moving(連想記)

雑文(連想するものを記述してみた)

成人式の格差は誰の責任か!

2007-01-10 | エッセー(雑文)
1月8日は成人式、祝日になっているわけであり、
来るべき国の担い手である20歳の子供たちを
大人として迎える祝いといえるだろう。

しかし、教育理念における、競争における機会均等というものは
建前に堕してしまった。

財政破綻した市町村の成人式
北海道夕張市は、
例年開催費として補助されていた60万円もゼロに。
実行委員会の呼び掛けに、全国から230万円を超える募金が集まり、
かろうじて「手作り成人式」が実現した。
同じく、財政破綻の危険性が高い
歌志内市の成人式の市の予算は6500円というていたらく。

と思えば、裕福な市の成人式では、出席者の一部が騒いで混乱
逮捕者までだすという始末である。

教育学をかじったことがあるものなら、成人式がその集団成員の重要な
教育システムであったという歴史観を知っているだろうが
競争社会に組み込まれる最後の平等、均等な出発イベント、象徴で
なければならないもののはずが、
格差を「居直り」ともとれるような肯定をする職業政治家達の
プロパガンダのために、
いびつな泥舟国家に乗り合わせるという2007年年明け事情となった
ような気がした。
アメリカの政治的な意向に沿うということが原因で起きた
郵政民営化、国防省への格上げ、格差社会化、陰湿な弱い者イジメ、
と続く社会的歪みは、もはや個人的な努力では乗り越えられないところまで
来ているように痛感してしまう。

さらに、報道する者のいい加減な姿勢も問題である。
夕張市の「手作り成人式」にたいして「いい経験になったでしょう。」という
ような意味合いのコメンを公的な放送で述べる女子アナには飽きれたものである。
放送局職員が、現状、明らかに裕福な勝ち組であることを自覚せずに、
そのコメントが、ある意味「蔑み」と受け取られても仕方が無いような、
まさに「格差」を強調する優位性を誇示する姿勢は問題ではないか。

弱肉強食という古臭いカビた物語性を若者に刷り込ませ、
親子関係さえ、希薄化、姉妹兄弟にいたっては、愛憎劇に
仕上げてしまうシナリオ・・・その知性は「痴性」へと定着したかのようだ。

キツネが格差社会を肯定し、その後継者のタヌキは、
泥舟に国民を乗せようとしているように見えてしまうのは・・・。
そのうち、ウサギさんが出てきて、お婆さん、お爺さんの仇をとるという
物語性が敷衍するかもしれない。
(自衛隊の予算要求が可能になって、より戦略性豊かな作戦参謀が
育成されれば、タイのように、軍隊主導で革命が起きる可能性も
・・・あるかもw。) 




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