ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ミッドナイト・オイル Midnight Oil - Beds Are Burning(1988年の洋楽 Part27)

2024-07-11 20:00:00 | '88年洋楽
1988年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart27は、Midnight Oilの"Beds Are Burning"。最高位は7月2日付の1週間の第17位。年間チャートは圏外でした。

Midnight Oilですが、オーストラリアシドニーで70年代前半に結成された「Farm」というバンドが前身のバンド。70年代中ごろに、バンド名を「Midnight Oil」に変更、1978年に、ファーストアルバム『Midnight Oil』をリリースします。

当初は、世界的な人気には程遠い状態だったようですが、母国オーストラリアでは一部に熱狂的なファンが付き、その後、オーストラリア国内での人気は徐々に高まり、1984年にリリースした5枚目のアルバムで、ついにオーストラリアアルバムチャートでNo.1を記録します。

続いて、1987年にリリースした6枚目のアルバムが『Diesel and Dust 』。このアルバムがアメリカでもチャートを上昇、ついに世界的なメジャーバンドとなりました。

このアルバムからのファーストシングル"The Dead Heart"が初めてHot100に入り最高位58位、続く2枚目のシングルがこの曲"Beds Are Burning" で、初のTop40入り、最高位17位を記録するヒット曲となります。

"Beds Are Burning"の曲の作者は、バンドメンバーで、ドラムスのRob Hirst、ギター・キーボードのJim Moginie、リードボーカルのPeter Garrettの3人の共作。

この曲、イントロから強烈にインパクトのある曲でした。曲の内容も、メッセージソングで、先住民アポリジニのことを歌った曲です。迫力ある曲でした。
この曲を作ったリード・ボーカルのピーター・ギャレットは、環境活動家として知られ、のちにオーストラリアの環境大臣、国家遺産・芸術大臣も務めたそうです。 
コメント (22)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ビルボード Billboard All American Top40 1988年7月9日付 ポイズン Poison - Nothin' But A Good Time

2024-07-07 20:00:00 | 1988年ビルボードTop40
1988年ビルボード Billboard All American Top40、1988年7月9日付、この週も1位の交代がありました、3位から上がって初の1位はCheap Trickの"The Flame"。Cheap Trickですが、アメリカのロックバンド。日本で人気がでてから世界で有名になったあのチープトリックが全米No.1となるとは、70年代からのロックファンの私としては、感慨深いものがありました。70年代中頃、『チープ・トリックat武道館』 が突然大ヒットし、ライブ盤からのシングル"I Want You to Want Me" が最高位7位、次のスタジオアルバムからのシングルを合わせTop40には4曲のTop40ヒット、9年ぶりにTop40に登場し、この曲で5曲目のTop40ヒットで、初のNo.1です。

2位は6位からアップ、Pebblesの"Mercedes Boy"。Pebblesですが、サンフランシスコ出身の女性R&B歌手。この1988年4月にデビューアルバムから"Girlfriend"が初めてのヒットで5位を記録、続くシングルのこの曲が2位まで上がってきました。

3位は7位からアップ、Def Leppardの"Pour Some Sugar On Me"。Def Leppardですが、イギリス出身のハードロックグループ。70年代後半にデビューし、83年には"Photograph"が最高位12位を記録、この曲で5曲目のTop40ヒットで、初のTop10ヒット、3位まで上がってきました。

4位は9位からジャンプアップ、Inxsの"New sensation"。INXSですが、オーストラリア出身のロック・ポップグループ。1982年の"The One Thing"が最高位30位で初のTop40ヒット。続いて1985年に"What You Need"が最高位5位、3曲目のシングル"Need You Tonight"でついにNo.1を獲得、この曲で5曲目のTop40ヒットで、4曲目のTop5ヒットとなりました。

5位は1週のみの1位から早くもダウン、Michael Jacksonの"Dirty Diana"。ソロで通算7枚目となるアルバム『Bad』から、ファーストシングルの"I Just Can't Stop Loving You"から4曲連続の1位を記録、この曲で、ついに5曲連続のNo.1です。Michael Jacksonのソロヒットとしては、通算23曲目のTop40ヒットで、13曲目のTop3ヒット、11曲目のNo.1となりました。

この週8位から上がって6位はPoisonの"Nothin' But A Good Time"。最高位はこの7月9日付の1週間の第6位。年間チャートはギリギリ100位以内の98位。アメリカペンシルベニア州出身グラムメタルバンドPoisonの、初めて年間チャート入りする大ヒットになりました。

Poisonですが、結成は1983年、1986年にファーストアルバム『Look What the Cat Dragged In』でデビュー、そのデビューアルバムからのセカンドシングル"Talk Dirty to Me"が最高位9位を記録する初のヒットシングルとなります。

続いて、1曲おいて4枚目のシングルの"I Won't Forget You"も最高位13位を記録、デビューアルバムも大ヒットし最高位3位を記録、アルバム年間チャートでも87年の13位となる大ヒットアルバムとなりました。"I Won't Forget You"はこちらをご覧ください→→→

デビューアルバムの大ヒットに続き、1988年にセカンドアルバム『Open Up and Say... Ahh!』をリリース、そのアルバムからのファーストシングルがこの曲"Nothin' But a Good Time"です。

"Nothin' But a Good Time"の曲の作者はメンバー4人全員によるもの。曲はロックでポップ、ヒット性の高い曲でした。曲調やギターソロなど、70年代から80年代前半のロックを感じさせる曲でした。

PVの初めのところで、皿洗いをしているのですが、そのバックにラジオから流れているのはKissの"Rock and Roll All Nite"、気が付きましたか?入ってきた支配人らしき人に、ラジオを切られてしまいます。

今週    先週    song    /    artist
1 3 THE FLAME / CHEAP TRICK
2 6 MERCEDES BOY / PEBBLES
3 7 POUR SOME SUGAR ON ME / DEF LEPPARD
4 9 NEW SENSATION / INXS
5 1 DIRTY DIANA / MICHAEL JACKSON
6 8 NOTHIN' BUT A GOOD TIME / POISON
7 2 FOOLISH BEAT / DEBBIE GIBSON
8 15 HOLD ON TO THE NIGHTS / RICHARD MARX
9 5 THE VALLEY ROAD / BRUCE HORNSBY & THE RANGE
10 11 NITE AND DAY / AL B. SURE!
11 4 MAKE IT REAL / JETS
12 21 ROLL WITH IT / STEVE WINWOOD
13 18 LOST IN YOU / ROD STEWART
14 20 HANDS TO HEAVEN / BREATHE
15 19 RUSH HOUR / JANE WIEDLIN
16 22 MAKE ME LOSE CONTROL / ERIC CARMEN
17 27 SIGN YOUR NAME / TERENCE TRENT D'ARBY
18 13 I STILL BELIEVE / BRENDA K. STARR
19 10 TOGETHER FOREVER / RICK ASTLEY
20 14 KISS ME DEADLY / LITA FORD
21 26 PARENTS JUST DON'T UNDERSTAND / D.J. JAZZY JEFF & THE FRESH PRINCE
22 24 PARADISE / SADE
23 17 BEDS ARE BURNING / MIDNIGHT OIL
24 28 1-2-3 / MIAMI SOUND MACHINE
25 31 JUST GOT PAID / JOHNNY KEMP
26 25 TALL COOL ONE / ROBERT PLANT
27 36 I DON'T WANNA GO ON WITH YOU LIKE THAT / ELTON JOHN
28 33 DO YOU LOVE ME / CONTOURS
29 30 THE COLOUR OF LOVE / BILLY OCEAN
30 12 ALPHABET ST. / PRINCE
31 34 I DON'T WANNA LIVE WITHOUT YOUR LOVE / CHICAGO
32 16 ONE MORE TRY / GEORGE MICHAEL
33 35 I SHOULD BE SO LUCKY / KYLIE MINOGUE
34 38 LOVE CHANGES / CLIMIE FISHER
35 39 TROUBLE / NIA PEEPLES
36 47 THE TWIST / THE FAT BOYS
37 23 CIRCLE IN THE SAND / BELINDA CARLISLE
38 45 RAG DOLL / AEROSMITH
39 43 TOMORROW PEOPLE / ZIGGY MARLEY & THE MELODY MAKERS
40 52 LOVE WILL SAVE THE DAY / WHITNEY HOUSTON
コメント (20)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リタ・フォード Lita Ford - Kiss Me Deadly(1988年の洋楽 Part26)

2024-07-04 20:00:00 | '88年洋楽
1988年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart26は、Lita Fordの"Kiss Me Deadly"。最高位は6月18日と25日付の第12位。年間チャートは残念ながら圏外でした。

Lita Fordの初のシングルヒット、驚きました。70年代からロックを聴いている人でないと知らないかもしれませんが、かつて日本では大人気、女性ロックグループの草分け的存在の「ザ・ランナウェイズ」のリードギタリストが彼女リタ・フォードです。

まずはその「ザ・ランナウェイズ」、デビューは1975年、ドラムスのサンディ・ウェスト、ギターのジョーン・ジェットが中心となり結成、そこに、ギタリストのリタ・フォードが加入、ボーカルのシェリー・カーリー、ベースのジャッキー・フォックスが加わり、1976年にファーストアルバム『The Runaways』をリリースします。日本では『悩殺爆弾〜禁断のロックン・ロール・クイーン』ですから、またびっくりの邦題ですね。

このファーストアルバムからのシングル"Cherry Bomb" は、アメリカでは100位内にも入らなかったのですが、日本では大ヒット、下着姿で歌うシェリー・カーリーに、ツインリードギター、当時のロック雑誌は、彼女たちの記事が満載、一大ブームとなります。

その大人気ですが、冷めやすいのも日本の特徴でしょうか、すぐに人気は下火となり、その後ヒットが続くことはなく、79年にバンドは解散します。

解散後、メンバーはソロ活動に入り、まずは大人気になったのがJoan Jett、1982年には、"I Love Rock 'n' Roll"が7週間の1位、年間チャートは第3位と、年度を代表する特大のヒットとなります。こちらの記事をご覧ください→→→

それからさらに6年経ち、Lita Fordがヒットチャートに戻ってきました。それがこの曲、"Kiss Me Deadly"。最高位12位を記録する、ソロでは初めてのヒットシングルとなりました。

The Runawaysの時には、母国アメリカでは全く人気がなかった訳ですが、実は実力も伴った女性ロックグループ、日本での人気は、その実力を先取りしたものだったのでしょう。そういえば、この週のチャート、Top3に入ったCheap Trickも、まずは日本で火が付き世界的な人気バンドになりました。

"Kiss Me Deadly"ですが、曲の作者はソングライターのMick Smiley。プロデュースはというと、Mike Chapman。Lita Fordの突然の人気は、Mike Chapmanの力もあったのかもしれませんね。

ポップでハードでカッコいい、終盤のLita Fordのギターソロにはしびれました。

こちらが1976年のThe Runaways"Cherry Bomb"。アメリカでは100位圏外ですが、日本ではオリコン通常チャートで最高位10位、洋楽チャートでは1位の大ヒットでした。画面一番右側のギターがLita Fordですね。1958年生まれですので、この時まだ18歳です。
コメント (26)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする