日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

小春日和の信濃路へ - 本郷

2020-11-22 20:42:53 | 居酒屋
高山まで延々走ってきた意味が一時は失われかけたものの、最後の砦は守られました。地獄に仏となってくれたのは「本郷」です。
自治体としての面積が全国一の高山も、市街についてはごくささやかです。しかし、その市街には教祖も太鼓判を押す店が四軒あります。一晩で全てに行くのは当然無理で、取捨選択せざるを得ないということです。ところがいざ蓋を開けると、取捨選択するどころか選択肢が次々消えていきました。「あんらく亭」は休み、「樽平」は早仕舞い、「あじ平」が満席だったことにより、持ち駒は早くも一つに絞られたのです。後がない状況につき慎重を期し、当店に一報入れたところ、空いてはいる、ただし九時で注文打ち止めとの返答が。取るものも取りあえず急行し、どうにか滑り込むという顛末です。
これまでに三回世話になりましたが、中年の一人客にふさわしいとはいいがたい、小洒落た店という印象は一貫して変わりません。それでも気兼ねなく呑めるのは、女将による老練な客あしらいによるところが大でした。しかし今は一線を退いたか、前回に続きカウンターを仕切っているのは店長格のお姉さんです。このお姉さんとの相性が今一つよろしくありません。これまでに何らかの一悶着が起きたわけではなく、むしろ遠方から来たこちらに対する案内は的確です。しかしながら、何かにつけて事務的な対応が、尾道の名店「たまがんぞう」の店長を彷彿させ、親しみにくいものを感じるとでも申しましょうか。とはいえ、それは専ら主観であり、客観的に何一つ非はありません。そもこの店なかりせば、全ての心当たりを失い途方に暮れていたでしょう。救いの手を差し伸べてくれたことに対して、素直に感謝したいものだと思います。

本郷
高山市本町3-20
0577-33-5144
1800PM-2230PM(LO)
日曜定休(祝日の場合翌日休業)

深山菊
天恩
突き出し(鴨ロース)
ひだねぎ
豆乳だしの小鍋
焼なす味噌
おいしいチーズの盛合わせ
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小春日和の信濃路へ - 暖かい夜

2020-11-22 20:14:53 | 東海
直近こそ三年近くにわたって無沙汰したものの、飛騨へしばしば通った時期がありました。それを通じて気付いたのは、意外に近いという事実です。今回も、北関東と信州各地を回ってきたにもかかわらず、420kmほどでした。本日の走行はこれにて終了となります。
前回当地を訪ねたのは、北陸が記録的な豪雪に見舞われた直後です。あちらほどではなかったものの、高山の市街にも雪が残っていました。それが今夜は雨となり、銭湯を訪ねたときは本降りでした。一風呂浴びる間に止んでくれたのは助かります。気温は12度、前日とは好対照な暖かい夜となりました。上着は持たずに繁華街へ向かいます。
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小春日和の信濃路へ - 鷹の湯

2020-11-22 20:01:51 | 温泉
紆余曲折はあったものの、出発前の構想通り高山に泊まるということで結論が出ました。国道158号線をひた走り、市街に入ったところです。本日も投宿の前に一風呂浴びて行きます。立ち寄るのは鷹の湯です。
高山にも銭湯があったかどうかは失念していたものの、携帯端末で調べたところ、眠っていた記憶が呼び起こされました。市街の東の寺が集まる一帯に、一見すると民家のような銭湯がたしかにあったと思い出したのです。そのときは古びた構えに見えたものの、暖簾の向こうは意外に現代的でした。小ぎれいに改装された店内をお姉さんが守る点を含めて、昨日訪ねた菊の湯を彷彿させる一軒です。

★鷹の湯
高山市宗猷寺町107
0577-34-3561
1430PM-2145PM(最終受付)
水曜定休
入浴料400円
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小春日和の信濃路へ - 小笠原わさび店

2020-11-22 16:59:45 | B級グルメ
年々食が細って行き、はしご酒もしづらくなってきましたが、持ち帰れるものならばその限りではありません。続いては小笠原わさび店を訪ねます。時節柄わさびの花はないものの、その代わりに葉わさびの醤油漬を押さえることができました。帰り次第、信州の酒とともにいただくつもりです。

★小笠原わさび店
安曇野市穂高5976-3
0263-82-2414
900AM-1830PM
木曜定休
わさび漬200g860円
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小春日和の信濃路へ - 大西渡辺わさび店

2020-11-22 16:51:19 | B級グルメ
安曇野で日が沈むのを見届けた後、高遠へ急行するのが花見の旅の通例です。しかし、日の入りが早い分だけ時間に余裕ができました。今回は穂高の町にも寄って行きます。目当ては目当てはもちろんわさび漬です。まずは大西渡辺わさび店を訪ねました。駅前の土産物屋然とした当店ではありますが、わさび漬が自家製なのはもちろんのこと、わさびも自園栽培という本格派です。

★大西渡辺わさび店
安曇野市穂高5950-1
0263-82-5132
わさび漬150g650円
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小春日和の信濃路へ - 黒沢川

2020-11-22 16:04:56 | 甲信越
本日は花見の旅の行程をほぼそのままなぞってきたことになります。松本市街を後にして、黒沢川の桜並木を訪ねました。
こことの出会いは十年前に遡ります。安曇野を走っていたとき、沿道の桜並木が目に留まりました。小川の岸の両側に続く桜並木がそこはかとない郷愁を誘い、時間が経つのも忘れて滞在したというのがそのときの顛末です。以来何度も訪ねてきた、一方ならぬ思い入れがあるこの桜並木にも、去年と今年は立ち寄ることができませんでした。このままでは少なくとも三年の間が空くところだっただけに、今回雪辱しておきたかった次第です。
昼頃から雲が増え、時間が経つほど日が陰る時間の割合が多くなってきました。上空には青空が広がっている領域も多く、遠景を見渡す限り局所的に晴れている一帯はあるものの、現在地では全く日が射しません。西日を浴びた桜並木がとりわけ絵になる場所だけに、この雲なかりせばと思うのは人情です。とはいえ全くの空振りでもありません。花が咲く頃は左岸の方へ沈む夕日が、今日は上流の方に沈もうとしています。その方角を眺めれば、陰影のある空を背にして影絵になった冬枯れの桜並木が続きます。花の咲く時期に訪ねることは今年も叶わなかったものの、年内に再訪を果たせたのは幸いです。
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小春日和の信濃路へ - 中島酒店

2020-11-22 14:54:29 | 酒屋
続いては駅前の中島酒店に立ち寄ります。選んだのは今月のおすすめとして一押しされた信濃錦のひやおろし、定番品のれとろらべるを一回火入れで出荷したという触れ込みです。

中島酒店
松本市中央1-3-7 セントラルビル1F
0263-32-1158
900AM-1900PM
第三木曜定休
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小春日和の信濃路へ - 松本郵便局

2020-11-22 14:21:16 | 甲信越
続いては松本郵便局に立ち寄ります。前回ここに立ち寄ったのは二月の末、四年に一度しかない日付の風景印が目当てでした。今日の日付にも意味があります。年と月を掛け合わせると日になるからです。他愛もないこととはいえ、その組み合わせが毎月出現する年は、後にも先にも今年しかありません。貴重な記録というわけです。
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小春日和の信濃路へ - 北門大井戸

2020-11-22 14:01:28 | 甲信越
出発した直後から再三訴えていた通り、なかなか疲れがとれません。今日も朝から眠くて集中力を欠きました。腹が満ちるや疲れが一気に吹き出したため、後部席で小一時間ほど横になり、先ほど活動を再開したところです。護国神社、松本美須々ヶ丘高校の順に立ち寄り、只今北門大井戸を訪ねています。再訪して驚いたのは、井戸の周囲の小公園が工事中のため閉鎖されていることです。次に再訪するときは面目を一新しているのかもしれません。
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小春日和の信濃路へ - メーヤウ信大前店

2020-11-22 12:11:49 | B級グルメ
下山と同時にメーヤウが開くという流れは狙い通りです。唯一懸念されたのは、三台限りの駐車場が埋まっていないかどうかでしたが、幸いにして二つの空きがありました。車を止めて乗り込むと、先客はカウンターにいる二組のみと空いており、四つあるテーブル席も全てが埋まることは一度もありませんでした。平時なら開店と同時に埋まる人気店も、騒動と無縁ではいられなかったということでしょうか。そう思うと手放しでは歓迎し難いものの、テーブルを借り切って悠然といただけたのは助かりました。

メーヤウ信大前店
松本市桐2-1-25
0263-35-6962
1130AM-2030PM(LO)
木曜定休
カリー二種類セット880円
ライスおかわり100円
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小春日和の信濃路へ - アルプス公園

2020-11-22 11:22:30 | 甲信越
尾根伝いに走ってアルプス公園にやってきました。着くなり面食らったのは、駐車場がほとんど埋まっていたことです。花見の時期でもない限りあり得ない現象でした。もちろん花など咲いておらず、木々の葉もあらかた散って冬枯れの眺めです。閑散としていた城山公園の様子からしても、これほど混むとは意外でした。
あちらとの違いは何かと考えて、思い当たるのは広さです。物騒なご時世に鑑み遠出を控えた人々が、小春日和に誘われて出かけようとしたとき、浮かんできたのがここなのでしょう。無闇な「自粛」が叫ばれていた頃、ありとあらゆる集客施設が閉鎖されたことにより、公園が俄に混むという現象が起きました。あれに近いといってよいのかもしれません。しかし、遊具もベンチも使用禁止にされていたあの頃に比べれば、平和が戻ったともいえます。一抹の希望を感じる光景です。
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小春日和の信濃路へ - 城山公園

2020-11-22 10:40:23 | 甲信越
手始めに開智学校を訪ねたところ、相当数の観光客が出ていました。松本城など取り付く島もないでしょう。人の出そうな場所を避け、やってきたのは城山公園です。
最近ここへ来るというと昼過ぎになることが多く、眼下に広がる安曇野は逆光気味になっていました。順光で眺めるのは久々のような気がします。山肌まで鮮明に見分けられるのが冬ならではです。ただし、常念岳に全く雪はありません。白馬の方でも山頂だけが積雪しており、遠目には南アルプスのようにも見えます。上着要らずの陽気を含め、小春日和の形容がふさわしい好天です。
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小春日和の信濃路へ - 東横イン松本駅前本町

2020-11-22 08:57:18 | 甲信越
無味乾燥な全国チェーンを毛嫌いしてはいるものの、困ったときの駆け込み寺といえば東横インです。金沢で泊まって以来一年ぶりの登場となりました。
松本は宿泊事情が逼迫しやすい街の一つです。平時なら、11月の連休など取り付く島もなかったでしょう。本活動が直前になって浮上したのは、松本の宿が若干ながらも空いていたという理由によります。その時点では、何度か世話になってきたホテルトレンドも空いていました。しかるに即決しなかったのは、混むのを承知で行くことに若干の迷いがあったからです。「迷ったら買え」が原則とはいえ、決断を少しでも引き延ばせればそれに越したことはありません。かような局面でありがたかったのは、当日の四時まで無料で解約できる東横インの存在です。先延ばしにしている間に、ホテルトレンドは当然ながら埋まったため、東横インなかりせば本活動は成り立たなかったことになります。まさしく渡りに舟でした。
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小春日和の信濃路へ - 二日目

2020-11-22 08:37:00 | 甲信越
おはようございます。昨日は去る長旅の疲れを引きずり、出遅れによって行程が大きく乱れてしまいました。依然として疲れは残り、今朝目覚めたのも七時過ぎでした。一通りの支度を済ませ、これから出発するところです。
松本での行程がおおむね決まっている一方で、悩ましいのはどこに投宿するかです。出発前の段階では、久々に飛騨へ行こうとしていたものの、花見の旅の雪辱戦という趣旨に鑑み、伊那に泊まるという案が俄に浮上してきました。雪辱云々を抜きにすれば、連泊するのも一案です。ただし、現時点で結論が出る問題ではありません。日が暮れたときの気分に任せます。
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