231話 ハイエナのベラミー （嘘つきノーランド-6）

”麦わらの一味”が、サウスバード捜索に出かけた後、クリケットの家はベラミー海賊団の襲撃を受けた。

ベラミーは悪魔の実の能力者であり、その強さに手も足も出ないことは、クリケットにはわかっていた。
だがその金塊は、ノーランド一族の400年の思いが詰まった一族の汚名を晴らす物証であり、またマシラやショウジョウ達仲間の熱く信じる気持ちや、絶え間ない協力と苦労あって得られた物であり、単なる値の張る黄金とはわけが違うのだ。




マシラとショウジョウが倒された後、クリケットはボロボロにされた体を引きずるようにして、「幻想に喧嘩売る度胸もねェヒヨっ子が・・海賊を語るんじゃねェ」と啖呵を切ってベラミーに戦いを挑んだ。
だが、ベラミーは「夢は叶わねェって現実を知れ」とあざ笑い、黄金を奪い、クリケットを殴って去っていった。



暫くして、”麦わらの一味”が苦労の末、なんとか1羽のサウスバードを捕まえてクリケットさんの元に戻ってきた。
だが、戻ってみると家の様子や、クリケットさん達の様子が変わっている。
ルフィ達のいない時に、ベラミー海賊団がクリケット達を襲い、クリケットが10年もの年月を命を賭けて探した"2つの金塊"を奪い取ったことを知る。

満身創痍の重傷を負ったモンブランは、ルフィ達に気がつくとゆっくり起き上がって言った。
「ほんとにすまん・・・、金塊はもういいんだ、忘れろ。それよりお前達を必ず・・・!!おれ達が空へ送ってやる!!!猿山連合軍が総出でかかりゃあ・・わけはねぇ・・。」




だが、ルフィはモンブランの家に残るベラミー海賊団のマークを見つけて闘志をたぎらせた。
「手伝おうか?」と聞くゾロを断って、一人でベラミーの居る町へと向かった。
出航まであと3時間。
「朝までには戻る」と言い残して走り出すルフィを、ナミも、誰も止めなかった。