくかえしまで作ったのにぃ・・・。
なので露式の料理に。大晦日に食べたのは、変わりオリビエサラダ、ボルシチ、ハムやチーズ。シャンパンで乾杯して新年を迎えました。
呑めそうにみえるが下戸の筆者は、グラス半分のシャンパンでゆでタコみたいに真っ赤になり、ダウンしてしまいました・・・(汗)。


写真:
1コマ目 クリスマスツリーとアルクチカホテル
2コマ目 クリスマスツリーと光のアーケード
3コマ目 光のアーケード。海辺の都市ムルマンスクらしいデザイン。
4コマ目 新大統領、ドミトリー・アナトーリエヴィチ・メドベージェフ氏の新年メッセージ
5コマ目 新年メッセージを言うメドベージェフ大統領
6コマ目 新年を告げるクレムリンの時計
7コマ目 年越し料理。赤いのはボルシチ、奥にあるのが変わりオリビエサラダドミトリー・アナトーリエヴィチ


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