ムルマンスク便り

-夏の完全白夜、冬のオーロラ- ロシア連邦北西部にあり北極圏最大都市ムルマンスク市(ムールマンスク)の現地情報をお届け。

ミニチュア展(学者の家)

2009-08-09 06:00:00 | ムルマンスク⇔ハリコフ 2776kmの旅
 ハリコフ美術館の向かい側に、学者の家があります。
 日頃は集会の場になっていますが、筆者が訪れた日には、展示会が幾つか開催されていました。そのうち最も興味を引いたミニチュア展に入ってみました。

 ミニチュア展、正しくは「В・カザリャンの世界最小作品傑作展」。カザリャン(Владимир Эдуардович Казарян)は、モスクワ生まれのアルメニア人。アルメニア人と聞くとなんとなく豪快なイメージがあるのですが、彼はミクロ世界に専心し世界的に有名なミニチュア創作家です。

 たった25年の創作活動で300点以上ものミニチュア作品を独学で創作し、自身の個展「軌跡の世界」で幾度も成功を収めた、神業を持つ匠です。

 いろいろ語っても感じがつかめないと思いますので、上の写真をざっとご覧ください。どれも驚きの作品ばかり。作品前にセットしてあるルーペでご覧戴けます。

 緑琥珀に金で刻まれた模様、素晴らしいですね。金線はなんと、人の毛髪の太さの100分の1の太さです。

 ひとこぶらくだが5頭歩いている作品がありますが、これは縫い針の穴の中で作られています。

 素敵な真紅のバラの花束。これ、成人男性の親指の爪くらいの大きさなんです。

 人の毛髪の先に立っているノミの作品まであります。

 米粒だってカンバスに。油絵で故ダイアナ妃、チャップリン、ダヴィンチなどが実に繊細に描かれています。

 マッチの軸に砂糖粒を埋め込み、そこに歴史的建造物を描いた作品もあります。

 この展示会は今年末まで学者の家で公開されています。

 逃した方。多分モスクワやサンクトなどで展示会が開かれると思います。しばしばあちこちでされている展示会なのでガッカリしないで。



[所在地]ул.Совнаркомовская, 10
[電話]706-3839
[営業時間]09:00-19:00
[交通]地下鉄Архiтектора Бекетова(露:Архитектора Бекетова)下車徒歩2分
[料金]20グリヴナ。撮影不可。