日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

この季節の楽しみ 2016番外編

2016-02-02 23:36:57 | 野球
北海道を旅する間に、来月開催される選抜高校野球の出場校が発表されました。
初代覇者高松商が昨秋の明治神宮大会を制し、20年ぶりの出場を確実にしたことについては既に述べました。それは当然織り込みという状況で最大の見所だったのが、高松商を唯一破った小豆島の処遇ですが、こちらも見事初出場を果たしています。ただし惜しまれるのは、21世紀枠なる余計な注釈がついてしまったことです。
高松商の功績により明治神宮枠が四国に割り当てられ、最大4校が選ばれる状況で、その高松商を唯一破った小豆島が4校目に滑り込むかという淡い期待はあったものの、蓋を開ければ3校にとどまり、増えた1つは中国地区に回りました。四国大会で一つでも勝てば、土佐に代わって選ばれた可能性が高く、同校に1点差で惜敗したのがなおさら惜しまれます。もし小豆島が四国の3校目に入れば、21世紀枠の一つが八重山に割り当てられ、離島勢2校の揃い踏みという可能性もあったわけです。あと一歩が届かない悲劇の主人公、二松学舎大付と霞ヶ浦が、揃いも揃ってあと1勝のところで敗れて出場権を逃すなど、1試合の勝敗が明暗を分ける高校野球の宿命が、今回の選抜にも如実に反映される結果となりました。
しかし、死んだ子の歳を数えるのはここまでにしましょう。本大会の開幕は彼岸の三連休の中日です。その頃に西日本へ行く予定もあるため、試合日程とうまく噛み合ってくれれば、昨年の選手権に続いての巡礼も検討します。

ちなみに、高校野球とほぼ同時にもう一つの選抜発表がありました。あの公式ライバルの新曲における「選抜メンバー」の発表です。今や「選抜発表」で検索すれば、候補に出てくるのはその話題ばかりで、高校野球は2頁目にようやく出てくる始末。それどころか「選抜」で検索しても、筆頭に出てくるのが芸能ニュースという状況は、およそ正常ではないと改めて思います。
こちらの選抜には何の新鮮味も面白味もありません。草創期には入れ替えが比較的多く、「21世紀枠」に準ずる特別枠も暗黙のうちに存在していたはずが、この一年ほど入れ替えがほぼなくなるという変遷をたどったらしく、特に直近2回は新顔が一切なしと硬直化しきっています。人気が出れば出るほど保守化するという心理は分からないこともなく、誰が入った、落ちたという問題にも関心はありません。しかし、一面的な基準に偏重しきった現行の選抜制度が、長距離打者ばかりを連ねた大味な打線のようで興ざめするとでも申しましょうか。そもそも、不動の面子でやるならせいぜい数人編成の小所帯が基本であり、何十人も抱えるならば適宜入れ替えしつつ編成していくのが本来の姿というものでしょう。少なくとも大所帯のグループとしては破綻しています。
硬直化したように見えながらもその顔触れは一様でなく、いわば草創期からの強豪と、近年台頭してきた新興勢力とが混在しています。それらを追う勢力も、あと一つが勝てない悲劇の主人公、往年名を馳せた古豪から、逆境の中で健闘する公立校・離島勢のような存在まで様々です。高校野球にも通ずる多様性は、あながち悪くないのですが。古豪・伝統校・離島勢を依怙贔屓する天邪鬼としては、何とも拍子抜けする選抜発表でしたorz
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