250話 玉ドラゴン

先代の神ガン・フォールと愛鳥ピエールは、神官シュラの手によって海へと落とされた。
自分を助ける為に戦った空の騎士の窮地に、チョッパーは迷うことなく海へ飛び込んだが、悪魔の実の能力者であるチョッパーが泳げるはずもなく・・・生贄台には誰もいなくなった。

静まり返った生贄台で、シュラがつぶやいた。
「あぁくだらん。実に腹立たしき人の弱さよ。さてと、逃亡者3人はもう狩られたかな?」



逃亡者3人ルフィ、サンジ、ウソップは「玉の試練」にてこずり、ボロボロであった。
だが諦めようとしないルフィに、神官サトリは【玉ドラゴン】を出してきた。




それは周囲に浮遊するびっくり雲の玉を一列に並べ、目標物を追う竜となったもので、玉ドラゴンが一旦爆発すると、連鎖爆発を起こす仕組みである。
玉ドラゴンから逃げるルフィは、苦肉の策で玉ドラゴンの頭部に乗り込むと、神官サトリを玉ドラゴンの大爆発に巻き込んだ。




間一髪爆発を免れていた神官サトリは、【心綱マントラ】の乱れにまだまだ修行が足りないと反省した。
だが、反省も束の間、神官サトリの背後にぴったりルフィがくっついていたのだった。


別の玉の上に居たサンジが、怒りのこもった声で言った。
「離すなよ!!!ルフィ・・・。この試練、身に覚えがねェがか弱いレディーが2人、おれの助けを待っている・・・つまり、これは"恋の試練"!!!!」
人の心を読む神官サトリも、アホ二人の考えまでは読めなかったのだ!!!




神官サトリは、"恋の試練"に燃えたサンジにその脳天を【粗砕(コンカッセ)】で打ち砕かれて倒れた。