日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

錦繍の会津を行く 2020 - かん

2020-11-12 22:06:07 | 居酒屋
宿に一旦退却し、一息入れて出直しました。続いては「かん」を訪ねます。
仙台の繁華街の代名詞たる国分町は意外に広く、先ほど訪ねた銭湯がある一帯も含まれます。当店があるのは繁華街の北西の外れに近い一角です。その立地が結果としては幸いしたか、店はそこそこ賑わっています。元々五、六人で満席のカウンターは衝立で仕切られ、今は実質三組までです。そこに二組先客がいたことにより、事実上最後の椅子に滑り込むという結果でした。その後から来た一人客はテーブル席に通されたため、わずかとはいえ先んじたのが結果としては大きかったことになります。
一概にいいきれるわけではないものの、大規模な繁華街であればあるほど、あるいは大きな店であればあるほど、一連の騒動の直撃を受けているような気がします。当店が非常時の割に健闘しているのは、国分町とはいえどもその外れに近く、収容力も限られるという事情によるところがありそうです。世相を象徴するかのような一幕でした。

かん
仙台市青葉区国分町2-13-11 ベルサイユビル2F
022-225-8148
1800PM-2330PM(LO)
日曜定休(祝日の場合営業し翌日休業)

蔵王
澤乃泉
小芋
真蛸
ぼっけあら汁
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錦繍の会津を行く 2020 - なみなみ

2020-11-12 20:22:59 | 居酒屋
狙い通り、一風呂浴びる間に腹がこなれてきました。ここから先は体力と時間のどちらが先に尽きるかの勝負です。続いては「なみなみ」を訪ねます。
日曜だった前回より多少なりともましとはいえ、国分町に依然として活気がありません。当店でも先客は一組だけでした。開店から六人しか入っていないというのが店長の弁です。すすきのにしてもそうでしたが、大規模な繁華街になればなるほど、平時との落差がなおさら大きく感じられます。その一因として大きいのは、特定の繁華街を目の敵にするかのような風潮を、お上が是正するどころか助長していることでしょう。人々が無駄に恐れをなし、責任を擦り合う状況はひとまず解消されたものの、風評被害がむしろ拡大してしまったのは嘆かわしいばかりです。

なみなみ
仙台市青葉区国分町2-5-7 Ys51ビル1F
022-267-2332
平日 1800PM-200AM(LO)
日祝日 1800PM-2300PM(LO)

宮寒梅
花の文
蔵王
墨廼江
お通し二品(牛タントマト煮・切り干し)
セリのおひたし
ベーコン西京味噌焼き
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錦繍の会津を行く 2020 - 駒の湯

2020-11-12 19:48:58 | 温泉
銭湯通いに目覚めたことで気付いたのは、健在ぶりに地域差があるということです。この道中では、銭湯が健在ぶりを発揮する北陸と北海道を渡り歩いたわけなのですが、東北では事情が全く異なります。宮城では全県通じて七軒しかなく、仙台でも四軒だけと聞きました。ただし、そのうちの一つは繁華街から徒歩圏内です。腹ごなしを兼ねて一風呂浴びていきます。立ち寄るのは「駒の湯」です。
「一隆」の本店の隣という立地から、存在自体はかねがね認識していました。しかるに今まで縁がなかった理由として、日曜定休という条件が挙げられます。平時における仙台の宿泊事情の厳しさは、全国主要都市の中でも屈指です。その結果、日曜の晩に立ち寄り、その日の列車で帰るのが最も多い形でした。たまに宿泊したときも、あるときは宿に大浴場があり、またあるときは閉店までに駆け込めず、銭湯の出番はありませんでした。日曜以外に宿泊し、宿に大浴場がなく、ほどほどの時間に一風呂浴びられるという条件が揃いも揃ったことにより、ようやく宿願達成となった次第です。

★駒の湯
仙台市青葉区国分町1-4-19
022-221-2859
1500PM-2200PM
水曜及び日曜定休
入浴料440円
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錦繍の会津を行く 2020 - 一隆

2020-11-12 18:05:41 | 居酒屋
半日休みをとったのは、仙台に泊まるためだと申しましたが、究極的にはこの店に寄るためといっても過言ではありません。開店を待って「一隆」の暖簾をくぐりました。
味については旨味太助が一番でも、店に対する思い入れでは雅と一隆が上回ると先日も述べました。しかし、長年世話になってきた名店とも、いよいよ別れが迫ってきました。入居するビルの建て替えにより、今年限りで立ち退くからです。平時なら、光のページェントにかこつけて、年内にあと一度は再訪するところ、このご時世では何とも微妙といわざるを得ません。そのような事情もあり、当店に立ち寄ることは東北編の重要課題の一つでした。終業後新幹線に飛び乗っても、仙台に着くのは早くて八時台です。早仕舞いで振られてしまえば元も子もなくなることから、半日休みをもらったのが真相です。ところが、悲壮感を胸に臨んだにもかかわらず、またしても肩透かしを食う結果となりました。立ち退きがさらに延長されたからです。
元々は去年までのはずだった営業が、図らずも一年延長されたのは、五輪の影響だと聞きました。その五輪を頓挫に追い込んだ一連の騒動の影響により、人手も資材も揃わないのがさらなる延期の理由だそうです。一瞬だけ拍子抜けはしたものの、こちらにとって歓迎すべき結果ではあります。

昨年末に訪ねたとき、年明けからの営業についていくつか告知がありました。親方一人で営業すること、来店の際は連絡を乞うことなどがその内容です。それに従い、仙台に着いたところで一報入れると、電話口の親方からは名前の綴りを聞かれました。その理由を店に着いてから知ることとなります。予約席の札の代わりに、こちらの姓を記した札がカウンターに立てられていたのです。お客を各自の名で呼ぶための工夫でもあるのでしょう。もてなしの精神溢れる親方らしい心配りです。
さらに二年、このもてなしを受けられるのは朗報ですが、一連の騒動がもたらした結果でもあります。国分町には今も人出が戻りません。予約が全く入らない日も多いというのが親方の弁です。ただし今夜は自分の他に二人組がおり、七時を過ぎると三人組が飛び込みました。御常連が三々五々駆けつけて、苦境を支えているのが実態なのかもしれません。親方の人柄が窺われる光景でした。

一隆 国分町店
仙台市青葉区一番町4-4-11
022-261-1007
1800PM-2100PM(LO)
日祝日定休

おくのかぜ
温奴
ひじき煮
ゆで玉子
牛タン焼定食
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錦繍の会津を行く 2020 - 貴重な一夜

2020-11-12 17:36:13 | 東北
曇りがちだった空が、白河の関を越えると雲一つない冬晴れになりました。しかし、列車を降りた時点で四時では猫に小判です。車を引き取り、仙台市街に入ったところで暗くなりました。10km足らず走っただけで本日は打ち止めです。
半日休みをもらうのは道南編の初日以来です。ただし、あのときと違って翌朝の混雑を避けるためではありません。今回の目的は仙台に一泊していくことに尽きます。前回の帰り際に二軒ほど立ち寄ることはできたものの、時間も店の選択肢も限られる中でのことでした。宿泊できれば自ずと幅も広がるため、再開後に一泊しておこうと思っていた次第です。
ただし、広がるのは持ち時間と店の選択肢だけであり、それ以外に自身の体力という限界があります。弘前での例からしても、三軒行ければ上出来でしょう。ほどよい場所に宿をとることができたため、そちらを拠点に小休止を挟みつつはしごすることになりそうです。仙台に泊まれる機会はこれが今年最初で最後になるかもしれません。貴重な一夜を満喫できれば幸いに思います。
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錦繍の会津を行く 2020 - こまち27号

2020-11-12 14:54:58 | 関東
二月近く旅を続けたにもかかわらず、ことごとく希望通りに休めたのは助かりました。半日分の業務を片付けてから「こまち」で出発したところです。
仙台までなら「やまびこ」の自由席という選択肢もありました。平時なら、千円近い料金差を甘受してまで先を急ぐ必要もない状況です。しかし、「新しい生活様式」なる制約が課せられるご時世、公共交通機関での移動を縮減できるに越したことはありません。指定料が200円引になる閑散期という条件も考えると、支出に見合った価値はあると判断した次第です。

★東京1420/こまち27(3027B)/1552仙台
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