日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北の汽車旅最終章 - 帰着

2016-02-15 23:35:22 | 北海道
帰宅しました。最後の乗車を終えたとき、どんな思いが去来するかと想像しつつ出発したつもりが、いざ終わってみれば最後という実感が湧かず、再度の決行を企てている状況です。とはいえ再び道央まで行くつもりはもうなく、道内各地を周遊する汽車旅はこれが事実上の終焉となります。
事実上の終焉たらしめている最大の理由は、これまで利用してきた「北海道全線フリーきっぷ」が新幹線の開業と引き換えに廃止されるからです。全線乗り放題の「北海道フリーパス」は残るものの、こちらには現地までの往復の運賃が含まれません。往復の運賃と新幹線料金を含む全行程の交通費で比較すると、四万五千円ほどで済んだ「北海道全線フリーきっぷ」に対し、「北海道フリーパス」の利用では約五割の大幅な負担増となります。これでは年中行事の感覚で汽車旅をするわけにも行かず、最低でも隔年程度が現実的な落とし所ではないでしょうか。
とはいえ、冬の北海道には他の季節にないよさがあり、それだけは今後も年中行事として続けたいというのが切なる希望です。列車が使い物にならなければ、これまで一度しか経験のない車での旅もよいでしょう。来季に備え、北海道をどのように旅するかを模索して行くつもりです。
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北の汽車旅最終章 - はやぶさ38号

2016-02-15 19:39:48 | 北海道
全行程終了です。新青森で最終の東北新幹線に乗り継ぎました。
北海道新幹線開業前最後の乗車を終え、海峡の車窓にも「スーパー白鳥」にも別れを告げるつもりが、にわかに雲行きが変わってきました。再度の決行が浮上してきたからです。
理由の一つとして、札幌を出てからの惨敗としか言いようのない展開があります。「スーパーカムイ」で疾走した石狩平野も、「スーパー白鳥」から眺めた海峡の車窓もそれぞれよかったとはいえ、それらが「スーパー北斗」での悪夢とともに記憶されてしまっては、有終の美とはいえないような気がするからです。
ただし、札幌からやり直したいと考えているわけではありません。「スーパー北斗」での移動は惨敗に終わり、釧網本線の乗車も負けに近い結果だったとはいえ、その他についてはおおむね満足しています。ただ、青森、函館とその周辺でやり残したことがいくつかあるのに気付きました。それらを一通り終える上で、もう一回分の活動が構想としてまとまってきた次第です。
北陸新幹線の開業前は、週末を二回残した段階で、二日にわたって国鉄特急色の「北越」に乗車し、立山連峰、日本海、越後平野の車窓を余すことなく体感して、思い残すことは何もないといえる境地に達しました。しかし今回に関しては、次はこうしようという考えがまだ浮かんできている状況です。それだけに、列車が函館を離れても、これが最後と実感することができず、先へ行けば行くほど再挑戦への考えが固まってきました。相変わらず往生際の悪い人間ではありますが、「迷ったら出ろ」の鉄則からしても、ここはもうやるしかないでしょう。
もちろん、後になればなるほど同業者で混み合うのは目に見えています。決行するなら早いに越したことはありません。帰り次第具体的な準備にとりかかります。

★新青森1944/はやぶさ38(3038B)/2304東京
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北の汽車旅最終章 - スーパー白鳥38号

2016-02-15 17:20:23 | 北海道
悪夢の連鎖はまだ終わりません。セイコーマートを訪ねると、目当てのフライドチキンが補充されておらず、駅から歩けるもう一軒の店に回ってようやく確保に成功。しかし最後の最後で踏みとどまり、「スーパー白鳥」については乗り慣れた2号車の海側に着席しました。早速フライドチキンとフライドポテトをいただいたところです。ただし、一緒に買った缶ビールは開けていません。あと少し走れば車窓の左手に函館山が見えてくるでしょう。見納めになるかもしれない海峡の車窓なら、素面で眺めておきたいというわけです。当然ビールは温くなってしまうものの、背に腹は代えられません。
早春を思わせる穏やかな晴天だった往路に対し、今日は往年の名曲に歌われた冬景色の趣です。鉛色の空から乾いた細かい雪が舞い降り、その空が次第に暗くなって行きます。最後を飾るにふさわしい車窓となってくれたのは幸いです。

★函館1707/スーパー白鳥38(4038M)/1919新青森
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北の汽車旅最終章 - 悪夢の連鎖

2016-02-15 16:25:43 | 北海道
「スーパー北斗」でまたしても立ち通しを強いられるという悪夢の再来となりました。三時間あるはずだった函館の滞在時間もわずか一時間に削られました。谷地頭で一風呂浴び、十字街のラッキーピエロで腹ごしらえをして行くつもりが、これでは函館駅前店以外に選択肢がありません。そう思って店先へ向かうと、勉強会とやらで臨時休業との貼り紙がorz
ラッキーピエログループとの表記があることからして、おそらく今日は全店休業なのでしょう。そのようなことはあっても年に一度ではないでしょうか。そのような日に重なるとは不運としか言いようがありません。新幹線の開業により函館への移動が高く不便になり、次はいつ戻って来られるかが不透明な状況で、最後にラッキーピエロのカレーをいただいて行くのを当然の前提としていたにもかかわらず、見事に足をすくわれた格好です。悪夢は連鎖してしまいました。
これで残る選択肢はセイコーマート以外になくなりました。車中での飲み食いは好まないため、ホットシェフのフライドチキンと缶ビール程度で小腹を満たし、あとは帰ってからいただくことになりそうです。
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北の汽車旅最終章 - 惨敗

2016-02-15 16:01:03 | 北海道
混雑は緩和されるどころかむしろ悪化し、札幌発車時と同等かそれ以上の混雑が最後まで続きました。当然ながら乗降にも手間取り、11分延で函館に着いたところです。
先日逆方向で立ち通しとなったときは、観光客の数はそれほどでもなく、一般客の方がむしろ多かったのです。それに対して今回の原因は明らかに前者でした。そのときの数倍にはなろうかという中国人観光客が大挙して乗り込んだ結果、収容力の限界を大幅に超えたという結果です。実際のところ、札幌の駅と街を歩いていても、中国人の数が半端ではありませんでした。南千歳から相当数が乗ってきたことからしても、今日着いた観光客も相当数いるのでしょう。春節の前後で一時的に増えるだけかと思いきやそうでもないのでしょうか。真相のほどはともかく、今日の集中ぶりは常軌を逸していました。
すっかり興ざめさせられましたが、帰りの「スーパー白鳥」が混んだという例は今までありません。指定席に十分な空席があり、先ほど停車していた一本前の列車もがら空きだったため、まず問題なく着席できるでしょう。初の渡道以来二十余年にわたって眺めてきた津軽海峡の車窓は、今回で一応の見納めとなります。直前に惨敗した分、有終の美を飾る乗車になってくれれば幸いです。
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北の汽車旅最終章 - スーパー北斗10号

2016-02-15 12:17:43 | 北海道
結局見事なまでの返り討ちでしたorz
相当混むのを承知の上で、先ほどよりも早めにホームへ上がると、大型連休の最盛期かと思うほどの列ができていたのです。これでは着席どころかデッキにすら立てないのが明白だったため、指定席車両のデッキに目標を切り替え、荷物置場と立ち位置を確保しました。果たせるかな、しばらくすると後方の自由席から溢れ出た中国人観光客が大挙してこちらへ押し寄せ、あわや積み残しが出るかという状況になって、それでもどうにか収容し発車するという顛末です。
身体が辛うじて触れない程度という、通勤電車並みの混みようだけに、これがどこまで緩和されるかの問題で、着席など望むべくもないでしょう。残念ながら、函館まで三時間半の立ち通しは確定的です。往路の「北斗」を含め、道中で乗った列車はごく常識的な乗車率だっただけに、今日この区間に限っての阿鼻叫喚ぶりは理解しがたいものがあります。

★札幌1213/スーパー北斗10(5007D)/1546函館
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北の汽車旅最終章 - 悪夢再び

2016-02-15 10:36:48 | 北海道
札幌から函館行の「スーパー北斗」に乗り継ぐつもりが、見事に足をすくわれました。またしても自由席が取りつく島もない混雑だったのですorz
函館よりも格段に混む札幌です。帰りの列車の手配を済ませ、発車の10分少々前にホームへ上がったときには、デッキに立つことすら困難な状況でした。指定席車両のデッキならどうにかなると予想はされたものの、自由席がこの混みようではいずれ空いてくるとも期待し難く、全区間立ち通しという先日の悪夢の再来も十分考えられました。最後となるかもしれない乗車がそれでは、あまりに興ざめというものでしょう。やむなく一本見送り、12時過ぎの列車に目標を切り替えた次第です。

主たる原因は例によって中国人観光客です。春節は終わって平日に戻り、旭川から乗った「スーパーカムイ」も空いていたため、ここまで混むとは予想していなかったのですが。中国人観光客の急増など分かり切っていたこととはいえ、今回の数は桁違いで、同業者で混み合う最末期よりも厄介でした。もはやこの時期の北海道は避けた方が賢明なのでしょう。
もっとも、三年続けて同時期に汽車旅をしたのは、弘前の雪燈籠まつりと掛け持ちができるからに他なりません。それを可能にしてくれた「北海道全線フリーきっぷ」が新幹線と引き換えに廃止される以上、この時期に北海道を列車で旅することもなくなるわけで、今後このような弊害に見舞われずとも済むのが幸いではあります。

そのようなわけで、素通りするつもりだった札幌に、図らずも滞在できることになりました。とはいえ乗車口に並ぶ時間も考えると、実質的な持ち時間は一時間そこそこしかありません。その程度の時間ではできることも限られるため、北大の構内を軽く散策してきます。
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北の汽車旅最終章 - スーパーカムイ12号

2016-02-15 10:21:01 | 北海道
一昨日も世話になった「スーパーカムイ12号」で旭川を発ち、「鉄道唱歌」のチャイムが流れたところで札幌に到着。札幌泊の予定が旭川止まりとなったことにより、図らずも日中の乗車となったことが結果としては奏効しました。雪煙を舞い上げて雪晴れの石狩平野を疾走するという、願ってもない車窓を眺めることができたからです。
去年の汽車旅では道央の積雪が大したものではなく、雪煙が舞うことはありませんでした。一昨日乗車したときには雪どころか雨が降っていました。それが昨晩から雪に変わったことにより、乾いた細かい雪が舞い上がる条件となったわけです。右を向けば銀世界になった石狩平野、左を向けば日差しを受けて輝く雪煙という車窓は、今回の道中を通じての白眉でした。

★旭川825/スーパーカムイ12(3012M)/950札幌
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北の汽車旅最終章 - ワシントンホテル旭川

2016-02-15 09:38:00 | 北海道
既報の通り、昨晩はワシントンホテルの世話になりました。過去旭川で最も多く利用してきた、事実上の定宿といってもよい存在です。
実は、ワシントンホテルとして見た場合、ここの部屋が特段広いわけでも上質なわけでもなく、部屋によっては眺望もほとんどありません。同系列でいうなら、福井の「ホテルフジタ」の方がこれらの点については明らかに勝ります。それでも、日頃世話になっている安宿よりも一枚か二枚格上なのは違いありません。全国チェーンは極力避け、地場の宿に優先して泊まるのが近年の方針とはいえ、ここが大安売りなら手堅く選んでしまうのは致し方のないところではあります。
1200円の朝食が実質半額になるという宿泊プランにつられ、今回は朝食バイキングをいただいてみました。和洋一通りの惣菜に郷土料理と果物などを加えた構成は、福井のホテルフジタと同様で、曲面を多用したガラス張りのレストランでいただくという優雅さも互角。ザンギ、松前漬、たらこ、塩辛などにも郷土色が織り込まれる中、とりわけよかったのがスープカレーです。スープの味わい自体専門店には一歩譲るものの、彩豊かな温野菜、焼野菜を自ら選んでスープに浸すように仕組まれているのがよく、もちろん野菜だけいただいても構いません。野菜はもちろんご飯も当然道産です。北の大地の豊かさがありありと感じられる秀逸な内容でした。
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北の汽車旅最終章 - 五日目

2016-02-15 06:51:15 | 北海道
おはようございます。北海道の汽車旅も最終日を迎えました。旭川が起点となったことにより、当初の予定以上に移動中心の一日となり、札幌は事実上の素通り、函館でも三時間程度の滞在にとどまる見通しです。しかし、新幹線の開業後、北海道を列車で旅する余地が極端に限られてくることを考えると、このような長距離移動はこれが最後になるかもしれません。帰りの列車で函館を出るとき、どのような感慨が押し寄せるかが自分にも未知数です。
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