日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

京阪神居酒屋探訪 2015 - シ帯在糸冬了

2015-08-09 23:15:10 | 近畿
束の間の京都滞在はこれにて終了です。御堂筋線の終電に接続する阪急電車で大阪に戻ります。
京都で呑むと意気込んだはずが、終わってみれば居酒屋とラーメン屋が各一軒限りで、居酒屋も品数と持ち時間が限定される状況でした。大阪に残っていれば、おそらく三軒程度はしごできたのではないでしょうか。形の上では負けともいえる結果です。
しかし、自身敗北感は持っておらず、それどころか十分に満足しています。京都で呑むのも市街を歩くのもほぼ二年ぶりだっただけに、その分ありがたみが大きかったということなのかもしれません。川床がせり出した鴨川の河原にも情緒がありました。その情緒もあまりの暑さで台なしだったのが残念ではありますが、京都の夏を一端だけでも体感できたのは幸いです。

★河原町2315/23003レ/2359梅田008/573レ/016なんば
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京阪神居酒屋探訪 2015 - 大豊ラーメン

2015-08-09 22:08:17 | B級グルメ
居酒屋一軒と中華そばの組み合わせは、結果として昨晩と同様になりました。木屋町の「大豊ラーメン」で第二夜を締めくくります。
わざわざ京都へ来た以上、はしご酒をしたくなるのはやまやまであり、時間的にも駆け足ならばもう一軒立ち寄ることは可能でした。しかし、酒を味わうという目的は一軒目で十分果たした感があり、さらに重ねて呑む必然性が感じられなかったとでも申しましょうか。終電の時間を気にしながら呑むよりも、一軒目の余韻を大切にし、腹はラーメンで満たすのがよかろうと思い至った次第です。加えて、以前酔った勢いで入ったここのラーメンが秀逸だったため、腹具合に余裕があればもう一度いただきたかったという事情もあります。
黒っぽいスープとストレート麺を組み合わせ、薄切りのチャーシューを何枚も乗せて、メンマと九条ネギを散らすところは、「新福菜館」の路線を踏襲しているともいえます。しかし、「新福菜館」の翌日に食したことで、当店ならではの特徴にも気付いてきました。醤油の風味の奥深さを感じる「新福菜館」のスープに対し、こちらのスープには動物的な旨味がより明確に感じられます。それは当店自慢の黒豚チャーシューにも由来するのでしょう。薄切りが基本ながらも、切り分けたものによってはそれなりの厚さがあり、なおかつ味付けが濃いためかなりの食べ応えがあります。このチャーシューを丼からはみ出すほど惜しげもなく使ったチャーシューメンが、基本のラーメンの250円増というのは、かなりの奉仕品ではないでしょうか。しかし、呑んだ後では基本のラーメンでも十分です。満足感の高い一杯でした。

大豊ラーメン木屋町店
京都市中京区木屋町通四条上ル下樵木町191-11
075-251-6784
1800PM-600AM(金曜・土曜・祝日前日 1700PM- )
ラーメン700円
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京阪神居酒屋探訪 2015 - ごとし

2015-08-09 21:01:31 | 居酒屋
京都で呑む機会が約二年ぶりに訪れました。その貴重な機会に選んだのは教祖おすすめの「ごとし」です。
有り体に申しますと、最初からこの店を目指していたわけではありません。というのも、この暑さではたかが数分歩くだけでも只事ではなく、阪急電車の駅からなるべく近いところを選びたかったのです。かような観点から木屋町に狙いを定め、まず訪ねたのは以前世話になった「なゝ治」でした。ところが、そろそろ九時になろうかという時間帯にもかかわらず、まさかの予約満席という事態によりあえなく振られたのがことの発端です。
相当数の観光客が出ている状況から、繁華街は避けた方が無難と見て、多少の徒歩は止むなしと割り切り、次に目指したのが寺町二条の「きのした」です。ところがこちらも祭りに出店するとかで、今日に限って臨時休業との張り紙が。気を取り直して近くの心当たりを訪ねると、今度は貸切営業との張り紙があり、事態は一挙に暗転しました。空前絶後の七連敗を喫した五年前の悪夢が脳裏をよぎる中、次なる選択肢として浮上したのが「ごとし」だったという次第です。
この店にも振られればいよいよ後がないという切迫した状況の中、明かりもまばらな路地裏をしばし歩くと、目指した場所に小さな置き行灯の明かりが見え、中をのぞくと少ないながらも空席はあるようです。意を決して暖簾をくぐると、品は少ないがそれでもよければとの断りが。加えて十時で閉店との条件付きです。しかし、この後に及んで四の五の言っている場合ではなく、全て承知の上で着席しました。酷暑の中を小一時間も歩かされ、三軒立て続けに振られた挙句、ようやく入った店も品不足とは何とも痛い結果ではありますが、ともかく最悪の事態だけは避けられました。

この店を初めて訪ねたのは四年前の秋です。「居酒屋味酒覧」にはまだ掲載されておらず、知る人ぞ知る名著「ひとり旅 ひとり酒」を頼りに訪ねたのでした。その時以来の再訪だけに、記憶が不確かな部分はあるものの、まず感じたのは店内の雰囲気がごくわずかに変わったことです。年季相応の使用感が出てきた厨房に対し、客席、特にカウンター周りが真新しく感じられることからしても、最近改装されたのかもしれません。和装だった店主と女将も、それぞれTシャツ、エプロン姿に変わりました。
しかし、地酒を数種並べた細長い経木と、日替わりの魚を綴った横長二段組の品書きという組み合わせはそのままです。品が少ないとの予告通り、半分以上の品には縦線が引かれており、選べる品は限られます。しかし、酒をちびちびやるにはこれでも必要にして十分です。突き出しに加えて二品ほど選び、それを肴に燗酒二合をあおります。
酒については品数よりも内容重視ということか、山陰を中心に燗上がりのするもの数種に絞られており、獺祭だの寫楽だのといった流行の酒はありません。しかし、銘柄こそ限られてはいるものの、同じ銘柄につき生と火入、生酛と速醸など造りの異なる品を揃え、なおかつかなりの熱燗で供するといったところに一家言が感じられます。肴の品数が限られる状況でも、特に物足りなさを感じないのは、たらふく食うより酒をしみじみ味わうところにこそ、この店の真骨頂があるからなのかもしれません。東の「ふく郎」、西の「さきと」なる教祖の言葉を借りれば、東の「ぬる燗」、西の「ごとし」と呼びたくなる一軒です。

ごとし
京都市中京区高倉通二条下ル瓦町543-1 EDU高倉1F
075-255-4541
1800PM-200AM(日祝日 -2200PM)
月曜定休

山陰東郷・玉櫻
突き出し(小鯵南蛮漬け)
鮎風干し
煮穴子炙り
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京阪神居酒屋探訪 2015 - 予定変更再び

2015-08-09 19:36:30 | 近畿
酒場めぐりに関する限り、本日の行動は当初の予定と全く異なるものになりました。只今から京都へ向かいます。奈良へ行くつもりがこのような結果となったのは、豊中に足を延ばした関係上、奈良より京都の方が近くなったという理由からです。止むなく見送った京都で呑む機会が、昨日の今日で実現しました。
かくして乗車したのは9300系の特急です。阪急伝統の鎧戸こそブラインドに様変わりしたものの、艶やかな木目の化粧板、天井の間接照明、深緑の上品なシートモケット、天然木を使った肘掛などは、眉を顰めるような安普請が横行する関東とは全くの別次元といった感があります。格調高き阪急電車に乗れるのも、京都を選んだ決め手の一つでした。

★なんば1733/392レ/1741梅田1750/1711レ/1800豊中1922/1810レ/1930十三1933/19016レ/2014河原町
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京阪神居酒屋探訪 2015 - 豊中グラウンド

2015-08-09 19:05:00 | 野球
巷で「高校野球100年」と騒がれている昨今ではありますが、そもそも100年前には甲子園など存在しませんでした。巡礼するなら甲子園より第1回大会の開催地が先でしょう。全国大会発祥の地「豊中グラウンド」の跡地にやってきました。
場所は豊中駅を背にして西へ歩いた住宅街の中で、徒歩時間にすれば五分弱といったところでしょうか。店舗もなければ自販機もない、文字通り何の変哲もない住宅街の一角に、家一軒建つかどうかのささやかな空間があり、そこにバックネットをかたどったかのような煉瓦塀が建ち、レリーフが三枚埋め込まれていました。両脇にある柱には、片や「豊中グラウンド」、片や「高校野球発祥の地」と揮毫されたレリーフもあります。傍に桜と思しき木が一本立つだけの、ごくささやかな施設ではありますが、ここから全てが始まったかと思うと感慨深いものがあります。節目の年に巡礼できたことを喜ばしく思います。
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京阪神居酒屋探訪 2015 - 南海ホークスメモリアルギャラリー

2015-08-09 16:40:02 | 野球
「初霞」を辞去したところで、頃よく宿のチェックインの時間が来たため、荷物を置いて出直しました。聖地甲子園の巡礼を主題にした今回の活動ですが、大阪にも是非立ち寄っておきたい聖地があります。なんばパークスの一角に設けられた「南海ホークスメモリアルギャラリー」です。
かつてこの地が球場だったこと、ホークスがそこを本拠にしていたことを、今日どれだけの人々が記憶しているのでしょうか。ホークスを引き継いだダイエーすらも消え去ろうとしている今、幾多の名勝負が繰り広げられた大阪球場の跡地で、栄光の南海ホークス時代を今に伝えているのがこの施設です。
ただでさえ入り組んだ施設の最上階、実質的には屋上といってもよく、初見ではまずたどり着かないような分かりづらい場所です。当然ながら見物客で賑わうこともなく、忘れ去られたように佇む姿は南海ホークス時代そのものといった感があります。しかし、ささやかな区画とはいえ展示物は超一級品ばかりです。その中でも最たるものは、伝説の4連投4連勝で勝ち取った昭和34年の日本シリーズの優勝旗とトロフィーでしょう。二度目のシリーズ制覇を果たした昭和39年の優勝旗とトロフィーも残り、中央のパネルには各時代の名選手が写真付きで紹介されるなど、南海時代の半世紀を集約した展示内容は秀逸という他ありません。
唯一気になるのは、強い西日が差し込み展示物を直接照らしてしまっていることです。特殊なガラスを使っているのか、特に痛んでいる様子もないのが幸いではありますが。野球界においては国宝級といっても過言ではない品々だけに、末長く大切に保存されることを願って止みません。
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京阪神居酒屋探訪 2015 - 初霞

2015-08-09 13:57:09 | 居酒屋
天王寺から地下鉄を乗り継いで日本橋にやってきました。改札の正面で待ち構えるは毎度おなじみ「初霞」です。渡りに船とはこのことでしょう。迷うことなく暖簾をくぐります。
中年の一人客で常時賑わう繁盛店ではありますが、完全なる満席ということはなく、所々に空きがあるのは助かります。今回通されたのは、「逆J字」の形状をしたカウンターの短い辺が折れ曲がる一角です。角を切り取り斜めになった好位置から対角線上に見渡すと、おでん舟と焼き台を中心にした機能的なカウンターもなおさら引き立ってきます。
カウンターの中心にあるおすすめ品を記したホワイトボードには、鱧、鮎といった夏らしいものに加えて戻り鰹の文字が並び、夏から秋への移り変わりがさりげなく現れています。加えて当店には、冷やしてよし、燗すればなおよしの味わい深い酒もあります。涼しげな磨りガラスの徳利と、それを満たした琥珀色の酒との取り合わせは心憎いばかりです。あと一月もすれば、一夏越して熟成されたひやおろしが品書きに加わるのでしょうか。秋遠からじと実感する一幕でした。

初霞
大阪市中央区千日前1丁目 なんばウォーク内
06-6213-6256
平日 900AM-2200PM
土曜日曜 800AM-2200PM
なんばウォーク休業日及び元日休業

生酒・純米酒
おでん二品
戻りかつお
鮎の塩焼き
奈良漬
串かつ
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京阪神居酒屋探訪 2015 - 欠陥車両

2015-08-09 12:06:57 | 近畿
そのようなわけで、若干の心残りはありながらも和歌山を後にします。乗車するのは以前から欠陥車両と酷評している225系です。
改めて観察すると、扉の間に5つあるクロスシートのうち、窓割が合っているのは中央の一つにすぎません。その前の席に至っては、着席して窓側に視線を向けると、それを遮るように窓と窓の間の柱が通っているというお粗末さです。かくも稚拙極まりない車両を量産して、この会社は恥ずかしくないのでしょうか。

★和歌山1159/4554H→4154M/1301堺市1306/1610H/1329天王寺1342/264レ/1343動物園前1346/160レ/1349日本橋
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京阪神居酒屋探訪 2015 - 予定変更

2015-08-09 11:56:10 | 近畿
和歌山駅に着いたところで予定変更があります。時間が押してきたため酒場には寄らず、そのまま大阪方面へ向かうことにしました。昼酒の代わりに中華そばをいただく分にはやぶさかでなかったものの、こちらもあいにく昼時が近付いてしまい、待ち客が出ているため見送ります。宿を出てから粛々と動いていれば、どちらも選べる状況ではあったのですが、昨日と同様酷暑が行動力と判断力を鈍らせましたorz
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京阪神居酒屋探訪 2015 - 和歌山城

2015-08-09 11:09:59 | 近畿
全国各地を年中旅していながら、観光をほとんどしない関係上、著名な観光地でも未踏のところが多々あります。和歌山城もその一つです。城の近くに泊まった以上、試しに寄ってみたいのはやまやまながら、この酷暑では遠巻きに天守を見上げるしかないのが惜しまれます。とはいえ、深い緑に覆われた小高い丘に天守が連なり、その上に大きな雲がいくつも浮かんだ光景は、残暑厳しい季節を一枚の絵にしているかのようでした。
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京阪神居酒屋探訪 2015 - ビジネスホテル川しま

2015-08-09 09:47:09 | 近畿
出発します。昨晩世話になったのは「ビジネスホテル川しま」です。
そもそも、今回和歌山に泊まろうと積極的に考えていたわけではありません。夏休みの土曜ということもあり宿泊事情が逼迫しており、近畿圏の主要都市で手頃な価格の宿を探した結果、和歌山以外に事実上選択肢がなかったというのが真相です。このように、止むに止まれぬ事情で選んだ宿ではありましたが、結果としては悪くありませんでした。
事前の情報からある程度察しがついた通り、それなりに年季は入っており、昭和末期の開業といったところでしょうか。元々の造りが有り体にいえば安く、しかも抜本的に改装されたこともないため、みすぼらしく見える箇所も散見されます。しかし、四千円ぽっきりという価格には十分見合っており、広さについても必要にして十分です。南海の和歌山市に近く、和歌山駅からは徒歩圏外ながら、バスは頻発しており不自由さは感じません。
無料の朝食は、無料の看板を掲げるためのものといっても過言ではなく、スーパーホテルと大差のない簡素なものではありましたが、心ばかりの惣菜と味噌汁は手作りです。2階にある古びた喫茶室の窓の外には街路がまっすぐに延び、その突き当たりに和歌山城の天守が鎮座するという演出には心憎いものがありました。
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京阪神居酒屋探訪 2015 - 二日目

2015-08-09 09:35:11 | 近畿
おはようございます。和歌山市街の天候は晴、巨大な雲が浮かんだ空と霞んだような遠景は、典型的な夏の気候です。これは天候面で昨日と大差ないということでもあります。今日も暑さとの戦いになりそうですorz
本日の行動としては、まず駅前の朝から呑める酒場に寄り、しかる後に来た道を大阪方面へ引き返します。晴天が続けば電車を撮り、日が陰れば第1回大会の開催地である豊中球場の跡地を巡礼して、日没後は奈良で呑み、最後は大阪に泊まるというのが現時点での予定です。
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