日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

本日の晩酌 - 澤の花

2016-03-23 22:00:57 | 晩酌
新酒の季節が過ぎ去って、酒屋の店先も次第に春らしくなってきました。手に取ったのは桜色のラベルをまとった「澤の花」です。
澤の花といえば、以前ひやおろしの「満ち月」を取り上げました。新酒が「さら雪」、次いで出るのが「花あかり」、夏場の「夕涼み」がこれに続いて、トリを飾るひやおろしが「満ち月」という組み合わせで、春夏秋冬の季節感を巧みに表現した風流なラベルは秀逸です。
ほどよい吟醸香が立ち上り、こざっぱりして切れ味鋭いところは「満ち月」に通ずる一方、舌先で感じる味わいはこちらの方が甘美です。鮮烈さ、若々しさを宗とする新酒、軽快さを押し出した夏酒、円熟味を感じさせるひやおろしに比べ、何かと中途半端な面がある春の酒ですが、この甘美さが一つの典型なのかもしれません。

★澤の花 純米吟醸 花あかり
伴野酒造(長野県佐久市)
原料米 麹米:五百万石 掛米:ひとごこち
精米歩合 50%
アルコール分 16度
東京都港区 朧酒店にて購入
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